仕訳問題
難度:高・中・低
重要度:A・B
新たに100株(1株あたりの払込金額は ¥ 50,000 )を発行して増資を行うことになり、払い込まれた110株分の申込証拠金を別段預金に預け入れた。なお、当社では申込証拠金を資本金に充当するさいには、会社法が規定する最低額を組み入れることにしている。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 別段預金 |
その他有価証券 | 立替金 | 預り金 | 資本金 |
新株式申込証拠金 | 資本準備金 | 利益準備金 | 繰越利益剰余金 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
別段預金 | 5,500,000 | ※1 | 新株式申込証拠金 | 5,500,000 |
※1 @50,000円×110株=5,500,000円
解説
株式申込証拠金(申込期日の処理)に関する問題です。
株式引受人から受け取った払込金は、株式申込証拠金として別段預金に預け入れます。あえて別段預金を使うのは、株式引受人から一時的に預かっている状態の「払込金」と自由に使える「各種預金」を区別するためです。
なお、本問のケースでは募集株式数(100株)を上回る110株分が払い込まれていますが、募集期間中は募集株式数に関係なく払い込まれた全額を株式申込証拠金・別段預金で処理します。
なお、解答にあたっては勘定科目にご注意ください。問題に列挙されている勘定科目の中に株式申込証拠金がない(新株式申込証拠金はある)ので、新株式申込証拠金で処理します。
払込金=@50,000円×110株=5,500,000円
(貸)新株式申込証拠金 5,500,000
参考:払込期日の仕訳
その後、払込期日が到来したタイミングで、100株分については新株式申込証拠金・別段預金を適切な勘定に振り替えるとともに、募集株式数を上回る10株分については株式引受人に返還します。
(貸)資本金など 5,000,000
(借)普通預金など 5,000,000
(貸)別段預金 5,000,000
(貸)別段預金 500,000

問題文の「当社では申込証拠金を資本金に充当するさいには、会社法が規定する最低額を組み入れることにしている」は、解答に関係のないダミーデータです。
また、払込期日の仕訳は株式申込証拠金(払込期日の処理)で出題しています。本問とあわせてご確認ください。
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