簿記2級 重要仕訳TOP100 固定資産の滅失(保険金の受け取り)

仕訳問題

難度:高・・低

重要度:A・B

 火災により焼失した建物(取得原価:¥ 12,000,000、残存価額:ゼロ、耐用年数:40年、償却方法:定額法、記帳方法:直接法)に関し請求していた保険金について、本日、保険会社から ¥ 4,500,000 を支払う旨の連絡を受けた。

 この建物は、×02年4月1日に取得したもので、×27年9月30日に火災があり、火災発生日の簿価の全額を未決算勘定に振り替えていた。なお、当社の決算は3月31日(年1回)であり、減価償却は月割計算で行っている。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 未収入金
建物 建物減価償却累計額 未払金 保険差益
減価償却費 保険料 火災損失 未決算

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収入金 4,500,000 未決算
保険差益
4,350,000
150,000
※1
※2

※1 12,000,000円-12,000,000円×306か月/480か月=4,350,000円

※2 4,500,000円-4,350,000円=150,000円(貸借差額)

解説

 固定資産の滅失(保険金の受け取り)に関する問題です。

 保険をかけていた資産の滅失にともない未決算または火災未決算を計上していた場合、保険金額が確定したときに精算し、差額を火災損失または保険差益で処理します。

  • 保険金額よりも未決算のほうが大きい場合:借方に火災損失を計上
  • 保険金額よりも未決算のほうが小さい場合:貸方に保険差益を計上

 本問はまず、問題文の「建物(取得原価: ¥ 12,000,000、残存価額:ゼロ、耐用年数:40年、償却方法:定額法、記帳方法:直接法)」「×02年4月1日に取得したもので、×27年9月30日に火災があり」から、滅失時の帳簿価額を求めましょう。

  • 取得原価:12,000,000円
  • 耐用年数:40年(480か月)
  • 取得日から前期末までの期間:25年(×02年4月1日~×27年3月31日)
  • 前期末の減価償却累計額:12,000,000円×25年/40年=7,500,000円
  • 当期首から火災発生日までの期間:6か月(×27年4月1日~×27年9月30日)
  • 当期の減価償却費:12,000,000円×6か月/480か月=150,000円
  • 滅失時の減価償却累計額:7,500,000円+150,000円=7,650,000円
  • 滅失時の帳簿価額:12,000,000円-7,650,000円=4,350,000円

 また、問題文の「火災発生日の簿価の全額を未決算勘定に振り替えていた」から、滅失時にこの帳簿価額を未決算に振り替えたことが分かります。

参考:火災発生時の仕訳
(借)減価償却費 150,000
(借)未決算 4,350,000
 (貸)建物 4,500,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文に「本日、保険会社から ¥ 4,500,000 を支払う旨の連絡を受けた」とあるので、保険金額を未収入金で処理するとともに、貸借差額を保険差益で処理します。

  • 保険金額:4,500,000円
  • 未決算の金額:4,350,000円
  • 差額:4,500,000円-4,350,000円=150,000円(保険差益)
解答:保険金額が確定したときの仕訳
(借)未収入金 4,500,000
 (貸)未決算 4,350,000
 (貸)保険差益 150,000
管理人

未決算の勘定科目(未決算or火災未決算)は、問題に列挙されている勘定科目で判断しましょう。また、保険をかけていない資産が滅失した場合は、滅失時に帳簿価額の全額を火災損失に振り替えます。



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