仕訳問題(類題)
重要度:★★★ 難度:★☆☆
海外の取引先から、製品100,000ドルを2か月後に決済する条件で輸入した。輸入時の為替相場は1ドル ¥ 105 であったが、取引の1か月前に「3か月後に80,000ドルを1ドル ¥ 100 で購入する」という為替予約が締結されていたため、この為替予約の分について取引高と債務額に振当処理を行う。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 売掛金 |
前払金 | 未収入金 | 仮払金 | 買掛金 |
未払金 | 売上 | 仕入 | 為替差損益 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
仕入 | 10,100,000 | ※1 | 買掛金 | 10,100,000 |
※1 80,000ドル×@100円+20,000ドル×@105円=10,100,000円
解説
外貨建取引に関する問題です。
問題文の「取引の1か月前に「3か月後に80,000ドルを1ドル ¥ 100 で購入する」という為替予約が締結されていた」から、仕入れた100,000ドルのうち80,000ドルについて為替予約を付していたことが分かるので、為替予約時の先物為替相場(@100円)で円換算額を計算します。
(貸)買掛金 8,000,000
※1 80,000ドル×@100円=8,000,000円
残りの20,000ドルについては為替予約を付していないので、輸入時の直物為替相場(@105円)で円換算額を計算します。
(貸)買掛金 2,100,000
※2 20,000ドル×@105円=2,100,000円
以上、①②をまとめると解答仕訳になります。
外貨建取引に関する問題は、第147回の問2や第148回の問5、第152回の問4でも出題されています。あわせてご確認ください。

本問のように、代金の一部についてのみ為替予約を付していた場合は「為替予約時の先物為替相場」と「輸入時の直物為替相場」の両方を使って円換算額を計算します。