仕訳問題(類題)
重要度:★★★ 難度:★★★
商品を ¥ 648,000(消費税込み)で販売し、このうち ¥ 216,000(消費税込み)を現金で受け取り、残額をクレジット払いの条件とした。信販会社へのクレジット手数料(クレジット販売代金の4%)も販売時に計上した。なお、消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理するが、クレジット手数料には消費税は課税されない。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 売掛金 |
クレジット売掛金 | 仮払消費税 | 買掛金 | 仮受消費税 |
売上 | 仕入 | 支払手数料 | 支払利息 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
現金 支払手数料 クレジット売掛金 |
216,000 16,000 416,000 |
※3 ※4 |
売上 仮受消費税 |
600,000 48,000 |
※1 ※2 |
※1 648,000円÷1.08=600,000円
※2 648,000円-600,000円=48,000円
※3 {(648,000円-216,000円)÷1.08}×4%=16,000円
※4 600,000円+48,000円-216,000円-16,000円=416,000円(貸借差額)
解説
クレジット売掛金・消費税に関する問題です。
まず、問題文の「商品を ¥ 648,000(消費税込み)で販売し」「消費税の税率は8%とし、税抜方式で処理する」から、売上高600,000円および仮受消費税48,000円を貸方に計上します。
- 売上高(税抜き):648,000円÷1.08=600,000円
- 仮受消費税:648,000円-600,000円=48,000円
(貸)仮受消費税 48,000
また、問題文の「このうち ¥ 216,000(消費税込み)を現金で受け取り」から、現金216,000円を借方に計上します。ここまでは特に問題ないと思います。
(貸)売上 600,000
(貸)仮受消費税 48,000
さらに、信販会社へのクレジット手数料を計算しますが、問題文に「クレジット販売代金の4%」「クレジット手数料には消費税は課税されない」とあるので、売上高(税抜き)から現金売上代金(税抜き)を差し引いて求めたクレジット販売代金に4%を乗じて手数料の金額を求めましょう。
- 売上高(税抜き):648,000円÷1.08=600,000円
- 現金売上代金(税抜き):216,000円÷1.08=200,000円
- クレジット販売代金:600,000円-200,000円=400,000円
- クレジット手数料:400,000円×4%=16,000円
(借)支払手数料 16,000
(貸)売上 600,000
(貸)仮受消費税 48,000
最後に、クレジット売掛金の金額を貸借差額で計算します。
(借)支払手数料 16,000
(借)クレジット売掛金 416,000
(貸)売上 600,000
(貸)仮受消費税 48,000
本問は、手数料・消費税の取り扱いがややこしいため、初見で正解にたどり着くのは至難の業です。余裕のない方は後回しにしても構いません。
消費税の処理方法が税込方式の場合は?
消費税の処理方法が税込方式の場合は、消費税分48,000円を売上に含めて処理します。参考までに仕訳をご確認ください。
(借)支払手数料 16,000
(借)クレジット売掛金 416,000
(貸)売上 648,000
クレジット売掛金に関する問題は、第144回の問3や第146回の問1、第147回の問3でも出題されているので、こちらもあわせてご確認ください。
消費税に関する問題は、第104回の問3や第117回の問3、第124回の問3、第132回の問3、第138回の問5、第141回の問4、第142回の問1、第143回の問5、第144回の問3、第146回の問5、第147回の問3でも出題されています。あわせてご確認ください。