第106回日商簿記検定3級・仕訳類題3(売上取引・手形取引)

仕訳問題(類題)

 近藤商店に商品 ¥ 800,000 を販売し、代金のうち ¥ 300,000 については同店振出し、当店あての約束手形で受け取り、¥ 350,000 については当店振出し、松本商店あての約束手形の裏書譲渡を受け、残額は月末に受け取ることにした。なお、そのさい当店負担の発送運賃 ¥ 20,000 については小切手を振り出して支払った。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 受取手形 売掛金
立替金 支払手形 売上 発送費

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
受取手形
支払手形
売掛金
発送費
300,000
350,000
150,000
20,000


※1
売上


当座預金
800,000


20,000

※1 800,000円-300,000円-350,000円=150,000円

解説

 売上取引に関する問題です。このような問題は【約束手形に関する取引】【裏書手形に関する取引】【掛け売上に関する取引】【発送運賃に関する取引】の4つに分けて考えると、難度がぐっと下がって分かりやすくなります。

約束手形に関する取引

 問題文に「代金のうち ¥ 300,000 については同店振出し、当店あての約束手形で受け取り」とあるので、他店振出の約束手形の受け取り、つまり受取手形の増加として処理します。

(借)受取手形 300,000
 (貸)売上 300,000

裏書手形に関する取引

 問題文に「 ¥ 350,000 については当店振出し、松本商店あての約束手形の裏書譲渡を受け」とあるので、当店振出の約束手形の受け取り、つまり支払手形の減少として処理します。この仕訳については、約束手形振出時の仕訳を考えると分かりやすいです。

参考・約束手形振出時の仕訳
(借)仕入など 350,000
 (貸)支払手形 350,000
(借)支払手形 350,000
 (貸)売上 350,000

掛け売上に関する取引

 これは簡単です。普通に掛売上をした時の仕訳を切るだけです。

(借)売掛金 150,000
 (貸)売上 150,000

発送運賃に関する取引

 問題文の「当店負担の発送運賃 ¥ 20,000 については小切手を振り出して支払った」から、当該発送運賃が当店負担であることが分かるので、発送費などの勘定科目を使って費用処理します。なお、先方負担の場合は仕訳が異なるので、あわせて押さえておいてください。

(借)発送費 20,000
 (貸)当座預金 20,000
先方負担の参考・売上債権である売掛金勘定に含めて処理する方法
(借)売掛金 20,000
 (貸)当座預金 20,000
先方負担の参考・立替金勘定を使って売上債権である売掛金とは別にして処理する方法
(借)立替金 20,000
 (貸)当座預金 20,000

 先方負担の場合、どちらによるかは必ず問題文に指示があるので見落とさないようにしてください。稀に問題文に指示がない場合もありますが、その場合は許容勘定群や解答用紙などにヒントが隠れていますので、慌てずに落ち着いて対処するようにしてください。

 以上、①②③④の仕訳を合算すると解答になります。本問はやや難度の高い問題ですので、間違えてしまった方も多いと思いますが、ひとつひとつに分解して考えれば十分正解にたどりつける問題です。

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