第141回日商簿記検定3級・仕訳類題5(租税公課)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★☆☆

 事務所にかかる固定資産税の第3期分 ¥ 80,000 を、郵便局にて現金で納付した。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 普通預金 当座預金 仮払金
前払金 未払金 支払利息 租税公課

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
租税公課 80,000 現金 80,000

または

別解
借方科目 金額 貸方科目 金額
未払金 80,000 現金 80,000

解説

 租税公課(固定資産税)に関する問題です。

 固定資産税は、建物や土地を保有している人に課せられる税金ですが、納税額が確定すると課税主体(税金を徴収する側)である市町村などから、「ユーに課せられる今年の固定資産税は●●●円だから、4回に分けて納付しちゃいなよ!」という大変嬉しくないお手紙が届きます。

 このようなお手紙のことを「納税通知書」といい、通常はこの納税通知書を受け取った時点で以下のような仕訳を切ります。

参考・納税通知書を受け取ったときの仕訳(全4期分)
(借)租税公課 320,000
 (貸)未払金 320,000

 納税通知書を受け取った時点で納税額が確定しているので、1年分(4期分)の固定資産税を租税公課で処理するとともに、確定債務の未払いを未払金で処理します。

 その後、4回に分けて固定資産税を納付するさいに、納税通知書受取時に計上した未払金を相殺していきます。

固定資産税を納付したときの仕訳(第1期分)
(借)未払金 80,000
 (貸)現金 80,000
固定資産税を納付したときの仕訳(第2期分)
(借)未払金 80,000
 (貸)現金 80,000
固定資産税を納付したときの仕訳(第3期分)
(借)未払金 80,000
 (貸)現金 80,000
固定資産税を納付したときの仕訳(第4期分)
(借)未払金 80,000
 (貸)現金 80,000

本問の解答仕訳はどうなるの?

 本問には、上述したような「納税通知書」に関する情報・指示が何もありませんし、簿記3級では「固定資産税=租税公課で処理」と習いますので、深く考えずに第3期分の固定資産税を租税公課で処理すれば良いと思います。

 ただ、実務的には(ごく小さな個人商店を除いて)納税通知書を受け取った時点で未払い計上するのが一般的ですし、第139回試験の簿記2級の仕訳問題5で、「納税通知書の受け取り→未払い計上」という問題を出題している以上、納付時に未払金で処理する仕訳が間違いとは言えません。

 上記のような理由から、本問は租税公課で解答しても未払金で解答しても正解になると考えられるので、未払金で処理する仕訳も別解としています。

 租税公課に関する問題は、第137回の問2第146回の問3第150回の問5第152回の問1でも出題されています。あわせてご確認ください。



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