仕訳問題
平成15年4月1日に、償還期限6年、年利率2%(利払日は9月末および3月末の年2回)で、額面100円につき97.00円で発行した総額10,000,000円の社債が満期となり、当期分の利息を含めて、平成21年3月31日に小切手を振り出して全額償還をした。なお、同日の決算にさいして、毎期末に行われている社債の評価替えを償却原価法(定額法)により行った。
| 勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
|---|---|---|---|
| 現金 | 当座預金 | 受取手形 | 売掛金 |
| 売買目的有価証券 | 未収金 | 前払金 | 仮払金 |
| 繰越商品 | 未着品 | 積送品 | 前払手数料 |
| 不渡手形 | 支払手形 | 買掛金 | 未払金 |
| 前受金 | 仮受金 | 未払利息 | 借入金 |
| 社債 | 貸倒引当金 | 修繕引当金 | 売上 |
| 受取手数料 | 有価証券利息 | 修繕引当金戻入 | 仕入 |
| 貸倒引当金繰入 | 修繕費 | 支払利息 | 社債利息 |
| 手形売却損 | 貸倒損失 | ||
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解答・解説
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 社債利息 社債 社債利息 |
50,000 10,000,000 100,000 |
社債 当座預金 |
50,000 10,100,000 |
社債の満期償還に関する問題です。社債に関しては苦手意識を持っていらっしゃる方が多い論点ですので、参考までに、今回は社債発行時の仕訳から順番にチェックしていきましょう。
| 平成15年4月1日(社債の発行) | |||
|---|---|---|---|
| (借)当座預金など | 9,700,000 | (貸)社債 | 9,700,000 |
| 平成15年9月30日(利息の支払い) | |||
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金など | 100,000 |
| 平成16年3月31日(利息の支払い&社債の評価替え) | |||
| (借)社債利息 (借)社債利息 |
100,000 50,000 |
(貸)当座預金など (貸)社債 |
100,000 50,000 |
※平成15年度の貸借対照表に表示される社債の金額→9,750,000円
| 平成16年9月30日(利息の支払い) | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金など | 100,000 |
| 平成17年3月31日(利息の支払い&社債の評価替え) | |||
| (借)社債利息 (借)社債利息 |
100,000 50,000 |
(貸)当座預金など (貸)社債 |
100,000 50,000 |
※平成16年度の貸借対照表に表示される社債の金額→9,800,000円
| 平成17年9月30日(利息の支払い) | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金など | 100,000 |
| 平成18年3月31日(利息の支払い&社債の評価替え) | |||
| (借)社債利息 (借)社債利息 |
100,000 50,000 |
(貸)当座預金など (貸)社債 |
100,000 50,000 |
※平成17年度の貸借対照表に表示される社債の金額→9,850,000円
| 平成18年9月30日(利息の支払い) | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金など | 100,000 |
| 平成19年3月31日(利息の支払い&社債の評価替え) | |||
| (借)社債利息 (借)社債利息 |
100,000 50,000 |
(貸)当座預金など (貸)社債 |
100,000 50,000 |
※平成18年度の貸借対照表に表示される社債の金額→9,900,000円
| 平成19年9月30日(利息の支払い) | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金など | 100,000 |
| 平成20年3月31日(利息の支払い&社債の評価替え) | |||
| (借)社債利息 (借)社債利息 |
100,000 50,000 |
(貸)当座預金など (貸)社債 |
100,000 50,000 |
※平成19年度の貸借対照表に表示される社債の金額→9,950,000円
社債に関しては上記のような流れで仕訳が切られてきたことになります。これらの仕訳は社債を理解する上で必要不可欠なものですので、理解が不十分な方はテキストに戻って復習するようにしてください。
では早速、問題を解いていきましょう。まず問題文に「同日の決算にさいして、毎期末に行われている社債の評価替えを償却原価法(定額法)により行った」とありますので、社債の償還に先立って、社債の評価替え(償却原価法の適用)の仕訳を切ることになります。
| 解答① | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 50,000 | (貸)社債 | 50,000 |
解答①の仕訳を切ることにより、社債金額が9,950,000円から10,000,000円(額面総額)に評価替えされますので、次に社債の満期償還に関する仕訳を切ることになります。なお、満期償還の場合は償還損益を認識することはありえませんのでご注意ください。
| 解答② | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債 | 10,000,000 | (貸)当座預金 | 10,000,000 |
最後に、利息の支払いに関する仕訳を切ることになりますが、これに関しては前年度以前の仕訳と同様に半年分の利息の支払いを認識するだけですので、特に問題はないと思います。
| 解答③ | |||
|---|---|---|---|
| (借)社債利息 | 100,000 | (貸)当座預金 | 100,000 |
以上、解答①②③の仕訳をまとめると正解の仕訳になります。社債の満期償還は、償還損益の計算が必要な繰上償還よりも簡単な場合が多いですが、社債の評価替えを忘れてしまう方が結構いらっしゃるようですので、必ず「社債の評価替え」→「社債の満期償還」という順番で処理するようにしてください。
社債の満期償還に関する問題は、第104回の問5や第110回の問4でも出題されていますので、併せてご確認ください。

