第103回日商簿記検定3級・仕訳類題5(有価証券の購入・当座取引)

仕訳問題(類題)

 山口株式会社の株式500株を1株あたり ¥ 5,000 で購入し、代金は購入手数料 ¥ 30,000 とともに小切手を振り出して支払った。なお、当座預金の残高は ¥ 2,000,000 であるが、借越限度額 ¥ 1,000,000 の当座借越契約を結んである。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
当座預金 有価証券 未払金 当座借越
買掛金 有価証券評価益 雑費 有価証券評価損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
有価証券 2,530,000 当座預金
当座借越
2,000,000
530,000

解説

 有価証券の購入と当座取引に関する問題です。

 まず有価証券の購入に関しては、取得原価に付随費用(取得に伴い発生した費用)を含めて資産計上します。

取得原価=購入代価+付随費用=@5,000円×500株+30,000円=2,530,000円

 次に当座取引の処理に関しては、【当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制】と【当座勘定のみを使う1勘定制】の2つが考えられますが、この分野は日商簿記検定3級の頻出論点なので、どちらの処理も必ず押さえておきましょう。

 本問は、問題に列挙されている勘定科目に当座預金・当座借越勘定がある(当座勘定がない)ので、2勘定制で処理すると判断します。

当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制の仕訳(解答)

(借)有価証券2,530,000
 (貸)当座預金 2,000,000
 (貸)当座借越 530,000

 当座を増加させるような取引(商品の売上や有価証券の売却など)の場合は、まず当座借越があるか確認します。当座借越があればそれを相殺したうえで残りを当座預金勘定に計上し、ない場合は全額をそのまま当座預金勘定に計上します。

 逆に、当座を減少させるような取引(商品の仕入や有価証券の購入など)の場合は、まず当座預金の残高があるか確認します。当座預金の残高があればそれをゼロになるまで減額したうえで残りを当座借越勘定に計上し、ない場合は全額をそのまま当座借越勘定に計上します。

 本問は、問題文に「当座預金の残高は ¥ 2,000,000 である」とあるので、まずは当座預金勘定を減額し、それでも足りない530,000円(=2,530,000円-2,000,000円)を当座借越勘定で処理します。

当座勘定のみを使う1勘定制の仕訳(参考)

(借)有価証券 2,530,000
 (貸)当座 2,530,000

 参考までに1勘定制による場合の仕訳も確認しておきしょう。当座に関する仕訳は全て「当座勘定」を使って機械的に処理するだけなので2勘定制よりも簡単です。

 有価証券の購入に関する問題は、第108回の問4第119回の問2第121回の問5第124回の問5第133回の問1第138回の問1第143回の問1第148回の問3で出題されています。

 また、当座取引に関する問題は、第100回の問2第104回の問2第105回の問1第114回の問5第121回の問5第122回の問2第125回の問5第129回の問1第133回の問1第134回の問3第135回の問5第136回の問5第137回の問1でも出題されています。あわせてご確認ください。



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