仕訳問題
難度:高・中・低
重要度:A・B
当社の代表取締役・真田氏から年利率1%、期間8か月の条件で ¥ 6,000,000 を借り入れ、利息が差し引かれた残額が当社の普通預金口座に振り込まれた。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 役員貸付金 |
役員借入金 | 未払金 | 預り金 | 資本金 |
受取手数料 | 受取利息 | 支払手数料 | 支払利息 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
支払利息 普通預金 |
40,000 5,960,000 |
※1 ※2 |
役員借入金 | 6,000,000 |
※1 6,000,000円×1%×8か月/12か月=40,000円
※2 6,000,000円-40,000円=5,960,000円(貸借差額)
解説
役員借入金に関する問題です。
本問のように、金銭の借り入れにあたって利息が差し引かれる場合は、以下の3ステップで仕訳を考えると分かりやすいです。
ステップ1(元本を負債計上する)
問題文の「当社の代表取締役・真田氏から年利率1%、期間8か月の条件で ¥ 6,000,000 を借り入れ」から、役員から6,000,000円の借り入れを行ったことが分かります。
このような場合は、通常の借入金と区別するために役員借入金で処理します。仕訳の基本的な考え方や処理方法は借入金と同じです。
- 企業外部の第三者からの借り入れ:借入金で処理
- 企業内部の役員からの借り入れ:役員借入金で処理
ステップ2(利息を計算して費用計上する)
借入金の利息に関しては、「借入時に支払う場合」と「返済時に支払う場合」の2パターンがあります。
本問は、問題文の「利息が差し引かれた」から、借入時に利息を支払ったことが分かります。利息の金額を月割りで計算して支払利息で処理しましょう。
支払利息:6,000,000円×1%×8か月/12か月=40,000円
(貸)役員借入金 6,000,000
ステップ3(貸借差額を適切に処理する)
最後に貸借差額を処理しましょう。
問題文に「残額が当社の普通預金口座に振り込まれた」とあるので、貸借差額の5,960,000円(=6,000,000円-40,000円)を普通預金の増加として処理します。
(借)普通預金 5,960,000
(貸)役員借入金 6,000,000

返済時に利息を支払う場合は、ステップ2の手続きを飛ばして仕訳を考えましょう。
なお、役員貸付金に関する仕訳は、役員貸付金で出題しています。本問とあわせてご確認ください。
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