仕訳問題
難度:高・中・低
重要度:A・B
遠藤ロドリゴ株式会社の長崎支店は、東京支店から「商品券 ¥ 50,000 および収入印紙 ¥ 10,000 を送付した」との報告を受けたので適切に処理した。なお、同社は支店分散計算制度を採用している。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 仮払金 |
買掛金 | 未払金 | 受取商品券 | 通信費 |
租税公課 | 本店 | 長崎支店 | 東京支店 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
受取商品券 租税公課 |
50,000 10,000 |
東京支店 | 60,000 | ※1 |
※1 50,000円+10,000円=60,000円(貸借差額)
解説
本支店会計(支店独立会計制度)に関する問題です。
本支店会計の支店間取引は「本店集中計算制度」と「支店分散計算制度」の2つがあり、採用している制度により本店・支店の仕訳が異なります。
- 本店集中計算制度:支店間取引を各支店が記帳する場合に、いったん本店を経由して取引されたとみなして記帳する制度です。各支店は本店勘定のみを設定し、本店は各支店の勘定を設定します。
- 支店分散計算制度:支店間取引を各支店が記帳する場合に、本店を経由することなく、取引の事実に従って記帳する制度です。各支店は本店勘定だけでなく取引のある各支店の勘定を設定し、本店は各支店の勘定を設定します。
本問は、問題文に「同社は支店分散計算制度を採用している」とあるので、各支店が支店間取引を記帳する場合は、本店を経由することなく取引の事実に従って処理します。
なお、商品券は受取商品券で、収入印紙は租税公課で処理しましょう。
(借)受取商品券 50,000
(借)租税公課 10,000
(貸)東京支店 60,000
(借)租税公課 10,000
(貸)東京支店 60,000
(借)長崎支店 60,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
仕訳なし
参考:本店集中計算制度を採用していた場合の仕訳
各支店が支店間取引を記帳する場合は、いったん本店を経由して取引されたとみなして処理します。参考までに仕訳をご確認ください。
(借)受取商品券 50,000
(借)租税公課 10,000
(貸)本店 60,000
(借)租税公課 10,000
(貸)本店 60,000
(借)本店 60,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
(借)長崎支店 60,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
(借)受取商品券 50,000
(借)租税公課 10,000
(貸)東京支店 60,000
(貸)受取商品券 50,000
(貸)租税公課 10,000
(借)受取商品券 50,000
(借)租税公課 10,000
(貸)東京支店 60,000

本店集中計算制度による場合の仕訳は、本支店会計(本店集中計算制度)で出題しています。本問とあわせてご確認ください。
Q&A
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