簿記2級重要仕訳TOP100 消費税（納付額の計算①）【簿記検定ナビ】

仕訳問題

難度：高・中・低

重要度：A・B

　決算において納付すべき消費税の額を算定した。なお、本年度の消費税の仮払分は￥ 540,000、仮受分は￥ 720,000 であり、消費税の記帳は税込方式により行っている。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金	当座預金	普通預金	立替金
仮払消費税	未収還付消費税	預り金	仮受消費税
未払消費税	法定福利費	租税公課	法人税等

借方科目	金額		貸方科目	金額
租税公課	180,000	※1	未払消費税	180,000

※1 720,000円－540,000円＝180,000円

　消費税（納付額の計算①）に関する問題です。

　消費税の処理方法は、仮払消費税や仮受消費税で処理する「税抜方式」と、消費税を仕入や売上などに含めて処理する「税込方式」があります。

　本問は、問題文に「消費税の記帳は税込方式により行っている」とあり、仮払分（540,000円）よりも仮受分（720,000円）のほうが多いため、納付額（差額）を租税公課と未払消費税で処理します。

納付額＝720,000円－540,000円＝180,000円

解答：決算時の仕訳

（借）租税公課　180,000
　（貸）未払消費税　180,000

参考：税込方式の仕訳の流れ

　消費税を仕入や売上などに含めて処理しておいて、決算時に納付額を計算して租税公課・未払消費税または未収還付消費税・雑益で処理します。

参考：消費税を支払ったときの仕訳

（借）仕入など　×××
　（貸）買掛金など　×××

参考：消費税を受け取ったときの仕訳

（借）売掛金など　×××
　（貸）売上など　×××

参考：決算時の仕訳（仮払＜仮受の場合）

（借）租税公課　×××
　（貸）未払消費税　×××

参考：決算時の仕訳（仮払＞仮受の場合）

（借）未収還付消費税　×××
　（貸）雑益　×××

参考：納付時の仕訳（仮払＜仮受の場合）

（借）未払消費税　×××
　（貸）現金など　×××

参考：還付時の仕訳（仮払＞仮受の場合）

（借）現金など　×××
　（貸）未収還付消費税　×××

消費税は、簿記2級の頻出論点のひとつです。支払時・受取時・決算時の仕訳を完ぺきに押さえておきましょう。

税抜方式の仕訳は、消費税（納付額の計算②）で出題しています。本問とあわせてご確認ください。

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