簿記2級 重要仕訳TOP100 固定資産の売却(間接法)

仕訳問題

難度:高・・低

重要度:A・B

 ×1年12月10日に購入した社用車(取得原価 ¥ 3,000,000、残存価額:ゼロ、償却方法:生産高比例法、記帳方法:間接法、総走行可能距離:12万キロ、売却時点の実際走行距離:9万キロ、当期の実際走行距離:2万キロ)を、×4年12月9日に ¥ 1,000,000 で売却し、代金は相手方振り出しの小切手で受け取り、ただちに当座預金に預け入れた。なお、当社の決算日は3月末日(会計期間は1年)である。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 未収入金
車両 車両減価償却累計額 未払金 固定資産売却益
支払手数料 減価償却費 固定資産圧縮損 固定資産売却損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費
車両減価償却累計額
当座預金
500,000
1,750,000
1,000,000
※1
※2
車両
固定資産売却益
3,000,000
250,000

※3

※1 3,000,000円×2万キロ/12万キロ=500,000円

※2 3,000,000円×7万キロ/12万キロ=1,750,000円

※3 1,750,000円+500,000円+1,000,000円-3,000,000円=250,000円(貸借差額)

または

別解
借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費
車両減価償却累計額
当座預金
500,000
2,250,000
1,000,000
※1
※2
車両減価償却累計額
車両
固定資産売却益
500,000
3,000,000
250,000


※3

※1 3,000,000円×2万キロ/12万キロ=500,000円

※2 3,000,000円×9万キロ/12万キロ=2,250,000円

※3 2,250,000円+1,000,000円-3,000,000円=250,000円(貸借差額)

解説

 固定資産の売却(間接法)に関する問題です。

 間接法による場合の売却の仕訳は、以下の5ステップで考えると分かりやすいです。

  1. 取得原価を貸方に計上する
  2. 当期の減価償却費を計上する
  3. 前期末の減価償却累計額を計算して借方に計上する
  4. 売却代金を借方に計上する
  5. 貸借差額を売却損益で処理する

 問題文の「社用車…を…売却し」「取得原価 ¥ 3,000,000」から、取得原価3,000,000円の社用車を売却したことが分かるので、貸方に車両を計上します。

参考:ステップ1(取得原価を貸方に計上する)
 (貸)車両 3,000,000

 問題文の「×1年12月10日に購入した社用車…を、×4年12月9日に ¥ 1,000,000 で売却」「当社の決算日は3月末日(会計期間は1年)」から、期中に売却したことが分かります。

 また、問題文に「償却方法:生産高比例法」とあるので、当期の走行距離に応じた減価償却費を計算して借方に計上します。

  • 取得原価:3,000,000円
  • 総走行可能距離:12万キロ
  • 当期の実際走行距離:2万キロ
  • 当期の減価償却費:3,000,000円×2万キロ/12万キロ=500,000円
参考:ステップ2(当期の減価償却費を計上する)
(借)減価償却費 500,000
 (貸)車両 3,000,000

 問題文の「売却時点の実際走行距離:9万キロ」「当期の実際走行距離:2万キロ」から、前期末までの実際走行距離が分かるので、前期末までに計上した減価償却累計額を計算して、借方に車両減価償却累計額を計上します。

  • 売却時点の実際走行距離:9万キロ
  • 当期の実際走行距離:2万キロ
  • 前期末までの実際走行距離:9万キロ-2万キロ=7万キロ
  • 前期末までの減価償却累計額:3,000,000円×7万キロ/12万キロ=1,750,000円
参考:ステップ3(前期末の減価償却累計額を計算して借方に計上する)
(借)減価償却費 500,000
(借)車両減価償却累計額 1,750,000
 (貸)車両 3,000,000

 問題文の「×4年12月9日に ¥ 1,000,000 で売却し、代金は相手方振り出しの小切手で受け取り、ただちに当座預金に預け入れた」から、売却代金1,000,000円を他人振出小切手で受け取り、ただちに当座預金に預け入れたことが分かるので、借方に当座預金を計上します。

  • 他人振出小切手を受け取った場合:現金の増加
  • 他人振出小切手をただちに普通(当座)預金に預け入れた場合:普通(当座)預金の増加
  • 自己振出小切手を受け取った場合:当座預金の増加
参考:ステップ4(売却代金を借方に計上する)
(借)減価償却費 500,000
(借)車両減価償却累計額 1,750,000
(借)当座預金 1,000,000
 (貸)車両 3,000,000

 最後に、貸借差額を固定資産売却益で処理します。

固定資産売却益=500,000円+1,750,000円+1,000,000円-3,000,000円=250,000円

解答:ステップ5(貸借差額を売却損益で処理する)
(借)減価償却費 500,000
(借)車両減価償却累計額 1,750,000
(借)当座預金 1,000,000
 (貸)車両 3,000,000
 (貸)固定資産売却益 250,000

参考:別解の仕訳

 先に当期の減価償却費を計上したうえで、別途、売却に関する仕訳を処理し、最後に2つの仕訳をまとめても正解です。参考までに仕訳をご確認ください。

参考①(当期の減価償却費に関する仕訳)
(借)減価償却費 500,000
 (貸)車両減価償却累計額 500,000
参考②(車両の売却に関する仕訳)
(借)車両減価償却累計額 2,250,000
(借)当座預金 1,000,000
 (貸)車両 3,000,000
 (貸)固定資産売却益 250,000

 以上、①②の仕訳をまとめると別解の仕訳になります。

管理人

別解の仕訳は、借方・貸方の車両減価償却累計額を相殺せずにそのまま計上する形になります。

なお、直接法による場合の売却の仕訳は、固定資産の売却(直接法)で出題しています。本問とあわせてご確認ください。



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  1. リース取引(全6問)
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