仕訳問題
難度:高・中・低
重要度:A・B
当期首において、長期保有目的で平山ダイニング株式会社の株式 ¥ 200,000(発行済株式の5%)を購入していたが、本日、影響力を行使する目的で発行済株式の25%を追加購入した。なお、25%分の購入代金 ¥ 1,100,000 は普通預金から支払った。
勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
---|---|---|---|
現金 | 当座預金 | 普通預金 | 未収入金 |
売買目的有価証券 | 満期保有目的債券 | その他有価証券 | 関連会社株式 |
子会社株式 | 未払金 | 有価証券利息 | 支払利息 |
解答仕訳
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||
---|---|---|---|---|---|
関連会社株式 | 1,300,000 | ※1 | その他有価証券 普通預金 |
200,000 1,100,000 |
※1 200,000円+1,100,000円=1,300,000円(貸借差額)
解説
有価証券の購入(関連会社株式)に関する問題です。
本問はまず、問題文の「長期保有目的で平山ダイニング株式会社の株式 ¥ 200,000(発行済株式の5%)を購入していた」から、株式購入時の仕訳を考えましょう。
長期保有目的で株式を購入した場合、その他有価証券で処理します。売買目的有価証券や満期保有目的債券を使わないように気をつけてください。
- 有価証券の購入時に使う勘定科目
- 売買目的:売買目的有価証券
- 満期保有目的:満期保有目的債券
- 影響力行使目的:関連会社株式
- 支配目的:子会社株式
- 上記のいずれにも該当しない(ex.長期保有目的):その他有価証券
(貸)現金など 200,000
上記の仕訳を踏まえたうえで、問題文に「影響力を行使する目的で発行済株式の25%を追加購入」とあるので、購入時に計上したその他有価証券を関連会社株式に振り替えるとともに、新たに購入した分を関連会社株式で処理します。
- 所有割合の変遷
- 追加購入前の所有割合:発行済株式の5%
- 追加購入後の所有割合:発行済株式の30%(=5%+25%)
- 所有割合によって使い分ける勘定科目
- 発行済株式の20%以上50%以下を所有:関連会社株式
- 発行済株式の50%超を所有:子会社株式
(貸)その他有価証券 200,000
(貸)普通預金 1,100,000
以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

株式の所有割合がちょうど50%の場合は「20%以上50%以下」に該当するため、関連会社株式で処理します。うっかり子会社株式で処理しないように気をつけましょう。
Q&A
本問の内容に関する疑問・質問は、サイト内のメール送信フォームからお気軽にお問い合わせください。こちらの欄にて回答いたします。
重要仕訳一覧
- 有価証券(全9問)