第4問 2回連続で部門別計算。簡単な問題ですが、資料の読み取りに要注意!
第4問は【部門別計算】に関する問題です。
全体的にはクセの少ない簡単な問題ですが、最初の補助部門の月次予算データを間違えて配賦してしまうと以降の金額が全てズレてしまうので注意が必要です。
受験生アンケートでは、約60%の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。
問1 月次予算部門別配賦表
問題文に「直接配賦法によって」とあるので、直接配賦法により補助部門費を製造部門に配賦します。
なお、答案用紙の月次予算部門別配賦表は「修繕部費」「工場事務部門費」「材料倉庫部門費」の順番に並んでいますが、問題資料(1)のデータは「従業員数(工場事務部門費)」「修繕時間(修繕部費)」「材料運搬回数(材料倉庫部門費)」の順番に並んでいます。
うっかり修繕部費を従業員数で、工場事務部門費を修繕時間で配賦してしまうととんでもないことになります。じゅうぶんご注意ください。
- 修繕部門の部門費:450,000円
- 組立部門:450,000円×75時間/125時間=270,000円
- 切削部門:450,000円×50時間/125時間=180,000円
- 工場事務部門の部門費:440,000円
- 組立部門:440,000円×50人/100人=220,000円
- 切削部門:440,000円×50人/100人=220,000円
- 材料倉庫部門の部門費:900,000円
- 組立部門:900,000円×120回/180回=600,000円
- 切削部門:900,000円×60回/180回=300,000円
- 製造部門費
- 組立部門:1,310,000円+270,000円+220,000円+600,000円=2,400,000円
- 切削部門:1,200,000円+180,000円+220,000円+300,000円=1,920,000円
問2 製造間接費配賦差異の振り替え
まず、問1で計算した組立部門・切削部門の製造部門費を、問題資料2で与えられている予定直接作業時間で除して予定配賦率を求めましょう。
さらに、予定配賦率に問題資料2で与えられている実際直接作業時間を乗じて予定配賦額を求め、最後に実際配賦額との差額を求めましょう。
- 予定配賦率=製造部門費÷予定直接作業時間
- 予定配賦額=予定配賦率×実際直接作業時間
- 実際配賦額:実際配賦率×実際直接作業時間
- 製造間接費配賦差異差異=予定配賦額-実際配賦額
- 組立部門
- 予定配賦率:2,400,000円÷8,000時間=@300円
- 予定配賦額:@300円×7,800時間=2,340,000円
- 実際配賦額:@310円×7,800時間=2,418,000円
- 差異:2,340,000円-2,418,000円=▲78,000円(不利差異)
- 切削部門
- 予定配賦率:1,920,000円÷6,000時間=@320円
- 予定配賦額:@320円×5,900時間=1,888,000円
- 実際配賦額:@325円×5,900時間=1,917,500円
- 差異:1,888,000円-1,917,500円=▲29,500円(不利差異)
(借)製造間接費配賦差異 107,500
(貸)組立部門費 78,000
(貸)切削部門費 29,500
(貸)組立部門費 78,000
(貸)切削部門費 29,500
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