第5問 オーソドックスな工程別総合原価計算の問題。仕損の処理がポイントです。
第5問は【工程別総合原価計算】に関する問題です。
過去に何度も出題されているパターンの簡単な問題なので、合格するためには短い解答時間で20点満点を取りたいところです。
受験生アンケートでも、60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。
第1工程の原料費・加工費
問題文に「第1工程は平均法」とあるので、平均法により第1工程の完成品総合原価と月末仕掛品原価を計算しましょう。
- 第1工程の原料費
- 月末仕掛品原価:(86,000円+1,800,000円)×600個/(7,600個+600個)=138,000円
- 完成品総合原価:(86,000円+1,800,000円)×7,600個/(7,600個+600個)=1,748,000円
- 第1工程の加工費
- 月末仕掛品原価:(175,000円+3,380,000円)×300個/(7,600個+300個)=135,000円
- 完成品総合原価:(175,000円+3,380,000円)×7,600個/(7,600個+300個)=3,420,000円
- 第1工程の完成品総合原価:1,748,000円+3,420,000円=5,168,000円
第2工程の原料費・加工費
第1工程の完成品7,600個がそのまま第2工程に投入されているので、第2工程の前工程費は第1工程の完成品総合原価(5,168,000円)になります。
問題によっては、第1工程の完成品数量と第2工程の当月投入量が異なる場合があります。工程別総合原価計算の問題を解くさいは、振替数量を必ずチェックしましょう。
また、問題文に「第2工程は先入先出法」とあるので、先入先出法により第2工程の完成品総合原価と月末仕掛品原価を計算しましょう。
- 第2工程の原料費
- 月末仕掛品原価:5,168,000円×1,000個/7,600個=680,000円
- 完成品総合原価:416,400円+5,168,000円-680,000円=4,904,400円(差額)
- 第2工程の加工費
- 月末仕掛品原価:4,608,000円×400個/7,200個=256,000円
- 完成品総合原価:241,600円+4,608,000円-256,000円=4,593,600円(差額)
問題文に「第2工程の終点で発生する正常仕損品は210,000円の処分価値があり、第2工程の正常仕損品は完成品に負担させること」という指示があるので、第2工程の完成品総合原価を計算するさいは、正常仕損品の処分価値210,000円を差し引いて計算しましょう。
- 第2工程の完成品総合原価:4,904,400円+4,593,600円-210,000円=9,288,000円
※移動したいページをお選びください。