第5問 簡単な精算表作成問題。確実に30点満点を取りたい問題です。

第5問は、簡単な【精算表作成問題】でした。
特に難しい処理もなく、ボリュームも平均レベルだったので、きちんと過去問対策をしていた方にとってはボーナス問題だったと思います。
受験生アンケートでも80%近いの方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しており、合格するためには短い解答時間で最低でも24点(約8割)は取らなければいけない問題です。
解答手順について
資料の[決算整理事項等]の全取引の仕訳を下書用紙に書いたうえで、それらを集計して答案用紙の精算表の修正記入欄に記入し、損益計算書欄と貸借対照表欄を完成させます。
仕訳を頭の中で考えて、そのまま答案用紙の修正記入欄に書きこんでいく…という上級テクニックもありますが、3級受験時にマスターするのはかなり大変なので、無理に挑戦する必要はありません。
まずはひとつひとつの取引を確実に処理することを最優先にして取り組んでください。
決算整理事項等1(未記帳取引)
決算整理事項等2(仮払金の処理)
決算整理事項等3(仕訳の訂正)
決算整理事項等4(貸倒引当金の設定)
決算整理事項等5(売上原価の計算)
決算整理事項等6(減価償却)
決算整理事項等7(保険料の前払い)
決算整理事項等8(家賃の前受け)
決算整理事項等9(給料の未払い)
決算整理事項等1(未記帳取引)
(貸)普通預金 38,000
決算整理事項等2(仮払金の処理)
(借)普通預金 13,000 ※1
(貸)仮払金 30,000
※1 30,000円-17,000円=13,000円
借方に計上されている仮払金30,000円のうち、17,000円を旅費交通費に振り替えるとともに、残りの13,000円を普通預金に振り替えます。
決算整理事項等3(仕訳の訂正)
(貸)売掛金 20,000
売掛金を減らさなければいけないのに、誤って前受金を計上してしまっている状況です。前受金の計上を取り消すとともに、同額だけ売掛金を減らしましょう。
決算整理事項等4(貸倒引当金の設定)
(貸)貸倒引当金 2,000
※2(270,000円-20,000円)×2%-3,000円=2,000円
決算整理事項等3で減らした売掛金20,000円を考慮し忘れないように気をつけてください。
決算整理事項等5(売上原価の計算)
(貸)繰越商品 226,000
(借)繰越商品 189,000
(貸)仕入 189,000
毎度おなじみの「しーくりくりしー」の仕訳です。
なお、売上原価は「売上原価」の行で計算する場合もあります。忘れた頃にぽろっと出題されるので、「浮く牛食う(うくうしくう)」という語呂で押さえておきましょう。
決算整理事項等6(減価償却)
(貸)建物減価償却累計額 29,000 ※3
(貸)備品減価償却累計額 90,000 ※4
※3 870,000円÷30年=29,000円
※4 360,000円÷4年=90,000円
決算整理事項等7(保険料の前払い)
(貸)保険料 40,000
※5 60,000円×8か月/12か月=40,000円
決算において、翌期に属する8か月分(翌年1月~8月分)を前払い処理します。
決算整理事項等8(家賃の前受け)
(貸)前受家賃 15,000
※6 45,000円×1か月/3か月=15,000円
決算において、翌期に属する1か月分(翌年1月分)を前受け処理します。
決算整理事項等9(給料の未払い)
(貸)未払給料 37,000
決算において、給料の未払い分を計上します。