第4問 本社工場会計は出題形式がワンパターンなので、過去問対策が超効果的です!

第4問は【本社工場会計】に関する問題でした。
(1)の処理は少し迷ったかもしれませんが、(2)以降はいずれも基本レベルの過去問類似問題なので、合格するためには最低でも5問中4問(16点)は取りたいところです。
受験生アンケートでも、60%以上の方が「かなり簡単だった」「やや簡単だった」と回答しています。
(1) 素材・消耗器具の購入
(貸)本社 3,230,000
※1 3,200,000円+30,000円=3,230,000円
(借)製造間接費 30,000
(貸)本社 3,230,000
倉庫に搬入した「製品用の素材」や「工場で使用する消耗器具」はいったん材料勘定に振り替えておいて、倉庫から出庫したタイミングで仕掛品勘定・製造間接費勘定に振り替えます。
LECの模範解答のみ「工場で使用する消耗器具」を材料勘定ではなく製造間接費勘定で処理していますが、材料勘定を通さずに製造間接費で処理すべき旨の特別の指示がないため、他社の模範解答と比べるとちょっと分が悪そうです。参考程度にご確認ください。
また、問題文に「支払い関係はすべて本社が行っている」とあるので、貸方は「本社」になります。
(2) 素材の出庫
(貸)材料 2,376,000
※2 @396円×6,000kg=2,376,000円
素材を出庫したタイミングで、材料勘定から仕掛品勘定に振り替えます。
払出単価については、問題文に「材料費は月次総平均法で計算している」とあるので、月初在庫分と月中購入分の平均単価を計算しましょう。
(2,000kg×@380円+8,000kg×@400円)÷(2,000kg+8,000kg)=@396円
(3) 賃金消費額の計上
(借)製造間接費 1,480,000 ※4
(貸)賃金 5,960,000
※3 3,200時間×@1,400円=4,480,000円
※4 1,500,000円+100,000円-120,000円=1,480,000円
直接工・間接工の賃金の消費額を計上するタイミングで、賃金勘定から仕掛品勘定・製造間接費勘定に振り替えます。
(4) 間接経費の計上
(貸)本社 100,000
間接経費100,000円は製造間接費勘定で処理します。また、問題文に「本社が支払った」とあるので、貸方は「本社」になります。
(5) 配賦差異の振り替え
(貸)原価差異 50,000
※5 3,520,000円-3,470,000円=50,000円(有利差異)
予定配賦額と実際発生額との差額50,000円を原価差異に振り替えます。
原価差異が借方なのか貸方なのか分からない場合は、以下のように勘定の流れを書いて判断すると分かりやすいです。参考までにご確認ください。