予想問題「簿記ナビ模試」

簿記3級 予想問題「簿記ナビ模試(第1回)」第2問の詳細解説

第1回の各問題の難度・解答時間の目安

簿記ナビ模試(簿記3級)第1回の各問題の難度・解答時間の目安は以下のとおりです。

各問題の難度(解答時間の目安)
  • 第1問:やや簡単(20分)
  • 第2問:普通(20分)
  • 第3問:普通(20分)

1回目は解答時間を気にせずにすべての問題を解いてください。点数も気にする必要はありませんが、解きっぱなしにせず間違えたところはテキストに戻ってしっかり復習しましょう。

2回目以降は各問題の難度・解答時間の目安を頭に入れたうえで、本試験を意識して「時間配分」や「解答順序」などに気を配りながら解いてみましょう。

第2問の詳細解説

(1) 勘定記入

(1)は利息に関する勘定記入の問題です。

時系列順(前期の取引→当期の取引)に仕訳を考えたうえで、問題資料の2つの勘定に入る適切な勘定科目・金額を解答しましょう。

2つの勘定(記入前)

前期の取引

12月1日の仕訳
(借)貸付金 3,000,000
 (貸)受取利息 120,000
 (貸)当座預金 2,880,000 ※1

※1 3,000,000円-120,000円=2,880,000円(貸借差額)

貸付時の仕訳です。問題文の「1年分の利息 ¥ 120,000 を差し引いた残額を…」から、貸付時に1年分の利息を受け取ったことが分かります。

3月31日の仕訳
(借)受取利息 80,000 ※2
 (貸)前受利息 80,000

※2 120,000円×8か月/12か月=80,000円

貸付時に受け取った1年分の利息のうち、当期にかかるのは4か月分(12月1日~3月31日)だけで、残りの8か月分(4月1日~11月30日)は翌期にかかる分なので、8か月分の金額を計算して受取利息から前受利息に振り替えます。

当期の取引

4月1日の仕訳
(借)前受利息 80,000
 (貸)受取利息 80,000

再振替仕訳は、前期末の仕訳の逆仕訳になります。勘定科目をひっくり返すだけです。

10月1日の仕訳
(借)貸付金 2,000,000
 (貸)受取利息 60,000
 (貸)現金 1,940,000 ※3

※3 2,000,000円-60,000円=1,940,000円(貸借差額)

貸付時の仕訳です。問題文の「9か月分の利息 ¥ 60,000 を差し引いた残額を…」から、貸付時に9か月分の利息を受け取ったことが分かります。

11月30日の仕訳
(借)普通預金 3,000,000
 (貸)貸付金 3,000,000

貸付時に利息の全額を受け取っているので、回収時は元本の処理だけになります。

3月31日の仕訳
(借)受取利息 20,000 ※4
 (貸)前受利息 20,000

※4 60,000円×3か月/9か月=20,000円

貸付時に受け取った9か月分の利息のうち、当期にかかるのは6か月分(10月1日~3月31日)だけで、残りの3か月分(4月1日~6月30日)は翌期にかかる分なので、3か月分の金額を計算して受取利息から前受利息に振り替えます。

なお、貸付時に受け取った利息は9か月分です。うっかり1年分で計算しないように気をつけましょう。

2つの勘定(記入後)

参考問題

本問は貸付時に利息の全額を受け取っていますが、貸付時ではなく元本回収時に受け取るケースもあります。参考までに仕訳をご紹介しますので、余裕のある方は両者の違いをご確認ください。

参考:前期の12月1日の仕訳
(借)貸付金 3,000,000
 (貸)当座預金 3,000,000
参考:前期の3月31日の仕訳
(借)未収利息 40,000 ※5
 (貸)受取利息 40,000

※5 120,000円×4か月/12か月=40,000円

決算において、4か月分(12月1日~3月31日)の利息を未収計上します。

参考:当期の4月1日の仕訳
(借)受取利息 40,000
 (貸)未収利息 40,00
参考:当期の10月1日の仕訳
(借)貸付金 2,000,000
 (貸)現金 2,000,000
参考:当期の11月30日の仕訳
(借)普通預金 3,120,000
 (貸)貸付金 3,000,000
 (貸)受取利息 120,000

元本とともに1年分の利息を受け取ります。

参考:当期の3月31日の仕訳
(借)未収利息 40,000 ※6
 (貸)受取利息 40,000

※6 60,000円×6か月/9か月=40,000円

決算において、6か月分(10月1日~3月31日)の利息を未収計上します。

(2) 語群選択

(2)は語群選択の問題です。

帳簿組織に関する問題は「語群選択」だけでなく「補助簿の選択」でもよく問われます。間違えてしまった方はテキストに戻って内容を確認しておきましょう。

必ず作成しなければならない( 仕訳帳 )と( 総勘定元帳 )は主要簿と呼ばれます。

一方、必要に応じて作成される( 補助元帳 )と( 補助記入帳 )は補助簿と呼ばれます。( 補助元帳 )は特定の勘定について項目別に記録する帳簿で、商品有高帳や( 固定資産台帳 )などがあり、( 補助記入帳 )は特定の取引の明細を記録する帳簿で、小口現金出納帳や仕入帳などがあります。

主要簿(必ず作成する帳簿)
  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
補助簿(必要に応じて作成する帳簿)
  • 補助元帳(特定の勘定について項目別に記録する帳簿)
  • 商品有高帳
  • 得意先元帳(売掛金元帳)
  • 仕入先元帳(買掛金元帳)
  • 固定資産台帳
  • 補助記入帳(特定の取引の明細を記録する帳簿)
  • 現金出納帳
  • 当座預金出納帳
  • 小口現金出納帳
  • 仕入帳
  • 売上帳
  • 受取手形記入帳
  • 支払手形記入帳

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