第154回日商簿記2級 予想問題「簿記ナビ模試」第4問(標準原価計算)の解説

第4問 標準原価計算の差異分析の問題。簡単なので20点満点を狙いましょう!

 標準原価計算に関する問題です。

 標準原価計算は、第142回・第152回試験で出題された「差異分析の問題」と、第140回・第146回・第147回試験で出題された「勘定記入・仕訳などの問題」の2パターンの出題が考えられます。

 前者の「差異分析の問題」は、資料の読み取りが解答のポイントになります。ケアレスミスに気をつけて、短い解答時間で20点満点を狙いましょう。

簿記ナビ模試2級の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 難しい 難しい 簡単 簡単
5分 15分 30分 30分 15分 15分 10分

簿記2級の出題予想のご案内

 簿記検定ナビでは、2020年2月23日に行われる第154回日商簿記2級の出題予想を公開しています。

 過去の出題状況や最近の出題傾向を独自の視点で分析し、大問ごとの予想はもちろんのこと、各論点の重要ポイントや絶対に押さえておくべき過去問などもあわせてご紹介しています。

第4問(標準原価計算)の解説

問1 原価要素ごとの総差異の計算

 総差異の計算に必要な標準直接材料費・標準直接労務費・標準製造間接費は、問題資料で与えられている1個あたりの標準製造原価に実際生産量(400個)を乗じて計算します。

  • 標準直接材料費:9,000円/個×400個=3,600,000円
  • 実際発生額:3,520,000円(※問題資料より)
    • 直接材料費総差異:3,600,000円-3,520,000円=+80,000円(貸方差異)
  • 標準直接労務費:3,200円/個×400個=1,280,000円
  • 実際発生額:1,360,000円(※問題資料より)
    • 直接労務費総差異:1,280,000円-1,360,800円=△80,800円(借方差異)
  • 標準製造間接費:4,800円/個×400個=1,920,000円
  • 実際発生額:2,100,000円(※問題資料より)
    • 製造間接費総差異:1,920,000円-2,100,000円=△180,000円(借方差異)

問2 総差異の分解

 毎度おなじみの差異分析のボックスを書いて、各差異の金額をサクッと求めましょう。問2は「標準消費量」「標準作業時間」をきちんと計算できるかどうかがカギになります。

価格差異・数量差異

  • 標準消費量:1個あたりの標準消費量9kg×実際生産量400個=3,600kg
  • 標準作業時間:1個あたりの標準直接作業時間2時間×実際生産量400個=800時間
直接材料費の差異分析
直接材料費の差異分析
  • 価格差異:(@1,000円-@1,100円)×3,200kg=△320,000円(借方差異)
  • 数量差異:(3,600kg-3,200kg)×@1,000円=+400,000円(貸方差異)

賃率差異・作業時間差異

直接労務費の差異分析
直接労務費の差異分析
  • 賃率差異:(@1,600円-@1,620円)×840kg=△16,800円(借方差異)
  • 作業時間差異:(800時間-840時間)×@1,600円=△64,000円(借方差異)

問3 製造間接費総差異の分解(固定予算)

 問題文に「固定予算を用いて~分解しなさい」とあるので、下の画像のような固定予算の差異分析図を書いて各差異の金額を求めましょう。

製造間接費の差異分析(固定予算)
製造間接費の差異分析(固定予算)
  • 予算差異:2,160,000円-2,100,000円=+60,000円(貸方差異)
  • 能率差異:(800時間-840時間)×@2,400円=△96,000円(借方差異)
  • 操業度差異:(840時間-900時間)×@2,400円=△144,000円(借方差異)

問4 製造間接費総差異の分解(変動予算)

 問題文の「当月の月間固定費予算額が900,000円、基準操業度が月間900時間である」から、先に固定費率を求めましょう。

  • 固定費予算額:900,000円
  • 基準操業度:900時間
  • 固定費率=固定費予算額÷基準操業度=900,000円÷900時間=@1,000円

 問題資料の標準原価カードにて標準配賦率(@2,400円)が与えられているので、先に計算した固定費率との差額で変動費率を求めましょう。

  • 標準配賦率=変動費率+固定費率
  • 変動費率=標準配賦率-固定費率=@2,400円-1,000円=@1,400円

 本問は、問題文に「変動予算を用いて~分解しなさい」とあるので、下の画像のような公式法変動予算の差異分析図(シュラッター図)を書いて各差異の金額を求めましょう。

製造間接費の差異分析(変動予算)
製造間接費の差異分析(変動予算)
  • 予算差異:(@1,400円×840時間+900,000円)-2,100,000円=△24,000円(借方差異)
  • 能率差異:(800時間-840時間)×@1,400円=△56,000円(借方差異)
  • 操業度差異:(800時間-900時間)×@1,000円=△100,000円(借方差異)

 問題文の「能率差異は変動費のみからなるものとして計算すること」から、以下の表の「3分法②」のパターンが問われていることが分かります。よって、変動費能率差異のみを能率差異として、固定費能率差異は操業度差異に含めて把握します。

 もし仮に、問題の指示が「能率差異は変動費および固定費からなるものとして計算すること」となっていた場合は、以下の表の「3分法①」のパターンが問われていると判断し、変動費能率差異と固定費能率差異の合計額を能率差異として把握します。

製造間接費総差異の分析方法まとめ
4分法 3分法① 3分法②
予算差異
▲24,000円
予算差異
▲24,000円
予算差異
▲24,000円
変動費能率差異
▲56,000円
能率差異
▲96,000円
能率差異
▲56,000円
固定費能率差異
▲40,000円
操業度差異
▲100,000円
操業度差異
▲60,000円
操業度差異
▲60,000円

ページの先頭へ