第149回日商簿記検定2級・仕訳類題2(有価証券の購入)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 平成30年5月28日に、売買目的の有価証券として、他社が発行する額面総額 ¥ 2,000,000 の社債(利率:年0.73%、利払日:9月末)を額面 ¥ 100 につき ¥ 98.50 で購入し、代金は直近の利払日の翌日から売買日までの期間にかかる端数利息とともに現金で支払った。なお、端数利息については、1年を365日として日割り計算すること。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 普通預金 当座預金 売買目的有価証券
満期保有目的債券 仮払金 仮受金 有価証券利息
受取利息 有価証券売却益 支払利息 有価証券売却損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券
有価証券利息
1,970,000
9,600
現金 1,979,600

解説

 有価証券の購入に関する問題です。

 本問は、取引を【有価証券の購入に関する仕訳】と【利息の支払いに関する仕訳】の2つに分けて解答を考えましょう。

有価証券の購入に関する仕訳

 社債を購入した場合、購入代価と付随費用(取得に伴い発生した費用)の合計額を取得原価として資産計上しますが、本問は付随費用が発生していないので、購入代価を計算するだけです。

取得原価=購入代価+付随費用=(2,000,000円×@98.50円/@100円)+0円=1,970,000円

 なお、本問は問題文に「売買目的の有価証券」とあるので、売買目的有価証券で処理します。

  • 短期間で売買する目的で購入:売買目的有価証券で処理
  • 満期まで保有する目的で購入:満期保有目的債券で処理
  • その他の目的(長期保有など)で購入:その他有価証券で処理
①有価証券の購入に関する仕訳
(借)売買目的有価証券 1,970,000
 (貸)現金 1,970,000

利息の支払いに関する仕訳

 問題文に、「利率:年0.73%、利払日:9月末」とあり、購入日が5月28日なので、前回の利払日の翌日の10月1日から5月28日までの240日分(31日+30日+31日+31日+28日+31日+30日+28日)の端数利息を計算します。

有価証券利息=2,000,000円×0.73%×240日/365日=9,600円

②利息の支払いに関する仕訳
(借)有価証券利息 9,600
 (貸)現金 9,600

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 ところで、上記の仕訳について、なぜ購入時に「前回の利払日の翌日から売買日までの端数利息」を支払わなければいけないかはお分かりですか?

 社債を購入すると次回の利払日(本問の場合は9月末日)に1年分の利息を受け取ることになりますが、購入時に「前回の利払日の翌日から売買日まで端数利息」を先に支払っておかないと、保有していなかった期間(10月1日から5月28日まで)の分まで余分にもらってしまうことになるからです。

  • 購入日(5月28日):前回の利払日の翌日から購入日までの240日分の端数利息を支払う
  • 利払日(9月30日):1年分の利息を受け取る
    • 「1年分の利息-240日分の利息」で保有期間に見合った有価証券利息が計上される

 質問掲示板でもよくお問い合わせいただく論点なので、上記の考え方・処理方法をきちんと押さえておきましょう。

 有価証券の購入に関する問題は、第102回の問3第124回の問4第130回の問1第140回の問4第143回の問1第144回の問5第145回の問3でも出題されています。あわせてご確認ください。



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