第147回日商簿記検定2級・仕訳類題4(リース取引)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 リース会社と機械のリース契約(リース料:月額 ¥ 100,000、リース資産の見積現金購入価額:¥ 5,400,000、リース期間:5年)を締結し、機械が納品され、同時に第1回のリース料 ¥ 100,000 を小切手を振り出して支払った。このリース取引は、ファイナンス・リース取引であったため、利子抜き法により処理することとした。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
当座預金 リース資産 前払費用 租税公課
未収入金 支払手数料 機械装置 未払金
普通預金 現金 リース債務 支払利息

解答仕訳

(模範解答1)借方・貸方のリース債務を相殺する仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
リース資産
支払利息
5,400,000
10,000
リース債務
当座預金
5,310,000
100,000
(模範解答2)借方・貸方のリース債務を相殺しない仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
リース資産
リース債務
支払利息
5,400,000
90,000
10,000
リース債務
当座預金
5,400,000
100,000

解説

 リース取引に関する問題です。

 本問はまず、問題文の「利子抜き法により処理する」から、リース資産に計上するのは利息相当額を含まない見積現金購入価額(5,400,000円)であることが分かります。

  • 利子込み法の計上額:リース料総額(見積現金購入価額+利息相当額)
  • 利子抜き法の計上額:見積現金購入価額
解答①・リース取引開始時の仕訳
(借)リース資産 5,400,000
 (貸)リース債務 5,400,000

 次に、第1回目のリース料の支払いの仕訳を考えます。

 本問では利子抜き法の処理が問われているため、1か月分の支払利息・リース債務を計算して借方に計上しましょう。

  • リース料総額:@100,000円×60か月=6,000,000円
  • 見積現金購入価額:5,400,000円
  • 利息相当額:6,000,000円-5,400,000円=600,000円
  • 1か月あたりの利息:600,000円÷60か月=@10,000円
  • リース債務計上額:5,400,000円
  • 1か月あたりのリース債務:5,400,000円÷60か月=@90,000円
解答②・リース料支払時の仕訳
(借)支払利息 10,000
(借)リース債務 90,000
 (貸)当座預金 100,000

 以上、①②をまとめると解答仕訳になります。

 なお、各社が公表した模範解答は「リース債務を貸方にのみ計上する仕訳(模範解答1)」と「リース債務を借方と貸方に計上する仕訳(模範解答2)」の2つに割れており、しかもそれぞれが「別解なし」となっています。

 問題文に「同時に」という文言があるため、作問者が「模範解答1」だけを正解としている可能性もありますが、この問題で「模範解答2」を不正解にするのは厳しすぎると思います。

 よって、簿記検定ナビでは両方の仕訳を模範解答としてご紹介しています。

処理方法が利子込み法だったら仕訳はどうなる?

 リース取引開始時にはリース料総額(6,000,000円)をリース資産に計上し、リース料支払時には支払った分(100,000円)だけリース債務を減額します。

 なお、利息分はリース債務に含まれているためリース料支払時には支払利息を計上しません。利子抜き法との違いをきちんと押さえておきましょう。

参考・リース取引開始時の仕訳
(借)リース資産 6,000,000
 (貸)リース債務 6,000,000
参考・リース料支払時の仕訳
(借)リース債務 100,000
 (貸)当座預金 100,000

 リース取引に関する問題は、第149回の問5でも出題されているのであわせてご確認ください。



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