第145回日商簿記検定2級・仕訳類題4(役務収益・役務原価)

仕訳問題(類題)

重要度:★★☆ 難度:★☆☆

 人気YouTuberの育成コンサルティングを行っている株式会社ネットラボは、以前に支払った給料・旅費交通費のうち、給料 ¥ 300,000 および旅費交通費 ¥ 100,000 が特定の案件のために直接費やされたものであることが明らかであったため、これらを仕掛品勘定に振り替えていた(適切に処理済み)。

 本日、上記案件にかかるコンサルティングサービスの提供が無事完了し、対価として ¥ 600,000 が当座預金口座に振り込まれた。役務収益の発生にともない、対応する役務原価を計上することとした。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 仕掛品
前払金 未収入金 未払金 前受金
役務収益 給料 旅費交通費 役務原価

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金
役務原価
600,000
400,000
役務収益
仕掛品
600,000
400,000

解説

 役務収益・役務原価に関する問題です。

 問題文に「以前に支払った給料・旅費交通費のうち、給料 ¥ 300,000 および旅費交通費 ¥ 100,000 が特定の案件のために直接費やされたものであることが明らかであったため、これらを仕掛品勘定に振り替えていた」とあるので、まずは以前に切った仕訳を考えてみましょう。

以前に切った仕訳1(給料・旅費交通費の支払時の仕訳)
(借)給料 ×××
(借)旅費交通費 ×××
 (貸)現金など ×××
以前に切った仕訳2(給料・旅費交通費の一部を仕掛品に振り替える仕訳)
(借)仕掛品 400,000
 (貸)給料 300,000
 (貸)旅費交通費 100,000

 次に、問題文に「コンサルティングサービスの提供が無事完了し、対価として ¥ 600,000 が当座預金口座に振り込まれた。役務収益の発生にともない、対応する役務原価を計上することとした」とあるので、役務収益を計上するとともに、先に計上していた仕掛品を役務原価に振り替えましょう。

解答仕訳
(借)当座預金 600,000
 (貸)役務収益 600,000
(借)役務原価 400,000
 (貸)仕掛品 400,000

 本問のように、役務収益と役務費用の発生のタイミングが異なる場合は、役務費用をいったん仕掛品で処理しておいて、役務提供が完了したタイミングで役務原価に振り替えます。

 一方、役務収益と役務費用の発生がほぼ同時の場合は、仕掛品を経由する必要性が乏しいので、そのまま役務原価で処理します。参考までに以下の仕訳をご確認ください。

参考問題

 旅行業も営む株式会社ネットラボは、1泊3日のシンガポール弾丸ツアーを企画したところ、顧客4名からの申し込みがあり、ツアー代金の合計 ¥ 400,000を現金で受け取った(適切に処理済み)。本日、予定通り弾丸ツアーを催行し、添乗員への報酬や宿泊代、交通費などの諸経費 ¥ 300,000を現金で支払った。

参考仕訳1(ツアー代金受取時の仕訳)
(借)現金など 400,000
 (貸)前受金 400,000
参考仕訳2(役務収益・役務原価を計上する仕訳)
(借)前受金 400,000
 (貸)役務収益 400,000
(借)役務原価 300,000
 (貸)現金 300,000

 役務収益・役務原価に関する問題は、第150回の問1でも出題されています。あわせてご確認ください。



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