第144回日商簿記検定2級・仕訳類題5(有価証券の購入)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 取引先の発行済株式の5%を取得価額 ¥ 3,000,000 で保有していたが、追加で40%を取得し(※支配権は獲得していない)、代金 ¥ 28,000,000 を普通預金から支払った。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
当座預金 普通預金 有価証券 子会社株式
支払手数料 その他有価証券 未収入金 営業外支払手形
未払金 現金 営業外受取手形 関連会社株式

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
関連会社株式 31,000,000 その他有価証券
普通預金
3,000,000
28,000,000

解説

 有価証券の購入に関する問題です。

 本問はまず、問題文の「取引先の発行済株式の5%を取得価額 ¥ 3,000,000 で保有していた」から、以前に以下のような仕訳を切っていたことが分かります。

参考・5%取得時の仕訳
(借)その他有価証券 3,000,000
 (貸)現金など 3,000,000

 5%を取得した時点では、売買目的でも満期保有目的でも支配目的でもないので、その他有価証券で処理します。「有価証券」や「子会社株式」で処理しないように気をつけましょう。

  • 株式の購入時に使う勘定科目
    • 売買目的:売買目的有価証券
    • 満期保有目的:満期保有目的債券
    • 支配目的:子会社株式
    • 上記のいずれにも該当しない(ex.長期保有目的):その他有価証券

 次に、問題文の「追加で40%を取得し(※支配権は獲得していない)、代金 ¥ 28,000,000 を普通預金から支払った」という処理を考えましょう。

 追加で40%取得したことにより、保有割合が45%(=5%+40%)になるので、その他有価証券を関連会社株式に振り替えるとともに、追加購入分28,000,000円を関連会社株式で処理します。

  • 所有割合の変遷
    • 追加購入前の所有割合:発行済株式の5%
    • 追加購入後の所有割合:発行済株式の45%(=5%+40%)
  • 所有割合によって使い分ける勘定科目
    • 発行済株式の20%以上50%以下を所有:関連会社株式
    • 発行済株式の50%超を所有:子会社株式
①5%分の振り替えに関する仕訳
(借)関連会社株式 3,000,000
 (貸)その他有価証券 3,000,000
②追加購入に関する仕訳
(借)関連会社株式 28,000,000
 (貸)普通預金 28,000,000

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

追加で50%を取得し、支配権を獲得していたら?

 追加で50%取得すると保有割合が55%(=5%+50%)になり、取引先を支配下に置くことになるので、その他有価証券を子会社株式に振り替えるとともに、追加購入分を子会社株式で処理します。

  • 所有割合の変遷
    • 追加購入前の所有割合:発行済株式の5%
    • 追加購入後の所有割合:発行済株式の55%(=5%+50%)
  • 所有割合によって使い分ける勘定科目
    • 発行済株式の20%以上50%以下を所有:関連会社株式
    • 発行済株式の50%超を所有:子会社株式
参考・追加で50%を取得した場合の仕訳
(借)子会社株式 *****
 (貸)その他有価証券 3,000,000
 (貸)普通預金 *****

 有価証券の購入に関する問題は、第102回の問3第124回の問4第130回の問1第140回の問4第143回の問1第145回の問3第149回の問2でも出題されています。あわせてご確認ください。



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