第143回日商簿記検定2級・仕訳類題1(有価証券の購入)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 11月23日に売買目的で、月極グループ株式会社が発行した額面総額 ¥ 500,000 の社債(年利率:1.2%、利払日:6月末と12月末の年2回)を額面 ¥ 100 につき ¥ 98.50 の裸相場で買い入れ、代金は端数利息とともに現金で支払った。なお、端数利息に関しては1年を365日として日割りで計算すること。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 売買目的有価証券
満期保有目的債券 仮払消費税 仮受消費税 有価証券利息
有価証券売却益 租税公課 支払利息 有価証券売却損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券
有価証券利息
492,500
2,400
現金 494,900

解説

 有価証券の購入に関する問題です。

 本問は、取引を【有価証券の購入に関する仕訳】と【利息の支払いに関する仕訳】の2つに分けて解答を考えましょう。

有価証券の購入に関する仕訳

 社債を購入した場合、購入代価と付随費用(取得に伴い発生した費用)の合計額を取得原価として資産計上しますが、本問は付随費用が発生していないので、購入代価を計算するだけです。

取得原価=購入代価+付随費用=(500,000円×@98.50円/@100円)+0円=492,500円

 なお、本問は問題文に「売買目的で」とあるので、売買目的有価証券で処理します。

  • 短期間で売買する目的で購入:売買目的有価証券で処理
  • 満期まで保有する目的で購入:満期保有目的債券で処理
  • その他の目的(長期保有など)で購入:その他有価証券で処理
①有価証券の購入に関する仕訳
(借)売買目的有価証券 492,500
 (貸)現金 492,500

利息の支払いに関する仕訳

 問題文に、「年利率:1.2%、利払日:6月末と12月末の年2回」とあり、購入日が11月23日なので、前回の利払日の翌日の7月1日から11月23日までの146日分(31日+31日+30日+31日+23日)の端数利息を計算します。

有価証券利息=500,000円×1.2%×146日/365日=2,400円

②利息の支払いに関する仕訳
(借)有価証券利息 2,400
 (貸)現金 2,400

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 ところで、上記の仕訳について、なぜ購入時に「前回の利払日の翌日から購入日までの端数利息」を支払わなければいけないかはお分かりですか?

 社債を購入すると次回の利払日(本問の場合は12月末日)に半年分の利息を受け取ることになりますが、購入時に「前回の利払日の翌日から購入日まで端数利息」を先に支払っておかないと、保有していなかった期間(7月1日から11月23日まで)の分まで余分にもらってしまうことになるからです。

  • 購入日(11月23日):前回の利払日の翌日から購入日までの146日分の端数利息を支払う
  • 利払日(12月31日):半年分の利息を受け取る
    • 「半年分の利息-146日分の利息」で保有期間に見合った有価証券利息が計上される

 質問掲示板でもよくお問い合わせいただく論点なので、上記の考え方・処理方法をきちんと押さえておきましょう。

 有価証券の購入に関する問題は、第102回の問3第124回の問4第130回の問1第140回の問4第144回の問5第145回の問3第149回の問2でも出題されています。あわせてご確認ください。



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