第140回日商簿記検定2級・仕訳類題1(設立時の新株発行)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★☆☆

 東野警護株式会社は、設立にあたって発行株式総数20,000株のうち5,000株を1株あたり ¥ 50,000 で発行することとし、全株について引受け・払込みを受け、払込金については普通預金に入金した。なお、資本金は会社法で認められている最低限度額を計上することとした。また、発起人が株式発行に係る諸費用 ¥ 756,000 を立て替え払いしていたことが判明したので、現金で精算した。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 売買目的有価証券
立替金 満期保有目的債券 未払金 資本金
資本準備金 利益準備金 創立費 株式交付費

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金

創立費
250,000,000

756,000
資本金
資本準備金
現金
125,000,000
125,000,000
756,000

解説

 設立時の新株発行に関する問題です。

 本問のように「資本金は会社法で認められている最低限度額を計上することとした」という指示がある場合は、払込金額総額から資本金組み入れの最低額(=払込金額の二分の一)を差し引いた額を資本準備金として処理します。

 電卓で計算する場合は、払込金額総額250,000,000円(=5,000株×50,000円/株)を2で割って、それぞれを資本金・資本準備金で処理するだけです。

  • 会社法 445条2項:前項の払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる。
  • 会社法 445条3項:前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。

最低組み入れ額の規定は「できる」規定なので、必ずしも二分の一が強制されるわけではありません。あくまでも、問題文に指示がある場合にのみ適用されるものなので注意してください(指示がない場合は、全額資本金で処理)

 また、創立費とは設立登記までに要した費用をいい、発起人への報酬や定款作成にかかる諸費用だけでなく、新株発行にかかる諸費用も含みます。株式交付費で処理しないように気をつけてください。

  • 設立時の新株発行にかかる諸費用:創立費で処理する
  • 増資時の新株発行にかかる諸費用:株式交付費で処理する

 本問は、問題文に「発起人が株式発行に係る諸費用 ¥ 756,000 を立て替え払いしていたことが判明した」とあるので、創立費で処理します。株式交付費で処理しないように気をつけてください。

 なお、「発起人が立て替えて支払った→立替金」と判断した方もいらっしゃるかもしれませんが、立替金は会社が立て替え払いをした時に使う勘定科目です。混同しないように気をつけましょう。

 新株発行に関する問題は、第114回の問1第120回の問2第122回の問1第127回の問1第130回の問4第131回の問4第133回の問4第137回の問4第143回の問3第146回の問4でも出題されています。あわせてご確認ください。



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