第139回日商簿記検定2級・仕訳類題3(源泉所得税)

仕訳問題(類題)

重要度:★★☆ 難度:★★★

 定期預金(半年満期、年利率0.5%)¥ 10,000,000 を銀行に預け入れていたが、この定期預金が満期となった。この満期額に、仮払法人税等に計上する源泉所得税(20%)控除後の受取利息手取額を加えた金額を、さらに半年満期の定期預金として継続した。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 定期預金
売掛金 買掛金 未収入金 仮払法人税等
未払金 租税公課 受取利息 支払利息

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
定期預金
仮払法人税等
10,020,000
5,000
定期預金
受取利息
10,000,000
25,000

解説

 源泉所得税に関する問題です。見慣れない形の問題だったので問題文の読み取りが難しかったかもしれませんが、問題を要約すると預け入れていた定期預金が満期になったので、利息の金額を上乗せして定期預金を継続したということです。

 預け入れていた定期預金の金額は10,000,000円、利息の金額は25,000円(=10,000,000円×0.5%×6か月/12か月)なので、ひとまず問題文の「仮払法人税等に計上する源泉所得税(20%)控除後の」の一文を無視して考えると、仕訳は以下のような形になります。

参考・定期預金の満期到来→利息を上乗せして継続するさいの仕訳
(借)定期預金 ?
 (貸)定期預金 10,000,000
 (貸)受取利息 25,000

 仕訳のイメージとしては、第126回の問1第136回の問4で出題された手形の更改が近いと思います。手形の更改の仕訳も旧手形と新手形の両方を計上しますよね。

 なお、借方の定期預金の金額(=新たな定期預金の金額)はこの時点では確定しないので、とりあえず「?」にしておきます。

 次に、先ほど飛ばした「仮払法人税等に計上する源泉所得税(20%)控除後の受取利息手取額」を考えてみましょう。

 「仮払法人税等に計上する源泉所得税」というのは、銀行が当社に利息を支払うさいに、源泉徴収する(=手元に残しておく)税金のことです。後日、銀行は各社から源泉徴収した税金をまとめて国に納付します。

 当社側からすると、決算後に税金として納付すべき金額の一部を、銀行が先に徴収して国に納めてくれた…という形になるので、帳簿上では税金の先払い(仮払い)として処理します。

 具体的な計算手順は、先ほど計算した受取利息の金額に税率20%を掛けて「源泉所得税」の金額を計算し、受取利息の金額から源泉所得税の金額を差し引いて「受取利息手取額」を計算し、最後に「満期額に受取利息手取額を加えた金額」を計算します。

  • 受取利息の金額=10,000,000円×0.5%×6か月/12か月=25,000円
  • 仮払法人税等に計上する源泉所得税=25,000円×20%=5,000円
  • 所得税控除後の受取利息手取額=25,000円-5,000円=20,000円
  • 満期額に受取利息手取額を加えた金額=10,000,000円+20,000円=10,020,000円

 上記の計算で、仮払法人税等に計上する源泉所得税が5,000円、満期額に受取利息手取額を加えた金額(=新たな定期預金の金額)が10,020,000円と分かるので、それぞれ借方に計上します。

解答仕訳
(借)定期預金 10,020,000
(借)仮払法人税等 5,000
 (貸)定期預金 10,000,000
 (貸)受取利息 25,000

 源泉所得税に関する問題は第141回の問1でも出題されていますが、どちらも難度の高い問題です。



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