第130回日商簿記検定2級・仕訳類題1(有価証券の購入)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 村井運送株式会社が発行した社債(額面総額 ¥ 1,000,000 )を、額面 ¥ 100 につき ¥ 95 で平成23年8月18日に購入し、代金は証券会社への手数料 ¥ 10,000 および端数利息とともに小切手を振り出して支払った。なお、この社債の利息は年率3.65%、利払日は12月末日の年1回、満期日は平成28年12月31日である。また、当社はこの社債を満期日まで保有する予定であり、決算日は3月末日(年1回)である。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 資本金 売買目的有価証券 租税公課
売掛金 当座預金 満期保有目的債券 支払利息
支払手数料 受取手形 有価証券利息 未収入金

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
満期保有目的債券
有価証券利息
960,000
23,000
当座預金 983,000

解説

 有価証券の購入に関する問題です。

 本問は、取引を【有価証券の購入に関する仕訳】と【利息の支払いに関する仕訳】の2つに分けて解答を考えましょう。

有価証券の購入に関する仕訳

 社債を購入した場合、購入代価と付随費用(取得に伴い発生した費用)の合計額を取得原価として資産計上します。

取得原価=購入代価+付随費用=(1,000,000円×@95円/@100円)+10,000円=960,000円

 なお、本問は問題文に「満期日まで保有する予定」とあるので、満期保有目的債券で処理します。

  • 短期間で売買する目的で購入:売買目的有価証券で処理
  • 満期まで保有する目的で購入:満期保有目的債券で処理
  • その他の目的(長期保有など)で購入:その他有価証券で処理
①有価証券の購入に関する仕訳
(借)満期保有目的債券 960,000
 (貸)当座預金 960,000

利息の支払いに関する仕訳

 問題文に、「社債の利息は年率3.65%、利払日は12月末日の年1回」とあり、購入日が8月18日なので、1月1日から8月18日までの230日分(31日+28日+31日+30日+31日+30日+31日+18日)の端数利息を計算します。

有価証券利息=1,000,000円×3.65%×230日/365日=23,000円

②利息の支払いに関する仕訳
(借)有価証券利息 23,000
 (貸)当座預金 23,000

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 ところで、上記の仕訳について、なぜ購入時に「前回の利払日の翌日から購入日までの端数利息」を支払わなければいけないかはお分かりですか?

 社債を購入すると次回の利払日(本問の場合は12月末日)に1年分の利息を受け取ることになりますが、購入時に「前回の利払日の翌日から購入日まで端数利息」を先に支払っておかないと、保有していなかった期間(1月1日から8月18日まで)の分まで余分にもらってしまうことになるからです。

  • 購入日(8月18日):前回の利払日の翌日から購入日までの230日分の端数利息を支払う
  • 利払日(12月31日):1年分の利息を受け取る
    • 「1年分の利息-230日分の利息」で保有期間に見合った有価証券利息が計上される

 質問掲示板でもよくお問い合わせいただく論点なので、上記の考え方・処理方法をきちんと押さえておきましょう。

 有価証券の購入に関する問題は、第102回の問3第124回の問4第140回の問4第143回の問1第144回の問5第145回の問3第149回の問2でも出題されています。あわせてご確認ください。



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