第129回日商簿記検定2級・仕訳類題3(偶発債務)

仕訳問題(類題)

 ケント㈱から商品 ¥ 500,000 を仕入れ、かねてモリ㈱から受け取っていた約束手形 ¥ 200,000 を裏書譲渡し、残額は掛けとした。なお、手形の裏書譲渡に伴い、手形額面の3%に相当する遡及義務を計上した。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売掛金 買掛金
受取手形 支払手形 売上 仕入
保証債務 保証債務費用 支払手数料 受取手数料

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入

保証債務費用
500,000

6,000
受取手形
買掛金
保証債務
200,000
300,000
6,000

解説

 偶発債務に関する問題です。この問題は【仕入に関する仕訳】【保証債務に関する仕訳】に分けて考えると分かりやすいです。

仕入に関する仕訳

 こちらは3級の試験範囲の仕訳なので特に問題ないと思います。他店振出の約束手形を裏書譲渡する場合、受取手形勘定を減額します。

解答仕訳1
(借)仕入 500,000
 (貸)受取手形 200,000
 (貸)買掛金 300,000

保証債務に関する仕訳

 問題文に「手形額面の3%に相当する遡及義務を計上した」とあるので、借方に保証債務費用6,000円(=200,000円×3%)を計上するとともに、貸方に保証債務勘定を計上します。

解答仕訳2
(借)保証債務費用 6,000
 (貸)保証債務 6,000

 保証債務を計上する理由は…手形を裏書きして受取手形勘定を減額することにより、帳簿上は貸借ゼロになりますが、「裏書した手形が決済されなかった場合(不渡りになった場合)に手形代金を支払う義務(遡及義務)」は依然として当社にあります。

 そこで、負債の部に保証債務勘定を計上することにより、この帳簿上では把握できない遡及義務の存在を明らかにすることができます。なお、手形が無事に決済された場合には、保証債務取崩益を計上します。

参考
(借)保証債務 6,000
 (貸)保証債務取崩益 6,000

 偶発債務に関する問題は第135回の問4でも出題されています。



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