第126回日商簿記検定2級・仕訳類題2(固定資産の滅失)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 火災により焼失した建物(取得原価:¥ 10,000,000 、残存価額:取得原価の10%、耐用年数30年、定額法により償却、間接法で記帳)に関し請求していた保険金 ¥ 3,800,000 について本日支払う旨の連絡を保険会社から受けた。当該建物は、平成2年4月1日に取得したもので、平成22年5月31日に火災があり、火災発生日現在の簿価の全額を未決算勘定に振り替えていた。なお、当社の決算は3月31日(年1回)であり、減価償却は月割計算で行っている。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売掛金 未収入金
建物 未払金 建物減価償却累計額 未決算
固定資産売却益 減価償却費 火災損失 固定資産除却損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収入金
火災損失
3,800,000
150,000
未決算 3,950,000

解説

 固定資産の滅失に関する問題です。本問はまず資産が焼失した時の仕訳を考えましょう。

 建物減価償却累計額は、平成2年4月1日から平成22年3月31日までの20年分の減価償却費を計算します。また、減価償却費は、平成22年4月1日から平成22年5月31日までの2か月分の減価償却費を月割りで計算します。

  • 建物減価償却累計額=(10,000,000円×0.9÷30年)×20年=6,000,000円
  • 減価償却費=(10,000,000円×0.9÷30年)×2か月÷12か月=50,000円
  • 焼失時の帳簿価額=10,000,000円-6,000,000円-50,000円=3,950,000円(→未決算
【参考】既に切っている仕訳
(借)建物減価償却累計額 6,000,000
(借)減価償却費 50,000
(借)未決算 3,950,000
 (貸)建物 10,000,000

 そのうえで、問題文に「保険金 ¥ 3,800,000 について本日支払う旨の連絡を保険会社から受けた」とあるので、保険金受取確定額3,800,000円と未決算勘定3,950,000円の貸借差額150,000円を火災損失で処理します。

 また、現時点では保険会社から連絡を受けただけでまだお金を受け取っていないので、未収入金勘定を使って処理します。

【解答】保険金の受取が確定したとき
(借)未収入金 3,800,000
(借)火災損失 150,000
 (貸)未決算 3,950,000

 固定資産の滅失に関しては、「滅失時(上記の参考仕訳)」または「保険金の受取額確定時(本問の解答仕訳)」のどちらかの仕訳が問われます。

 仕訳のポイントは、「固定資産が滅失したときの帳簿価額を未決算勘定に振り替える」「保険金の受取額が確定したら、未決算勘定との差額を特別損益で処理する」の2点です。

 固定資産の滅失に関する問題は、第100回の問3第108回の問3第109回の問5第114回の問4第119回の問5第122回の問4第131回の問1第138回の問1でも出題されているので、あわせてご確認ください。



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