仕訳問題
売買目的で所有していたT社社債(額面5,000,000円、取得原価5,020,000円、取得日:平成18年4月1日、満期日:平成23年3月31日、年利率:7.3%、利払日:3月31日および9月30日)の半分を平成20年10月20日に@102円で売却した。売却代金は、端数利息を含め、当座預金に振り込まれた。なお、前年度の決算日(平成20年3月31日)においてT社社債の時価は@101円であった。当社は、売買目的有価証券の会計処理方法として、時価法(切り放し法)を採用している。
| 勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。 | |||
|---|---|---|---|
| 現金 | 当座預金 | 売掛金 | 買掛金 |
| 仕入 | 売上 | 受取手形 | 支払手形 |
| 資本金 | 繰越利益剰余金 | 未収金 | 未払金 |
| 社債償還益 | 社債償還損 | 仕入割引 | 売上割引 |
| 支払利息 | 受取利息 | 備品 | 備品減価償却累計額 |
| 減価償却費 | 委託販売 | 受託販売 | 支払手数料 |
| 受取手数料 | 貸倒引当金 | 前払利息 | 未払利息 |
| 前受利息 | 未収利息 | 役員賞与引当金 | 役員賞与引当金繰入 |
| 未払役員賞与 | 社債 | 社債利息 | 売買目的有価証券 |
| 有価証券利息 | 繰越商品 | 積送品 | 有価証券売却益 |
| 有価証券売却損 | 有価証券評価益 | 有価証券評価損 | |
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解答・解説
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 当座預金 | 2,560,000 | 売買目的有価証券 有価証券売却益 有価証券利息 |
2,525,000 25,000 10,000 |
有価証券の売却に関する問題です。本問は「有価証券利息を受け取った仕訳」と「売買目的有価証券を売却した仕訳」を分けて考えることをおすすめします。
有価証券利息を受け取った仕訳
本問は直近利払日の翌日(平成20年10月1日)から売却日(平成20年10月20日)までの有価証券利息を認識することになりますので、以下のような計算式で利息額を算定することになります。
2,500,000円×7.3%×20日/365日=10,000円
よって解答すべき仕訳は以下のようになります。なお、問題文で与えられている勘定の中に有価証券利息勘定がない場合は、受取利息勘定を使って処理することになりますので、あわせて確認しておいてください(第116回の問2参照)
| 解答① | |||
|---|---|---|---|
| (借)当座預金 | 10,000 | (貸)有価証券利息 | 10,000 |
売買目的有価証券を売却した仕訳
本問は前期末に評価替えを行っていますので、その評価替えを考慮した帳簿価額と売却差額を比較して売却損益を求めることになりますが、今回は購入時まで遡って一連の流れを再確認しておきましょう。
まず購入時の仕訳ですが、問題文に「額面5,000,000円、取得原価5,020,000円」とありますので、額面@100円のT社社債を@100.4円で購入したことが分かります。
| 参考:購入時の仕訳(売却分のみピックアップ) | |||
|---|---|---|---|
| (借)売買目的有価証券 | 2,510,000 | (貸)現金など | 2,510,000 |
次に、前期末の評価替えの仕訳を考えていきます。問題文に「前年度の決算日(平成20年3月31日)においてT社社債の時価は@101円であった」とありますので、@100.4円で購入したT社社債を@101円に評価替えすることになります。なお、売買目的有価証券の会計処理方法として、時価法(切り放し法)を採用していますので、翌期首に逆仕訳を切る必要はありません。
| 参考:前期末の評価替えの仕訳(売却分のみピックアップ) | |||
|---|---|---|---|
| (借)売買目的有価証券 | 15,000 | (貸)有価証券評価益 | 15,000 |
上記のような流れにより、売却直前の帳簿価額が2,525,000円ということが分かります。一方、売却金額は問題文に「平成20年10月20日に@102円で売却した」とありますので、そのまま@102円を使って算定し、@102円と@101円との差を売却益として認識することになります。
- 有価証券の帳簿価額=2,500,000円×@101円/@100円=2,525,000円
- 有価証券の売却価額=2,500,000円×@102円/@100円=2,550,000円
- 差額=25,000円(帳簿価額<売却価額・・・売却益)
| 解答② | |||
|---|---|---|---|
| (借)当座預金 | 2,550,000 | (貸)売買目的有価証券 (貸)有価証券売却益 |
2,525,000 25,000 |
最後に①②の仕訳をまとめて解答用紙に記入すれば完了です。有価証券の売却に関する仕訳は、取引を分解して考えると簡単になりますので、ぜひこの解き方をマスターしてください。
なお、参考までに・・・売買目的有価証券の会計処理方法が切り放し法ではなく洗い替え法だった場合、有価証券売却益の金額が25,000円ではなく40,000円になりますので、余裕のある方はこちらの方でも考えてみてください。
2,500,000円×(@102円-@100.4円)=40,000円
| 参考:切り放し法ではなく洗い替え法を採用していた場合の解答 | |||
|---|---|---|---|
| (借)当座預金 | 2,560,000 | (貸)売買目的有価証券 (貸)有価証券売却益 (貸)有価証券利息 |
2,510,000 40,000 10,000 |
有価証券の売却に関する問題は、第105回の問2や第107回の問1、第111回の問1、第113回の問2、第116回の問2、第118回の問4、第119回の問3、第121回の問2、第122回の問3というようによく出題されていますので、きちんと過去問対策をするようにしてください。

