第124回日商簿記検定2級・仕訳類題4(有価証券の購入)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 平成21年6月12日に売買目的で浅田産業株式会社の社債(額面:¥ 5,000,000 )を額面 ¥ 100 につき ¥ 95.45 で買い入れ、代金は証券会社への手数料 ¥ 5,000 および端数利息とともに小切手を振り出して支払った。なお、この社債の利率は年2.57%、利払日は3月末日と9月末日の年2回である。また、端数利息の金額については、1年を365日として日割で計算する。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金預金 受取手形 売掛金 売買目的有価証券
満期保有目的債券 未収入金 支払手形 買掛金
未払金 前受金 租税公課 有価証券利息

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券
有価証券利息
4,777,500
25,700
現金預金 4,803,200

解説

 有価証券の購入に関する問題です。

 本問は、取引を【有価証券の購入に関する仕訳】と【利息の支払いに関する仕訳】の2つに分けて解答を考えましょう。

有価証券の購入に関する仕訳

 社債を購入した場合、購入代価と付随費用(取得に伴い発生した費用)の合計額を取得原価として資産計上します。

取得原価=購入代価+付随費用=(5,000,000円×@95.45円/@100円)+5,000円=4,777,500円

 なお、本問は問題文に「売買目的で」とあるので、売買目的有価証券で処理します。

  • 短期間で売買する目的で購入:売買目的有価証券で処理
  • 満期まで保有する目的で購入:満期保有目的債券で処理
  • その他の目的(長期保有など)で購入:その他有価証券で処理
①有価証券の購入に関する仕訳
(借)売買目的有価証券 4,777,500
 (貸)現金預金 4,777,500

利息の支払いに関する仕訳

 問題文に、「社債の利率は年2.57%、利払日は3月末日と9月末日の年2回」とあり、購入日が6月12日なので、4月1日から6月12日までの73日分(30日+31日+12日)の端数利息を計算します。

有価証券利息=5,000,000円×2.57%×73日/365日=25,700円

②利息の支払いに関する仕訳
(借)有価証券利息 25,700
 (貸)現金預金 25,700

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 ところで、上記の仕訳について、なぜ購入時に「前回の利払日の翌日から購入日までの端数利息」を支払わなければいけないかはお分かりですか?

 社債を購入すると次回の利払日(本問の場合は9月30日)に半年分の利息を受け取ることになりますが、購入時に「前回の利払日の翌日から購入日まで端数利息」を先に支払っておかないと、保有していなかった期間(4月1日から6月12日まで)の分まで余分にもらってしまうことになるからです。

  • 購入日(6月12日):前回の利払日の翌日から購入日までの73日分の端数利息を支払う
  • 利払日(9月30日):半年分の利息を受け取る
    • 「半年分の利息-73日分の利息」で保有期間に見合った有価証券利息が計上される

 質問掲示板でもよくお問い合わせいただく論点なので、上記の考え方・処理方法をきちんと押さえておきましょう。

 有価証券の購入に関する問題は、第102回の問3第130回の問1第140回の問4第143回の問1第144回の問5第145回の問3第149回の問2でも出題されています。あわせてご確認ください。



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