第120回日商簿記検定2級・仕訳類題1(試用販売)

仕訳問題(類題)

 かねて試用販売のためX商品(原価 ¥ 400,000 、売価 ¥ 600,000 )およびY商品(原価 ¥ 500,000 、売価 ¥ 700,000 )を得意先藤方商店に試送していたが、本日、藤方商店からY商品の全部について買取りの意思表示があり、X商品の全部が返品されてきた。なお、当社は、試用販売の記帳について、試用品勘定を用いて手許商品と区別して処理する方法によっており、売上計上のつど試用品の原価を仕入勘定に振り替える処理を行っている。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 普通預金 売掛金
受取手形 積送品 試用品 前払金
買掛金 支払手形 売上 仕入

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金
仕入
700,000
900,000
売上
試用品
700,000
900,000

解説

 特殊商品売買(試用販売)に関する問題です。本問はまず、問題文に「試用品勘定を用いて手許商品と区別して処理する方法によっており」とあるので、得意先に商品を試送したときに、原価の900,000円(=400,000円+500,000円)を仕入勘定から試用品勘定に振り替えていることが分かります。

 なお、試用販売は、得意先から買い取りの意思表示があったときに売上を計上します。得意先に商品を試送したときではないので注意してください。

【参考】X商品とY商品を得意先に試送したとき
(借)試用品 900,000
 (貸)仕入 900,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、買い取りの意思表示があったときの仕訳を考えていきましょう。まずY商品についてですが、問題文に「Y商品の全部について買取りの意思表示があり」とあるので、700,000円の売上を計上するとともに、売上原価の500,000円を試用品勘定から仕入勘定に振り替えます。

 なお、本問は問題文で列挙されている勘定科目に「試用品売上」勘定がないので、「売上勘定」を使って処理します。間違えてしまった方は、勘定科目のチェックを忘れないように気をつけてください。

【解答①】Y商品に関する仕訳
(借)売掛金 700,000
 (貸)売上 700,000
(借)仕入 500,000
 (貸)試用品 500,000

 次にX商品についてですが、問題文に「X商品の全部が返品されてきた」とあり、得意先に試送した商品がそのまま返ってきたので、試送時の逆仕訳を切ります。

【解答②】X商品に関する仕訳
(借)仕入 400,000
 (貸)試用品 400,000

 最後に①と②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。特殊商品売買(試用販売)に関する問題は、第106回の問1第109回の問1第130回の問5第137回の問2でも出題されています。



ページの先頭へ