第116回日商簿記検定3級・仕訳問題1(売上取引・手形取引)

仕訳問題

 小笠原商店へ商品400,000円を売り渡し、代金のうち250,000円については、かねて当店が村上商店を受取人、諏訪商店を名宛人として振り出した為替手形を裏書譲渡され、残額については月末に受け取ることにした。なお、小笠原商店負担の発送運賃8,000円については、小切手を振り出して立替払いした。

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勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 現金過不足 当座預金 受取手形
売掛金 未収金 前払金 建物
売買目的有価証券 支払手形 買掛金 仮受金
貸倒引当金 前受金 未払金 売上
受取家賃 雑益 固定資産売却益 有価証券売却益
貸倒損失 有価証券売却損 雑損 貸倒引当金繰入
消耗品費 交通費 減価償却費 支払手数料

矢印画像

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解答・解説

借方科目 金額 貸方科目 金額
受取手形
売掛金
250,000
158,000
売上
当座預金
400,000
8,000

 売上取引に関する問題です。このような問題は【為替手形に関する取引】【掛け売上に関する取引】【発送運賃に関する取引】の3つに分けて考えると、難易度がぐっと下がって分かりやすくなります。

為替手形に関する取引

 問題文に「代金のうち250,000円については、かねて当店が村上商店を受取人、諏訪商店を名宛人として振り出した為替手形を裏書譲渡され」とありますので、以前に当店が振り出した為替手形を受け取ったことが分かります。

 結論から言いますと受取手形勘定で処理することになるのですが、支払手形勘定を使ってしまった方もいると思いますので、ここで【当店が為替手形を振り出したときの仕訳】を考えてみましょう(仕入に伴って為替手形を振り出したと仮定します)

参考・為替手形を振り出したときの当店の仕訳
(借)仕入 250,000 (貸)売掛金 250,000
参考・為替手形を振り出したときの村上商店の仕訳
(借)受取手形 250,000 (貸)売上 250,000
参考・為替手形を振り出したときの諏訪商店の仕訳
(借)買掛金 250,000 (貸)支払手形 250,000

 上記のポイントは、当店の仕訳で「支払手形勘定を使って処理していない点」です。よって、今回の仕訳で支払手形を減少させるのはおかしいことがお分かりいただけると思います。過去に自ら振り出した為替手形であっても、手形代金については名宛人(本問では諏訪商店)から取り立てることになるため、裏書譲渡された場合は受取手形の増加として処理することになります。

(借)受取手形 250,000 (貸)売上 250,000

掛け売上に関する取引

 これは簡単です。普通に掛売上をした時の仕訳を切るだけです。

(借)売掛金 150,000 (貸)売上 150,000

発送運賃に関する取引

 問題文の「小切手を振り出して立替払いした」から、当該発送運賃が先方負担であることが分かりますが、この場合の処理方法は以下の2つが考えられます。

  • 売上債権である売掛金勘定に含めて処理する方法
  • 立替金勘定を使って売上債権である売掛金とは別にして処理する方法

 どちらによるかは必ず問題文に指示がありますので見落とさないようにしてください。稀に問題文に指示がない場合もありますが、その場合は許容勘定群や解答用紙などにヒントが隠れていますので、慌てずに落ち着いて対処するようにしてください。

 本問は、問題文で与えられている勘定科目の中に「立替金」勘定がありませんので、売掛金勘定に含めて処理する方法により仕訳を切ることになります。

(借)売掛金 8,000 (貸)当座預金 8,000

 なお、仮に発送運賃が当店負担の場合は、発送費などの勘定科目を使って費用処理することになりますので、併せてそちらのほうも押さえておいてください。

 以上、①②③の仕訳を合算すると解答になります。本問はやや難易度の高い問題ですので、間違えてしまった方も多いと思いますが、ひとつひとつに分解して考えれば十分正解にたどりつける問題です。



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