第116回日商簿記検定2級・仕訳類題2(有価証券の売却)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 平成20年6月12日に、売買目的で保有している取得価額 ¥ 480,000 、額面総額 ¥ 500,000 の国債を売却し、売買手数料 ¥ 3,000 を控除した金額 ¥ 490,000 が当座預金口座に振り込まれた。ただし、振り込まれた金額には端数利息が含まれている。この国債の利率は年6%であり、利払日は毎年3月末日と9月末日である。なお、端数利息は1年を365日として日割りで計算する。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売買目的有価証券 仮払金
立替金 未払金 仮受金 支払利息
有価証券売却損 受取手数料 受取利息 有価証券売却益

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金 490,000 受取利息
売買目的有価証券
有価証券売却益
6,000
480,000
4,000

解説

 有価証券の売却に関する問題です。本問は「有価証券を売却した仕訳」と「有価証券利息を受け取った仕訳」を分けて考えていきましょう。

 ただ、問題文に「振り込まれた金額には端数利息が含まれている」とあり、売却損益を計算するためには、売却による収入と利息受け取りによる収入を区分して把握する必要があるので、本問は先に「有価証券利息を受け取った仕訳」を切って利息受け取りによる現金収入額を確定させたうえで、「有価証券を売却した仕訳」を考えます。

 まず「有価証券利息を受け取った仕訳」を考えましょう。問題文に「利息の計算は1年を365日として行っている」とあるので、前回の利払日の翌日から売却日までの73日分(=30日+31日+12日)の有価証券利息を計上します。

500,000円×6%×73日÷365日=6,000円

 よって解答すべき仕訳は以下のようになりますが、本問の問題文で与えられている勘定の中に有価証券利息勘定がないので、受取利息勘定を使って仕訳を切る点に注意してください。

(借)当座預金 6,000
 (貸)受取利息 6,000

 利息の受け取りによる現金収入額が判明したので、差額で売却による現金収入額484,000円(=490,000円-6,000円)を算定します。

 次に「有価証券を売却した仕訳」を考えますが、こちらは簡単なので特に問題はないと思います。有価証券の売却損益は、帳簿価額と売却価額の差額で求めます。

  • 有価証券の帳簿価額=480,000円
  • 有価証券の売却価額=490,000円-6,000円=484,000円
  • 差額=4,000円(帳簿価額<売却価額…売却益
(借)当座預金 484,000
 (貸)売買目的有価証券 480,000
 (貸)有価証券売却益 4,000

 最後に2つの仕訳をまとめて解答用紙に記入すれば完了です。なお、本問の問題文で与えられている勘定の中に支払手数料勘定がないので、売買手数料は有価証券売却損益勘定に加減して処理する点に注意してください。

【参考】売買手数料を支払手数料勘定を使って処理する場合
(借)当座預金 484,000
(借)支払手数料 3,000
 (貸)売買目的有価証券 480,000
 (貸)有価証券売却益 7,000

 有価証券の売却に関する問題は、第105回の問2第107回の問1第111回の問1第113回の問2第118回の問4第119回の問3第121回の問2第122回の問3第125回の問2第133回の問2第137回の問5でも出題されているので、あわせてご確認ください。



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