第115回日商簿記検定2級・仕訳問題2(荷為替手形)

仕訳問題

 得意先大道寺商店から注文のあった商品(原価400,000円、売価600,000円)を、本日、船便で同店に送付し、船荷証券を担保として200,000円の荷為替を取り組み、割引料10,000円を差し引いた残額を当座預金とした。当店は、商品の発送時に売上を計上している。

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勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売掛金 買掛金
仕入 売上 受取手形 支払手形
前受金 前払金 繰越商品 手形売却損
固定資産売却損 固定資産売却益 建物 建物減価償却累計額
未収金 未払金 修繕費 修繕引当金
法定福利費 給料 社会保険料預り金 従業員立替金
売上割引 広告宣伝費 積送品売上 積送品
委託販売 受託販売 支払手数料 受取手数料
販売費 発送費 建設仮勘定

矢印画像

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解答・解説

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金
手形売却損
売掛金
190,000
10,000
400,000
売上 600,000

 荷為替手形に関する問題です。荷為替手形とは、遠隔地に商品を販売し、商品の運送を運送業者に委託した際に、売主が代金の早期回収を実現させるために、商品と引き換えに運送業者から受け取った貨物代表証券(商品の引換券)を担保にして、取引銀行を受取人・買主を名宛人として振り出す為替手形をいいます。

荷為替手形の基本的な流れを時系列に沿ってまとめると以下のようになります。売主・買主・取引銀行・運送業者の四者が出てきます。

  1. 売主が運送業者に商品の発送を依頼し、商品と引き換えに貨物代表証券を受け取る。
  2. 売主は代金の早期回収を目的として、貨物代表証券を担保に、取引銀行を受取人・買主を名宛人とする為替手形を振り出して、そのまま割り引く。
  3. 取引銀行は回収業務の危険回避のために売上代金の全額ではなく、70%~80%程度の金額を売主が指定する口座に振り込む(残額は売掛金として処理されることが多い)
  4. 取引銀行は買主に対して手形引き受けの呈示を行い、買主から引き受けがなされた際に売主から担保として受け取っていた貨物代表証券を買主に引き渡す。
  5. 買主は貨物代表証券と引き換えに運送業者から商品を受け取る。

 本問は、問題文に「船荷証券を担保として200,000円の荷為替を取り組み、割引料10,000円を差し引いた残額を当座預金とした」とありますので、上記でいう②の取引を聞かれていることになります。ここでは、売上600,000円を荷為替取組分の200,000円と掛売上分の400,000円とを分けて考えていきましょう。

荷為替取組分の200,000円

 売主は貨物代表証券を担保に、取引銀行を受取人・買主を名宛人とする為替手形を振り出して、そのまま割り引くことにより、手形代金から割引料を差し引いた金額を受け取ることになります。

(借)当座預金
(借)手形売却損
190,000
10,000
(貸)売上
200,000

掛売上分の400,000円

 こちらに関しては普通に掛売上を認識するだけですので、特に問題はないと思います。

(借)売掛金 400,000 (貸)売上 400,000

 荷為替の問題については苦手意識を持っていらっしゃる方が多いですが、仕訳問題だけでなく第3問の総合問題での出題もおおいに考えられますので、この論点は【暗記】ではなく必ず【理解】するようにしてください。荷為替手形に関する問題は、第101回の問2第110回の問3第117回の問5第118回の問3第122回の問2でも出題されていますので、併せて確認しておいてください。



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