第114回日商簿記検定2級・仕訳類題2(貸倒れ債権の回収)

仕訳問題(類題)

重要度:★☆☆ 難度:★☆☆

 当期に発生した売掛金のうち、¥ 100,000 をすでに貸倒処理しているが、決算日においてこのうち ¥ 30,000 を現金で回収した。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売掛金 買掛金
売上 受取手形 支払手形 貸倒引当金
貸倒損失 償却債権取立益 貸倒引当金戻入 貸倒引当金繰入

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 30,000 貸倒損失 30,000

解説

 売掛金の貸倒に関する問題です。貸倒の論点は総合問題で頻繁に問われますので、各ケースごとの仕訳をきちんと理解しておいてください。まずは以下の3ケースの仕訳が理解できているかどうかチェックしてみてください。

貸倒れのパターン

当期発生・当期貸倒の場合
(借)貸倒損失 *****
 (貸)売掛金 *****
前期以前発生・当期貸倒の場合(貸倒引当金を設定している場合)
(借)貸倒引当金 *****
 (貸)売掛金 *****
前期以前発生・当期貸倒の場合(貸倒引当金を設定していない場合)
(借)貸倒損失 *****
 (貸)売掛金 *****

 誤った処理として一番多いのは、当期発生の貸倒れ債権を貸倒引当金を使って処理してしまうケースです。貸倒引当金は前期以前に発生した債権が貸倒れた場合にしか使うことが出来ませんので注意してください。


 それでは、上記の基本事項をチェックしたうえで問題を解いていきましょう。まず、本問は問題文に「当期に発生した売掛金のうち、¥ 100,000 をすでに貸倒処理している」とあるので、以下のような仕訳が期中に切られたことが分かります。当期発生の債権ですので、貸倒引当金を使うことは出来ません。

【参考】期中に切られた仕訳
(借)貸倒損失 100,000
 (貸)売掛金 100,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、決算日においてこの貸倒債権の一部を回収したわけですから、貸倒損失として費用処理すべき金額は当該回収分だけ減ることになるので、それを反映させる仕訳を切ります。

解答すべき仕訳
(借)現金 30,000
 (貸)貸倒損失 30,000

 このように既に切られている仕訳を考えてみると分かりやすくなると思いますので、迷ったら焦らずに前の取引の仕訳を切ることをおすすめします。

 なお、この問題で「償却債権取立益」を計上してしまった方もいらっしゃるかもしれませんが、償却債権取立益は前期以前に貸倒処理した債権を回収した場合に計上する収益ですので、間違えないように気をつけてください。



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