第112回日商簿記検定3級・仕訳問題1(仕入取引・手形取引)

仕訳問題

 仕入先前田商店から商品800,000円を仕入れ、代金のうち450,000円については、柴田商店振り出し、佐々商店受け取りの約束手形を裏書譲渡し、200,000円については、かねてより売掛金のある得意先明智商店を名宛人、前田商店を受取人とする為替手形(引受済み)を振り出して支払い、残額は掛けとした。

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勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
当座預金 普通預金 定期預金 受取手形
売掛金 繰越商品 立替金 前払金
仮払金 未収金 土地 支払手形
買掛金 当座借越 預り金 前受金
仮受金 未払金 引出金 売上
受取手数料 通信費 発送費 支払手数料
旅費交通費 消耗品費 仕入 雑費

矢印画像

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解答・解説

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 800,000 受取手形
売掛金
買掛金
450,000
200,000
150,000

 仕入取引に関する問題です。この問題は【裏書手形に関する仕訳】【為替手形に関する仕訳】【掛け仕入に関する仕訳】に分けて考えると分かりやすいです。

裏書手形に関する仕訳

 問題文に「代金のうち450,000円については、柴田商店振り出し、佐々商店受け取りの約束手形を裏書譲渡」とありますから、当店が所有している受取手形を前田商店に譲渡する仕訳をきることになります。

(借)仕入 450,000 (貸)受取手形 450,000

為替手形に関する仕訳

 問題文に「200,000円については、かねてより売掛金のある得意先明智商店を名宛人、前田商店を受取人とする為替手形(引受済み)を振り出して支払い」とありますので、為替手形を振り出したことが分かります。これに関しては得意先である明智商店との間で以下の会話があったとイメージすると分かりやすいかもしれません。

  • 当店・・・「どうも~。将来、本能寺で悪いことする予定の明智光秀社長はいますか~?」
  • 得意先・・・「ぎくり!ど、ど、どうも。きょ、きょ、今日はどうしたんですか?」
  • 当店・・・「そうそう、うちっておたくに対する売掛金ありましたよねぇ」
  • 得意先・・・「あ、あ、ありますねぇ。し、し、支払いはもうちょっと待ってくださいね」
  • 当店・・・「信長には秘密にしておくから、その売掛金使って仕入してもいいかなぁ?」
  • 得意先・・・「為替手形を振り出して仕入代金を払いたい、ということですか?」
  • 当店・・・「はい。手形引き受けてくれます?本能寺の件は秘密にしておきますから(ニヤリ」
  • 得意先・・・「じゃ、じゃ、じゃあその手形を引き受けましょう。手形に判子押しておきますね」
  • 当店・・・「ありがと~。これで仕入先の人に渡せるよ。手形分だけ売掛金減らしておくね」
  • 得意先・・・「いえいえ。じゃあうちもお宅に対する買掛金を減らしておきます・・・ふぅ。」

 いかがでしょうか?為替手形の問題は当社の仕訳だけでなく、得意先や仕入先の仕訳も一緒に考えると分かりやすいと思います。なお、本問の三者の仕訳は以下のようになります。

当社の仕訳・・・②
(借)仕入 200,000 (貸)売掛金 200,000
補足・得意先(明智商店)の仕訳
(借)買掛金 200,000 (貸)支払手形 200,000
補足・仕入先(前田商店)の仕訳
(借)受取手形 200,000 (貸)売上 200,000

掛け仕入に関する仕訳

 残額の150,000円については、通常の掛け仕入ですから特に問題は無いと思います。

(借)仕入 150,000 (貸)買掛金 150,000

 上記の①②③の仕訳をまとめると解答の仕訳になります。本問はやや難易度の高い問題ですので間違えてしまった方も多いと思いますが、第125回の問1とほとんど同じ出題形式でしたし、ひとつひとつに分解して考えれば十分正解にたどりつける問題です。



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