第112回日商簿記検定2級・仕訳問題4(特殊商品売買・受託販売)

問題

 伊集院商店から販売を委託されたBDプレイヤー100台を完売後、本日、以下の売上計算書を作成し、同店に送付するとともに、委託者の手取り金は小切手を振り出して送金した。なお、荷為替手形と、委託者負担の諸掛および売上高は既に処理されている。

  • 【売上計算書】
  • 売上高・・・100台@30,000円=3,000,000
  • 諸掛・・・引取費・保管料30,000円、受取手数料40,000円、荷為替手形2,000,000円
  • 差引手取金・・・3,000,000円-30,000円-40,000円-2,000,000円=930,000円

▼解答・解説へ(ページ下部にジャンプします)

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 株式申込証拠金 受取手形
売掛金 仮払法人税等 備品 未着品
積送品 未達商品 支払手形 買掛金
前受金 借入金 未払法人税等 資本金
株式払込剰余金 利益準備金 配当平均積立金 新築積立金
別途積立金 繰越利益剰余金 売上 委託販売
受託販売 受取手数料 仕入割引 仕入
委託買付 受託買付 引取費 法人税等
保管料 売上割引 未払配当金

解答・解説

借方科目 金額 貸方科目 金額
受託販売 970,000 当座預金
受取手数料
930,000
40,000

 特殊商品売買の受託販売に関する問題です。本問は、きちんと問題文が読み取れたかどうかがカギとなります・・・とその前に、受託販売について簡単におさらいしておきましょう。

 受託した商品を売り上げた場合、販売先から代金を受け取るのは当社ですが、それは委託者が受け取るべきものを一時的に預かっているだけにすぎません。そこで受託販売を行った場合は、受け取った代金を預り金勘定の性質をもつ「受託販売」勘定で一時的に処理しておくことになります。

 それでは、上記の流れを頭に入れた上で問題を考えていきますが、ポイントは、問題文なお書きの「荷為替手形と、委託者負担の諸掛および売上高は既に処理されている」という一文です。つまり、なお書きの処理については処理済みなので、それを踏まえたうえで解答の仕訳を導き出さなければいけないことになります。

既に処理されている仕訳

荷為替手形に関する仕訳
(借)受託販売 2,000,000 (貸)支払手形 2,000,000
委託者負担の諸掛に関する仕訳
(借)受託販売 30,000 (貸)現金など 30,000
売上に関する仕訳
(借)売掛金など 3,000,000 (貸)受託販売 3,000,000

 ここで、売上計算書作成時点での受託販売勘定についてT勘定を書いてみると970,000円の貸方残であることがお分かりいただけると思いますが、この貸方残は解答の仕訳をもって最終的には相殺されることになります。

 つまり、問題文の「本日、以下の売上計算書を作成し、同店に送付するとともに、委託者の手取り金は小切手を振り出して送金した」より、受託販売の一連の取引が完了したことが分かりますので、受託販売勘定の貸借を一致させるような仕訳を切らなければいけないことになります。

 「受託販売の完了=受託販売勘定のT勘定が貸借一致」ということが分かっていれば、借方の970,000円という数字は比較的簡単に出せるはずですので、理解が浅い方はもう一度テキストに戻って、取引の流れを確認してみてください。

 受託販売に関する問題は、第100回の問2第101回の問2第105回の問3第113回の問1第114回の問5第118回の問2第124回の問2でも出題されていますので、併せて確認しておいてください。受託販売に関する問題は、特殊商品売買の中でも特に出題されやすい論点です。



▲ページの先頭に戻ります