第107回日商簿記検定2級・仕訳類題5(本支店会計)

仕訳問題(類題)

 京極商事株式会社の本店は、本支店合併の純利益を計算するにさいし、支店より支店純利益 ¥ 300,000 の報告を受けた。なお、本支店間の未達取引を調査したところ、本店で立替払いした支店負担の利息 ¥ 10,000 の取引が支店に未達であったことが判明したが、これに関して支店では未処理である。解答は、未達取引考慮後の支店純利益を計上するために必要な本店の仕訳だけを示せばよい。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 前払利息 未払金
仮払法人税等 未払法人税等 法人税等 有価証券利息
支払利息 支店 損益 前受金

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
支店 290,000 損益 290,000

解説

 本支店会計に関する問題です。最初にお伝えしておきますが、本問はかなり難度の高い問題になるので、満点合格を狙う方以外は思い切って捨てても良いと思います。

 さて、それではまず支店側の仕訳を一部架空の金額を使って考えていきたいと思います。問題文に「支店より支店純利益 ¥ 300,000 の報告を受けた」とあるので、未達取引考慮前の支店の諸収益が800,000円、諸費用が500,000円であったと仮定すると、支店側の仕訳は以下のようになります。

諸費用の振り替え(未達取引考慮前)
(借)損益 500,000
 (貸)諸費用 500,000
諸収益の振り替え(未達取引考慮前)
(借)諸収益 800,000
 (貸)損益 800,000
支店純利益300,000円の振り替え(未達取引考慮前)
(借)損益 300,000
 (貸)本店 300,000

 ここで、問題文に「本店で立替払いした支店負担の利息 ¥ 10,000 の取引が支店に未達であったことが判明したが、これに関して支店では未処理である」とあり、実際の支店利益は300,000円ではなく290,000円であったことが分かるので、未達取引考慮後の仕訳を新たに切りなおします。

諸費用の振り替え(未達取引考慮後)
(借)損益 510,000
 (貸)諸費用 510,000
諸収益の振り替え(未達取引考慮後)
(借)諸収益 800,000
 (貸)損益 800,000
支店純利益300,000円の振り替え(未達取引考慮後)
(借)損益 290,000
 (貸)本店 290,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、本問で問われている支店純利益を振り替える本店の仕訳を考えます。

 本店と支店は、それぞれ別の損益勘定で本店・支店独自の当期純損益を算定した後に、本店は両損益を合算して会社全体の当期純損益を算定しますが、会社全体の当期純損益の計算は【本店の損益勘定を使って算定する方法】と【本店が総合損益勘定を新たに作って、当該勘定を使って算定する方法】の2つがあります。

 本問は、問題文で与えられている勘定科目の中に総合損益勘定がないので、【本店の損益勘定を使って算定する方法】により仕訳を切ります。

【解答】支店純利益を振り替える本店の仕訳
(借)支店 290,000
 (貸)損益 290,000
【参考】総合損益勘定を新たに作って、当該勘定を使って算定する方法
(借)支店 290,000
 (貸)総合損益 290,000

 本支店会計に関する問題は、第116回の問3第121回の問1第126回の問5第137回の問1第140回の問2第142回の問5第145回の問5でも出題されているので、あわせてご確認ください。



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