第105回日商簿記検定3級・仕訳類題4(売上取引・前受金・手形取引)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 孫商店に商品 ¥ 300,000 を売り渡し、代金は内金 ¥ 50,000 を差し引き、残額は同店振出しの約束手形で受け取った。なお、発送のための諸費用(当店負担)¥ 10,000 は現金で支払った。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
発送費 現金 売上 仮受金
売掛金 前受金 受取手形 支払手形

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
前受金
受取手形
発送費
50,000
250,000
10,000
売上

現金
300,000

10,000

解説

 売上取引に関する問題です。このような問題は【前受金に関する取引】【約束手形に関する取引】【発送運賃に関する取引】の3つに分けて考えると、難度がぐっと下がって分かりやすくなります。

前受金に関する取引

 問題文に「代金は内金 ¥ 50,000 を差し引き」とあるので、売上に先立って内金を受け取っていたことが分かります。なお、受け取り時の仕訳は以下のようになります。

参考・内金受取時の仕訳
(借)現金など 50,000
 (貸)前受金 50,000

 上記の仕訳を踏まえたうえで、当該内金を充当する仕訳を切ります。

(借)前受金 50,000
 (貸)売上 50,000

 なお、本試験では「内金」の部分が「手付金」として出題されることもありますが、受験簿記上では両者の性格の違いを正確に把握する必要はありませんので、どちらも前受金勘定を使って機械的に処理するようにしてください。

約束手形に関する取引

 問題文に「残額は同店振出しの約束手形で受け取った」とあるので、他店振出の約束手形の受け取り、つまり受取手形の増加として処理します。この取引に関しては特に問題はないと思います。

(借)受取手形 300,000
 (貸)売上 300,000

発送運賃に関する取引

 問題文の「発送のための諸費用(当店負担)¥ 10,000 は現金で支払った」から、当該発送運賃が当店負担であることが分かるので、発送費などの勘定科目を使って費用処理します。なお、先方負担の場合は仕訳が異なるので、あわせて押さえておきましょう。

(借)発送費 10,000
 (貸)現金 10,000
先方負担の参考・売上債権である売掛金勘定に含めて処理する方法
(借)売掛金 10,000
 (貸)現金 10,000
先方負担の参考・立替金勘定を使って売上債権である売掛金とは別にして処理する方法
(借)立替金 10,000
 (貸)現金 10,000

 先方負担の場合、どちらによるかは必ず問題文に指示があるので見落とさないようにしてください。稀に問題文に指示がない場合もありますが、その場合は許容勘定群や解答用紙などにヒントが隠れていますので、慌てずに落ち着いて対処するようにしてください。

 以上、①②③の仕訳を合算すると解答になります。本問はやや難度の高い問題なので、間違えてしまった方も多いと思いますが、ひとつひとつに分解して考えれば十分正解にたどりつける問題です。



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