第105回日商簿記検定2級・仕訳類題2(有価証券の売却)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 畠山株式会社は、3回に分けて、売買目的で取得していた上場株式のうち20,000株を、@¥ 300 で売却し、代金は4日後に受け取ることにした。第1回目(10,000株、取得価額 @¥ 242 )および第2回目(8,000株、取得価額 @¥ 260 )は、前期中に取得したものであり、前期末に @¥ 290 で評価替えされ、当期首に取得価額に振り戻しておく方法(洗替法)により処理されている。第3回目(12,000株、取得価額 @¥ 275 )は、今期中に取得したものである。株式の払出単価の計算は移動平均法によっている。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 受取手形 満期保有目的債券
売買目的有価証券 未収入金 未払金 売掛金
買掛金 有価証券売却益 有価証券評価損 有価証券売却損

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収入金 6,000,000 売買目的有価証券
有価証券売却益
5,200,000
800,000

解説

 有価証券の売却に関する問題です。本問の売買目的有価証券は洗替法により処理されているので、まずは前期末と当期首にどのような仕訳を切ったか考えてみましょう。

 まず前期首ですが、問題文に「第1回目(10,000株、取得価額 @¥ 242 )および第2回目(8,000株、取得価額 @¥ 260 )」とあるので、平均取得単価は以下のような計算式で算定します。

(10,000株×@242円+8,000株×@260円)÷18,000株=@250円

 よって、前期末時点の時価@290円と比較して有価証券評価損益を計上します。

(@290円-@250円)×18,000株=720,000円

【参考】前期末に切られた仕訳
(借)売買目的有価証券 720,000
 (貸)有価証券評価損益 720,000

 この仕訳を踏まえたうえで当期首の仕訳を考えますが、こちらは単に前期末に切られた仕訳の逆仕訳を切るだけなので特に問題はないと思います。

【参考】当期首に切られた仕訳
(借)有価証券評価損益 720,000
 (貸)売買目的有価証券 720,000

 つまり、前期末に時価で評価替えしたものの、当期首にまた取得原価に戻している訳ですから、売却時の売却損益を計算する場合は、帳簿価額(取得原価)と売却価額を比較します。

  • 有価証券の帳簿価額=(10,000株×@242円+8,000株×@260円+12,000株×@275円)÷30,000株=@260円×20,000株=5,200,000円
  • 有価証券の売却価額=20,000株×@300円=6,000,000円
  • 差額=800,000円(帳簿価額<売却価額…売却益

 有価証券の売却に関する問題は、第107回の問1第111回の問1第113回の問2第116回の問2第118回の問4第119回の問3第121回の問2第122回の問3第125回の問2第133回の問2第137回の問5でも出題されています。あわせてご確認ください。



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