第104回日商簿記検定3級・仕訳問題2(仕入取引・手形取引・当座取引)

仕訳問題

 藤田商店から商品500,000円を仕入れ、代金のうち300,000円は得意先堀江商店を名宛人、藤田商店を受取人とする為替手形(引受済)を振り出して支払い、残りは小切手を振り出して支払った。なお、当座預金の預金残高は150,000円であったが、同商店は取引銀行と2,000,000円を限度とする当座借越契約を結んでいる。

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勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 受取手形 売掛金
貸付金 未収金 当座借越 未払金
支払手形 買掛金 借入金 仮払金
仮受金 仕入 売上 貸倒引当金
貸倒損失 給料 従業員立替金 商品券
他店商品券 償却債権取立益 受取利息 支払利息
前受金

矢印画像

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解答・解説

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 500,000 売掛金
当座預金
当座借越
300,000
150,000
50,000

 仕入取引に関する問題です。この問題は【為替手形に関する仕訳】と【当座に関する仕訳】に分けて考えると分かりやすいです。

為替手形に関する仕訳

 問題文に「代金のうち300,000円は得意先堀江商店を名宛人、藤田商店を受取人とする為替手形(引受済)を振り出して支払い」とありますので、為替手形を振り出したことが分かります。これに関しては得意先である堀江商店との間で以下の会話があったとイメージすると分かりやすいかもしれません。

  • 当店・・・「こんちは~。宮内&検察タッグに押され気味の堀江(元)社長いらっしゃいますか~?」
  • 得意先・・・「どうも。どう考えても最近肥大化しまくりの堀江です。今日はどうしたんですか?」
  • 当店・・・「そうそう、うちっておたくに対する売掛金ありましたよねぇ」
  • 得意先・・・「ありますねぇ。支払いはもうちょっと待ってくださいね」
  • 当店・・・「あのさー、その売掛金使って仕入してもいいかなぁ?」
  • 得意先・・・「為替手形を振り出して仕入代金を払いたい、ということですか?」
  • 当店・・・「そうなんですよ~。手形引き受けてくれます?」
  • 得意先・・・「じゃあその手形を引き受けましょう。手形に判子押しておきますね」
  • 当店・・・「ありがと~。これで仕入先の人に渡せるよ。手形分だけ売掛金減らしておくね」
  • 得意先・・・「想定の範囲内です。じゃあうちもおたくに対する買掛金を減らしておきま~す」

 いかがでしょうか?為替手形の問題は当社の仕訳だけでなく、得意先や仕入先の仕訳も一緒に考えると分かりやすいと思います。なお、本問の三者の仕訳は以下のようになります。

当店の仕訳
(借)仕入 300,000 (貸)売掛金 300,000
補足・得意先(堀江商店)の仕訳
(借)買掛金 300,000 (貸)支払手形 300,000
補足・仕入先(藤田商店)の仕訳
(借)受取手形 300,000 (貸)売上 300,000

当座に関する仕訳

 当座関係の処理に関しては、【当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制】と【当座勘定のみを使う1勘定制】の2つが考えられますが、本問は問題文で与えられている勘定科目の中に「当座」勘定がありませんので、2勘定制を採用していることが分かります。なお、この分野は簿記3級の頻出論点ですので、どちらも必ず押さえるようにしてください。

・当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制の解答手順

 当座を増加させるような取引(売上など)の場合は、まず当座借越勘定があるかチェックし、あればそれを相殺した上で残りを当座預金勘定に計上します。当座借越勘定がない場合は、全額をそのまま当座預金勘定に計上します。

 逆に、当座を減少させるような取引(仕入など)の場合は、まず当座預金勘定があるかチェックし、あればそれを相殺した上で残りを当座借越勘定に計上します。当座預金勘定がない場合は、全額をそのまま当座借越勘定に計上します。

解答・2勘定制を採用していた場合の仕訳
(借)仕入 200,000 (貸)当座預金
(貸)当座借越
150,000
50,000

・当座勘定のみを使う1勘定制の解答手順

 当座に関する仕訳は全て「当座勘定」を使って処理します。機械的に処理するだけですので2勘定制よりも簡単です。

 ちなみに・・・貸借対照表での表示に関してですが、当座勘定が借方残である場合は当座預金勘定、当座勘定が貸方残である場合は短期借入金勘定を使って表示することになります。借方残の場合は特に問題ないと思いますが、貸方残の場合は少し気をつけてください。

参考・1勘定制を採用していた場合の仕訳
(借)仕入 200,000 (貸)当座 200,000

 なお、2勘定制によるか1勘定制によるかは、本問のように必ずしも問題文に明示されるものではなく、本試験では使用できる勘定群から判断することもありますので、実際に問題を解く際は勘定群をチェックする癖を付けるようにしてください。



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