第103回日商簿記検定3級・仕訳類題3(仕入取引・前払金)

仕訳問題(類題)

重要度:★★★ 難度:★★☆

 かねて注文しておいた商品 ¥ 500,000 を仕入先木村商店から仕入れ、注文時に支払った手付金 ¥ 50,000 を控除し、残額については小切手を振り出して支払った。なお、引取運賃 ¥ 10,000 については現金で支払った。

勘定科目は、次の中から最も適当と思われるものを選びなさい。
現金 当座預金 売掛金 前払金
立替金 当座借越 買掛金 仕入

解答仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 510,000 前払金
当座預金
現金
50,000
450,000
10,000

解説

 仕入取引に関する問題です。この問題は【前払金に関する仕訳】【当座に関する仕訳】【引取運賃に関する仕訳】に分けて考えると分かりやすいです。

前払金に関する仕訳

 問題文に「注文時に支払った手付金 ¥ 50,000 を控除し」とあるので、既に切られた仕訳を考えたうえで解答を導き出すと分かりやすいです。

既に切られた仕訳
(借)前払金 50,000
 (貸)現金など 50,000
解答すべき仕訳…①
(借)仕入 50,000
 (貸)前払金 50,000

 ここで注意していただきたいのは、前払金勘定と仮払金勘定の違いについてです。前払金というのは、なんのためのお金かはっきりしている状態で支払った場合に計上する勘定で、一方、仮払金というのは、なんのためのお金か決まってはいないが、とりあえず先に支払った場合に計上する勘定です。

 本問の場合は、問題文に「注文時に支払った手付金 ¥ 50,000 を控除し」とあり、なんのためのお金かはっきりしている状態で支払っていますから、前払金勘定を使って処理していたと判断することが出来ます。

当座に関する仕訳

 問題文に「残額については小切手を振り出して支払った」とあるので、これに関しては当座による仕入を認識するだけです。

(借)仕入 450,000
 (貸)当座預金 450,000

 なお、当座関係の処理に関しては【当座預金勘定と当座借越勘定を使う2勘定制】と【当座勘定のみを使う1勘定制】の2つが考えられますが、この分野は日商簿記検定3級の頻出論点ですので、どちらも必ず押さえるようにしてください。

 なお、2勘定制によるか1勘定制によるかは、必ずしも問題文に明示されるものではなく、本試験では使用できる勘定群から判断することもあるので、実際に問題を解くさいは勘定群をチェックするクセをつけてください。

引取運賃に関する仕訳

 引取運賃などの付随費用は、商品を仕入れるさいに不可避的に発生する費用ですので、仕訳を切るさいは仕入勘定に含めて処理するという点に注意してください。

商品の仕入原価(510,000円)=購入代価(500,000円)+付随費用(10,000円)

(借)仕入 10,000
 (貸)現金 10,000

 上記の①②③の仕訳をまとめると解答の仕訳になります。



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