第143回・日商簿記検定3級 試験問題予想

第143回・日商簿記検定3級の試験問題予想を大公開します!

 簿記検定ナビの管理人が、2016年6月12日に行われる第143回・日商簿記検定3級の試験問題を予想するページです(日商簿記検定2級の出題予想は日商簿記検定2級 試験問題予想をご覧下さい)

※左列の「第●問」のリンクをクリックすると、本ページ内の解説部分に移動します。
第1予想 第2予想 第3予想
第1問 仕訳
第2問 補助簿の選択 勘定記入 仕訳問題
第3問 合計残高試算表 残高試算表 仕訳日計表
第4問 勘定記入 伝票会計 空欄推定
第5問 精算表(文章) 財務諸表 精算表(推定)

第1問:仕訳は過去問対策が効果的です。20点満点を狙いましょう!

 第1問では毎回、【仕訳問題】が5問出題されますが、出題パターンがほぼ決まっているので、過去問対策が非常に有効です。仕訳問題対策を使ってきちんと対策しておいてください。

 仕訳問題の出題一覧表(PDFファイル)をご覧ください。過去30回(10年分)の試験で10回以上出題されているのは、「仕入取引」「売上取引」「当座取引」「手形取引」「固定資産の売却」「未収入金」「資本の引き出し」「前受金」の8論点なので、これらを中心に対策すると効率が良いです。

 「仕入取引」「売上取引」は、ほぼ毎回どちらかが出題されますが、第141回で「仕入取引」が出題されたので、第143回は「売上取引」を中心に対策しておきましょう。

 「当座取引」は、2勘定制と1勘定制の違いをきちんと押さえておいてください。「手形取引」は3級仕訳の最頻出論点ですが、いろんなパターンの問題があるので、過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。

 「未収入金」は、「有価証券の売却」や「固定資産の売却」とセットで出題されることが多いです。また、「前受金」は「売上取引」や「仮受金」とセットで出題されることが多いので、こちらもセットで押さえておきましょう。

 「資本の引き出し」もここ最近、出題頻度が高くなっています。使用状況に応じた費用按分と資本金勘定・引出金勘定の使い分けがポイントになります。

 最後になりますが、個人的にご注意いただきたいのが「租税公課」です。ここ最近の出題傾向をチェックすると、この「租税公課」が一番熱い論点であることが分かります。過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。


管理人のピンポイント予想!

 ズバリ「売上取引・商品券」「有価証券の購入・当座取引」「資本の引き出し・租税公課」「仕入取引・手形取引」「債権の貸倒れ」の5つです。

 簿記検定ナビのオリジナル無料予想問題「簿記ナビ模試(第143回試験対策)」でこの5つの問題を出題しますので、試験勉強の総まとめにぜひご利用ください。

有価証券の勘定科目にご注意ください!

 試験範囲の改定により、株式・債券の処理が2級にまとめられることになりました。

 その影響で、売買目的有価証券は3級の試験範囲から削られることになったので、今後、有価証券を売買したさいには有価証券勘定を使って処理します。

 以前使っていた売買目的有価証券勘定を使うことはもうありませんので、(特に第142回以前の受験経験者の方は)ご注意ください。

第2問:長らくご無沙汰の補助簿の選択。売上値引のひっかけにご注意を!

日商簿記検定3級 第2問の出題状況(直近10回分+予想)
133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
勘定記入
帳簿記入
補助簿の選択
仕訳問題

 第2問では、勘定記入や帳簿組織の記入・選択、仕訳問題が出題されます。

 直近では、第134回・第138回・第140回・第142回に各帳簿の記入が、第135回に補助簿の選択が、第136回・第139回で帳簿の仕訳が、第133回・第137回・第141回で勘定記入が出題されています。

 出題状況を見るかぎり、どれが出てもおかしくないような状況ですが、あえてひとつを挙げるとすれば…第143回は【補助簿の選択】の出題を予想します。


 補助簿の選択は、第126回・第128回・第135回で出題されていますが、いずれの問題も商品有高帳の取り扱いがポイントになるので、過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。

補助簿の選択(返品・値引時に記入すべき帳簿)
仕入戻し 仕入値引 売上戻り 売上値引
商品有高帳 ×
仕入帳 × ×
売上帳 × ×

 売上戻りは商品が手元に戻ってくるので、売上帳だけでなく商品有高帳にも記入します。一方、売上値引は売上の利益部分を差し引く(修正する)だけなので、商品有高帳に記入する必要はありません。


 その他の帳簿に関する問題は、第123回で当座預金出納帳や買掛金明細表の作成問題が、第124回で小口現金出納帳の仕訳問題が、第125回・第134回・第138回・第142回で商品有高帳の作成問題が、第130回で売掛金明細表の作成問題が出題されています。

 2回連続で出題される可能性は低いものの、ここ最近の出題実績を考えると完全に切ってしまうのは怖いので、過去問等を使って最低限の対策はしておきましょう。


 勘定記入は、第108回で家賃に関する問題が、第117回・第141回で当座取引に関する問題が、第104回・第127回で消耗品に関する問題が、第100回・第129回で受取利息に関する問題が、第131回で備品に関する問題が、第109回・第113回・第133回で商品売買に関する問題が、第137回で売掛金に関する問題が出題されています。

 このように勘定記入はいろんなパターンの出題が考えられるので、出来るかぎり範囲を絞らずに過去問や予想問題集に収載されている問題をたくさん解いておきましょう。

 あえて第143回の出題を予想すると…売上原価算定の仕訳を絡めた商品売買に関する問題や、第108回で出題されたような費用・収益に経過勘定を絡めた問題あたりの可能性が高いと思います。

 勘定記入に関してはなんとなく苦手意識を持っている受験生が多いですが、数をこなせば必ずできるようになりますし、処理や記入の仕組みを一度きちんと理解すれば逆に得点源になるので、毛嫌いせずに取り組んでください。


 仕訳問題は、第132回・第136回・第139回で出題されています。いずれも資料で与えられた帳簿から仕訳を推定するタイプの問題ですが、第136回のように資料のボリュームが大きい場合は部分点狙いでOKです。完答に固執して時間を浪費しないように気をつけてください。

 出題間隔(第132回→第136回→第139回→?)を考えますと第143回で問われる可能性も十分あります。過去問に収載されている上記の3題を使ってきちんと対策しておきましょう。

第3問:今回も試算表作成問題でしょう!表の種類に気をつけてください!

日商簿記検定3級 第3問の出題状況(直近10回分+予想) ※「有」「無」は二重仕訳の有無
133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
残高
合計
合計残高
財務諸表
仕訳日計表 ※第143回から3級の試験範囲になりました

 第3問では、試算表または財務諸表の作成問題が出題されます。

 第100回から第142回までの43回の試験のうち、財務諸表の作成問題が出題されたのは第103回と第125回の2回だけで、その他の回はすべて試算表の作成問題が出題されているので、第143回も【試算表作成問題】が出題される可能性が高いです。

 試算表には「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の3種類がありますが、「合計試算表」と「残高試算表」は間違えやすいので解答するさいに気をつけてください。

3種類の精算表の出題状況は?(直近20回分)

  • 残高試算表:第123回・第124回・第126回・第128回・第131回・第136回・第137回・第141回
  • 合計試算表:第127回・第132回・第139回・第142回
  • 合計残高試算表:第129回・第130回・第133回・第134回・第135回・第138回・第140回

 出題回数が1番多いのは残高試算表ですが、直近10回分で考えると合計残高試算表の出題が一番多い計算になります。第143回に関してはどれが出題されてもおかしくないので、きちんと対応できるように準備しておきましょう。

 また、問題によっては二重取引が絡んでくるので、下書き・集計するさいには気をつけてください。なお、試算表作成問題の下書きに関しては過去問分析ページで効率のよい書き方をご案内しています。ぜひ参考にしてください。

  • 二重取引を考慮する必要がない問題 → T勘定を使って解く第140回第142回参照)
  • 二重取引を考慮する必要がある問題 → 仕訳+集計時にひと工夫する第138回第141回参照)

 財務諸表作成問題は、第103回・第125回で出題された「決算整理後残高試算表→貸借対照表&損益計算書の作成」というパターンの問題と、第97回で出題された「決算整理前残高試算表→決算整理仕訳→貸借対照表&損益計算書の作成」という前者よりも難度の高いパターンの問題の2つが考えられます。

 ただ、財務諸表作成問題は第5問で出題される可能性が高く、第97回・第103回・第125回の問題を入手するのは難しいので、市販の過去問題集・予想問題集の第5問で出題されている問題を解けるように準備しておけば十分です。


 仕訳日計表(伝票会計)の作成問題は、以前は2級の試験範囲でしたが、試験範囲の改定により第143回から3級の試験範囲になりました。

 問題で与えられた3種類の伝票(入金伝票・出金伝票・振替伝票)の仕訳を書き出し、各勘定の金額を集計して仕訳日計表に記入する…という流れになりますが、問題の難度自体はたいしたことないです。

 仮に第3問で出題された場合はラッキー問題になる可能性が高いので、市販の予想問題集等を使って満点が取れるように対策しておきましょう。

出題されるとしたら第何問?

 市販の予想問題集の出題予想をチェックしてみますと…TACでは第3問での出題を、NSでは第4問での出題を予想しているようです。

 作問する側の立場で考えますと、仕訳日計表の問題は伝票の枚数によって第3問で出題することも、第4問で出題することもできますが、基本的な解き方は伝票の枚数にかかわらず同じです。

 どちらで出題されても対応できるように、基本的な解き方をマスターしておきましょう。

第4問:本命の勘定記入は第2問で出題される可能性もあるので要対策です!

日商簿記検定3級 第4問の出題状況(直近10回分+予想)
133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
伝票会計
勘定記入
空欄推定
仕訳問題

 第4問では伝票会計や勘定記入、仕訳問題、空欄推定(語句記入)問題などが出題されます。

 第131回・第135回・第139回に勘定記入が、第132回・第136回・第141回に空欄推定(語句記入)問題が、第133回・第134回・第138回・第140回・第142回に伝票会計が、第137回で仕訳問題が出題されたので、第143回は【勘定記入】が出題される可能性が高いです。


 勘定記入は、第124回に支払地代&前払地代、第128回・第131回に資本金&引出金、第130回に支払家賃&前払家賃、第135回に繰越商品&売上原価、第139回に固定資産の問題が出題されています。

 ここ最近の出題間隔は【第113回→第119回→第120回→第124回→第128回→第130回→第131回→第135回→第139回】となっていて、伝票会計に次ぐペースで出題されています。

 第143回対策としては、処理方法によって仕訳の勘定科目が異なる資本の引き出し(資本金&引出金)や、経過勘定が絡む費用・収益の問題などをメインに押さえておきましょう。


 伝票会計は【第112回→第114回→第115回→第118回→第122回→第123回→第126回→第127回→第129回→第133回→第134回→第138回→第140回→第142回】で出題されています。

 一時期、出題頻度が低くなっていましたが、ここ最近はまた上がってきています。また、上記の出題実績のとおり2回連続で出題されることもある頻出論点なので、第142回に引き続き第143回で出題される可能性も十分にあります。

 伝票はほぼ毎回、出題パターンが決まっていて点数が取りやすいという特徴があるので、過去問題集・予想問題集に収載されている問題を使ってきちんと対策しておきましょう。

3伝票制と5伝票制について

 伝票会計に関しては、今までは「3伝票制」または「5伝票制」の問題が出題されていましたが、2015年4月1日に試験範囲の抜本的な改定が発表され、今年度(2016年度)の試験から「5伝票制」が試験範囲外になりました。

  • 3伝票制:入金伝票、出金伝票、振替伝票
  • 5伝票制:入金伝票、出金伝票、振替伝票、売上伝票、仕入伝票

 よって、過去問を使って伝票会計の対策をするさいは、「5伝票制」の問題は飛ばして「3伝票制」の問題のみを解いてください。


 空欄推定(語句記入)は、問題の文章内のカッコに当てはまる語句を解答する問題です。各帳簿の定義や決算整理の流れがよく問われるので、少なくとも以下の事項はきちんと押さえておきましょう。

  • 仕訳帳:簿記上の取引を仕訳という形で日付順に記録する主要簿である。
  • 総勘定元帳:各勘定科目の金額の増減を記録する主要簿である。
  • 得意先元帳(売掛金元帳):得意先ごとの売掛金の増減を記録する補助簿である。
  • 仕入先元帳(買掛金元帳):仕入先ごとの買掛金の増減を記録する補助簿である。
  1. 試算表を作成する
  2. 決算整理仕訳を行う
  3. 財務諸表(P/L、B/S)を作成する
  4. 収益・費用の各勘定の残高を損益勘定に振り替える
  5. 当期純利益(または当期純損失)を資本金勘定に振り替える
  6. 各勘定を締め切る
  7. 最後に繰越試算表を作成する

 仕訳問題は、問題で与えられた勘定を元に、各日付の仕訳を考える問題です。勘定記入の問題などを使って、「仕訳を各勘定に記入するさいのルール」をきちんと押さえておきましょう。

第5問:今回こそは精算表の出題可能性が高いです。過去問を使って万全の対策を!

日商簿記検定3級 第5問の出題状況(直近10回分+予想)
133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143
精算表(文章)
精算表(推定)
財務諸表

 第5問では、精算表(文章題・推定問題)または財務諸表の作成問題が出題されます。

 第100回から第142回までの43回の試験のうち、財務諸表の作成問題が出題されたのは第106回・第120回・第124回・第138回・第141回・第142回の6回です。

 ここ最近は財務諸表作成問題の出題が多くなっていますが、前回・前々回と2回連続で出題されたので、第143回は【精算表作成問題】が出題される可能性が高いです。


 精算表作成問題は、第119回・第123回で出題されたような空欄推定の問題と、それ以外の文章題(順進)の問題の2種類があります。

 文章題のほうが出題頻度が圧倒的に高いので、第143回に関しては文章題の精算表作成問題をメインに対策しておきましょう。

 なお、最近は売上原価の算定を「仕入の行」でなく「売上原価の行」で行う問題がちょくちょく出題されています(第128回・第134回)。

売上原価勘定による売上原価算定の仕訳
(借)売上原価 期首商品棚卸高
 (貸)繰越商品 期首商品棚卸高
(借)売上原価 当期商品仕入高
 (貸)仕入 当期商品仕入高
(借)繰越商品 期末商品棚卸高
 (貸)売上原価 期末商品棚卸高

 この仕訳については「浮く牛食う(うくうしくう)」という語呂で押さえてしまうのが一番手っ取り早いので、日商簿記検定と語呂暗記ページを参考にしてください。


 財務諸表作成問題は苦手にする方が多いですが、必要以上に恐れる必要はありません。(精算表と比べると)答案用紙の見た目は全然違いますが、どちらの問題も「未処理事項・決算整理事項の処理→貸借対照表と損益計算書の作成」とやることは同じです。

 なお、財務諸表作成問題は第138回・第141回・第142回で出題されていますが、直近の簿記2級の試験でよく出題されていることを考えますと3回連続で出題されてもおかしくないので、第138回・第141回・第142回の問題をきちんと解いて対策しておきましょう。



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