第141回・日商簿記検定2級 試験問題予想

第141回・日商簿記検定2級の試験問題予想を大公開します!

 簿記検定ナビの管理人が、2015年11月15日に行われる第141回・日商簿記検定2級の試験問題を予想するページです(日商簿記検定3級の出題予想は日商簿記検定3級 試験問題予想をご覧下さい)

※左列の「第●問」のリンクをクリックすると、本ページ内の解説部分に移動します。
第1予想 第2予想 第3予想
第1問 仕訳
第2問 有価証券 銀行勘定調整表 伝票会計
第3問 財務諸表 精算表 本支店会計
第4問 単純個別原価計算 費目別計算 本社工場会計
第5問 工程別総合原価計算 直接原価計算 標準原価計算

第1問:最近は難化傾向にありますが…過去問対策がまだまだ効果的です!

 第1問では毎回、【仕訳問題】が5問出題されます。

 前々回の第139回では、解答速報が割れる難問が5問中2問も出題されて大荒れの試験回になりましたが、前回の第140回は、第138回以前のような「過去問対策をしていれば点数が取れる!」問題に戻りました。

 第141回に関しては、第138回以前および第140回のように過去問対策がそのまま点数に結びつく問題が出題されるのか、第139回のように今までにない新たな形式で出題されるのか…蓋を開けてみないと分かりません。

 そこで、今回は前者のパターンと後者のパターンの2つに分けて、効果的・効率的な対策を考えてみましょう。

「第138回以前および第140回のように過去問対策がそのまま点数に結びつく問題が出題される」と仮定した場合

 今までどおり過去問を使って対策をするのが一番効率的です。仕訳問題の出題一覧表(PDFファイル)をご覧ください。最近の試験では「固定資産」「手形取引」「新株発行」「有価証券」の4つがよく出題されているので、これらを中心に対策すると効率が良いです。

 逆に、来年度以降に試験範囲から外れる「特殊商品売買」「社債」が出題される可能性は低いです。理由は…2015年4月1日に「2015年度の本試験では、2016年度以降も試験範囲に残っている論点を中心に出題するよ」というアナウンスがあったからです。

 この2つを完ぺきに切ってしまうのはさすがにリスキーだと思いますが、出題可能性の高い論点を重点的に学習し、低い論点は最低限に留める…というのもひとつの戦略です。

 なお、「本支店会計」は来年度から「未達事項・内部利益の処理」が試験範囲外になるので、第3問で出題される可能性は低いですが、第1問で出題される可能性はまだまだあります(ただ、前回出題されたばかりなので、第141回で出題される可能性は低いです)。

「第139回のように今までにない形式で出題される」と仮定した場合

 残念ながら効率的な対策はありません。

 ただ、仕訳の処理能力を高めておくと対応できる幅が広がるので、今までと同じように過去問を使って仕訳処理のベースとなる「力」を養っておくことをおすすめします。

 なお、過去問を使って勉強するさいには、問われている処理だけでなく「この前(後)の処理はどうなっているんだろう?」と考えるようにすると、自然と応用力が身につくと思います。

 簿記検定ナビの仕訳問題対策の解説では、参考として前後の処理にも言及しているのでぜひご利用ください。

第2問:個別問題が出題される可能性が高いです!特殊仕訳帳は…もう出ないっぽい。

日商簿記検定2級 第2問の出題状況(直近10回分)
131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141
伝票会計
特殊仕訳帳
個別論点

 少し前までは…第2問といえば、特殊仕訳帳か伝票会計のどちらかが出題されることが多かったんですが、ここ最近は個別論点の問題が出題されることが多いです。

  • 特殊商品売買(第132回)
  • 銀行勘定調整表(第134回・第137回)
  • 有形固定資産(第135回・第139回)
  • 株主資本等変動計算書(第138回)

 伝票会計は第140回で出題されたばかりですし、特殊仕訳帳は来年度から試験範囲外になるので出題される可能性はかなり低い…ということで、第141回は【個別論点】の問題が出題される可能性が高いです。

個別論点の対策について

 個別論点の問題は幅広い論点から出題されるので「具体的にどんな問題が出題されるか」を予想するのは難しいです。

 ただ、第139回の固定資産の問題が第107回の第2問の固定資産の問題とウリふたつだったことを考えると、第112回の第2問で出題された「社債&有価証券に関する問題」の類似問題や、第134回・第137回で出題された銀行勘定調整表の問題、第138回で出題された株主資本等変動計算書の問題あたりがまた出題されてもおかしくないです。

 「簿記ナビ模試(第141回試験対策)」でも有価証券の一連の処理に関する問題を出題する予定なので、第134回・第137回で出題された銀行勘定調整表の問題、第138回で出題された株主資本等変動計算書の問題とともにきちんと押さえておきましょう。

個別論点の解き方について

 個別論点の問題はパッと見、難しそうに見えますが、最初のほうの設問は基本的な処理を問う問題であることが多いので、本試験で出題された場合にはとにかく諦めずに部分点を積み上げていくことに注力してください。

 作問者も「個別論点の問題→受験生はなかなか点数が取れない」と分かっているようで、比較的簡単なところにたくさん配点される可能性が高いです。個別論点問題を解いているときに手応えがなくても、諦めずに粘った結果、予想以上に点数を取れていたという話しをよく聞きます。

伝票会計と特殊仕訳帳の対策について

 伝票会計は前回の第140回で出題されたばかりなので、第141回で出題される可能性は低いです。

 ただ、伝票会計は出題パターンがほぼ決まっていて過去問対策が効果的なので、前回の問題だけで十分なので、きちんと過去問対策しておきましょう。

 特殊仕訳帳は、第118回→第120回→第122回→第124回→第125回→第127回→第129回→第131回とほぼ中1回の間隔で出題されていたにも関わらず、最近ぱったり出題されなくなりました。

 来年度から試験範囲外になることが決まったので、第141回で出題される可能性はかなり低いですが、保険的な位置づけで第131回の問題ぐらいは解いておくことをおすすめします。

 なお、特殊仕訳帳は「帳簿記入」と「試算表作成」の2パターンの問題に分類できます。対策するのであれば、出題頻度の高い「試算表作成」を優先してください。。

  • 帳簿記入 (第118回・第122回)
  • 試算表作成(第120回・第124回・第125回・第127回・第129回・第131回)

第3問:4回連続で財務諸表作成問題が出題されています。4度あることは5度…ある?

日商簿記検定2級 第3問の出題状況(直近10回分)
131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141
本支店会計
精算表
財務諸表

 第3問では、本支店会計や精算表・財務諸表の作成問題が出題されますが、ここ最近は4回連続で財務諸表作成問題が出題されています。

 本支店会計は来年度から「未達事項・内部利益の処理」が試験範囲外になり、今後は第3問ではなく第1問での出題がメインになるので、第141回の第3問で出題される可能性はかなり低いです。

 よって、精算表作成問題と財務諸表作成問題のどちらかが出題される可能性が高いですが、出題間隔を勘案すると【精算表作成問題】、最近の出題頻度を勘案すると【財務諸表作成問題】…ということで、この2つを絞るのは非常に難しいです。

 個人的には【財務諸表作成問題】を挙げましたが、さしたる根拠はありませんので、第141回に関しては精算表と財務諸表を両方とも満遍なく対策することをおすすめします


 財務諸表作成問題は苦手意識を持っている方が多いですが、精算表と財務諸表(貸借対照表・損益計算書)は答案用紙の見た目が違うだけで、どちらも「未処理事項・決算整理事項の処理→貸借対照表と損益計算書の作成」とやっていることは同じです。

 まずは、精算表と財務諸表で異なる勘定科目(例:精算表では「繰越商品」→貸借対照表では「商品」)や、勘定科目の表示位置(特に損益計算書の費用分類)をきちんと押さえたうえで、過去問等を使ってきちんと対策しておきましょう。

 なお、第139回で問われた損益計算書の「営業利益」や「経常利益」の金額ように、解答する(計算する)のに時間がかかる割に、正答の可能性または配点の低い問題は、いわゆる捨て問(=解答せずに捨てるべき問題)になります(詳細→第139回2級の過去問分析ページ)。

 試験本番では、費用対効果を考えて「割にあわない」と感じた問題は思いきって捨てるのも受験テクニックの一つです。練習段階から常に取捨選択を意識して、問題を解くように心がけてください。

財務諸表作成問題の対策について

 第138回・第140回で出題された「減価償却の月割計上」など、最近は実務寄りの会計処理を問う設問が増えています。よって、過去問対策をするさいは、なるべく新しい回(第137回~第140回)の問題を優先して解いてください。


 精算表作成問題過去問対策が非常に有効で、理屈うんぬんよりも体で覚えたほうが早いので、とにかくたくさんの過去問を解いてください。

 最近は、売上原価の算定を「仕入の行」ではなく「売上原価の行」でさせる問題がちょくちょく出題されているので(第134回など)、仕訳をきちんと押さえておきましょう。

売上原価勘定による売上原価算定の仕訳
(借)売上原価 期首商品棚卸高
 (貸)繰越商品 期首商品棚卸高
(借)売上原価 当期商品仕入高
 (貸)仕入 当期商品仕入高
(借)繰越商品 期末商品棚卸高
 (貸)売上原価 期末商品棚卸高

 この仕訳については「浮く牛食う(うくうしくう)」という語呂で押さえてしまうのが一番手っ取り早いので、日商簿記検定と語呂暗記ページを参考にしてください。


 本支店会計は上述のとおり、「未達事項・内部利益の処理」が来年度から試験範囲外になることが決まったので、第141回で出題される可能性はかなり低いですが、保険的な位置づけで第136回の問題ぐらいは解いておくことをおすすめします。

 本支店会計の攻略のポイントは、下書きを定型化することです。自分なりの解答パターンを確立して、機械的に数字を当てはめて解いていくことが本支店会計攻略のカギになります。

 具体的には、本店の「支店」勘定と「支店へ売上」勘定、支店の「本店」勘定と「本店より仕入」勘定の4つのT勘定を書いて未達事項を反映させた上で、本店と支店の商品をボックス図を書いて売上・売上原価・売上総利益を一気に算定する…という流れになります。

 なお、本支店会計の下書きの書き方については、第136回・第3問の総評ページで、私が実際に問題を解くさいに書いた下書き画像付きで詳しく説明していますので、興味のある方はご覧ください。

第4問:前回は第4問で標準原価計算が出題されて、おじさんびっくりしちゃったよ。

日商簿記検定2級 第4問の出題状況(直近10回分) △…第133回の単純個別原価計算は第5問で出題
131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141
費目別
単純個別
部門別
本社工場
その他

 第4問では、費目別計算や単純個別原価計算、部門別個別原価計算、本社工場会計などがよく出題されますが、第140回ではいつも第5問で問われる標準原価計算が第4問で出題されて、受験生も講師も田口おじさ…お兄さんもびっくりしました。

 それでは、上記の出題状況の表をご覧ください。そうなんです…第141回はどれが出てもおかしくない状況です。予想ページにこんなことを書くのはおかしいかもしれませんが…どれが出てもおかしくない状況です(大事なことなので2回言いました)。ごめんなさい。

 あえて1つ挙げるとすれば、なんとなく【単純個別原価計算】になるかと思いますが…100%直感です。私の直感はほとんど当たらないので、第141回対策はなるべくヤマをはらずに満遍なく対策することをおすすめします。


 費目別計算は、第132回・第136回で出題されたような仕訳問題と、第134回・第137回で出題されたような製造原価報告書・損益計算書の作成問題の2パターンが考えられます。

 第141回はどちらのパターンの問題が出題されてもおかしくないので、過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。


 単純個別原価計算は、第127回・第128回で出題されたような勘定記入+αの問題と、第138回で出題されたような仕訳問題の2パターンが考えられます。

 第141回はどちらかといえば前者のようなパターンの問題が出題される可能性が高いので、過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。


 部門別個別原価計算は、直近では第129回・第135回・第139回で出題されていますが、第139回が少し難しいので「第135回・第139回→第129回」という順番で問題を解くことをおすすめします。

 基本的な解答手順は「予定配賦率の算定→予定配賦額の計算→実際発生額の計算→原価差異の計算」という流れになります。問題を解くさいは「今、なんの計算をしているのか」を常に考えるように意識してください。


 本社工場会計は仕訳が問われます。解答のポイントは「問題で指定された勘定科目を使うこと」「勘定科目が本社側に設定されているのか、工場側に設定されているのかを正確に判断する」の2点です。第131回・第133回の過去問を使ってきちんと対策しておきましょう。

第5問:前回の「等級別」の予想が大的中だったことだけは声を大にして言いたい…。

日商簿記検定2級 第5問の出題状況(直近10回分) △…第140回の標準原価計算は第4問で出題
131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141





単純
工程別
組別
等級別
標準原価計算
直接原価計算
その他

 第5問では、総合原価計算や標準原価計算、直接原価計算などが出題されます。それでは第4問に引き続き、上記の出題状況の表をご覧ください。勘の良い方はもうお分かりですよね…ごめんなさい、第141回はどれが出てもおかしくない状況です。

 あえて1つ挙げるとすれば【工程別総合原価計算】になるかと思いますが、勘の良い(以下省略)…100%直感です。等級別総合原価計算以外は何が出てもおかしくない状況なので、第141回対策はなるべくヤマをはらずに満遍なく対策することをおすすめします。


 総合原価計算は、第128回・第140回で出題された「等級別」、第129回で出題された「組別」、第130回・第138回で出題された「単純」、第123回・第131回で出題された「工程別」の4種類があります。

 仮に、第141回で総合原価計算が出題されるのであれば…出題間隔が空いている「工程別」の可能性が高いと思います。第131回の過去問や、市販の予想問題集に収載されている問題を使ってきちんと対策しておきましょう。

 なお、総合原価計算の過去問や予想問題を解くさいは、「原価の按分方法(平均法と先入先出法)」「減損・仕損の処理」「材料の投入タイミング別の処理の違い」の3つをポイントを重点的に確認しておいてください。

 また、第123回で出題された「半製品」のように少しひねられる可能性があるので、問題をきちんと読んで解答することを心がけてください(→半製品の解説はこちら)。


 直接原価計算は第139回で出題されましたが、ここ最近の出題間隔(第132回→第134回→第136回→第139回)を勘案すると、第141回で出題される可能性は十分にあります。

 過去問対策は…第132回・第139回で出題されたCVP分析の問題と、第134回・第136回で出題された全部原価計算を絡めた問題の2パターンをきちんと押さえておきましょう。


 標準原価計算は、第140回の第4問での出題されたばかりですし、ここ最近は以前よりも出題頻度が落ちているので、第141回で出題される可能性は低いと思います。ただ、第126回・第127回のように2回連続で出題されたこともあるので、最低限の対策は必要になります。

 出題パターンは、第127回・第135回のような差異分析の問題と、第126回のような(仕掛品勘定の)勘定記入の問題の2つがありますが、過去によく問われているのは前者のようなパターンの問題です。よって、第141回は差異分析の問題をメインに対策してください。

 解答手順は「原価標準の設定→標準原価の計算→実際原価の計算→原価差異の計算」という流れになります。問題を解くさいは「今、なんの計算をしているのか」「なぜこのような計算をする必要があるのか」を常に考えるようにしましょう。



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