簿記の目安箱の記事一覧

第125回・日商簿記検定の合格率について【簿記の目安箱】

本日、第125回・日商簿記検定3級と2級の合格率が発表されましたが、管理人さんは今回の合格率をどうお考えですか?次回の展望なども交えて教えてください。

ご質問ありがとうございます。本日、日本商工会議所から日商簿記検定3級と2級の合格率が発表されましたので。まずは受験者数・実受験者数・合格者数・合格率の各数字を見ていきましょう(日商簿記検定1級については、8月初旬に発表予定とのことです)

受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
簿記3級 144,480名 113,227名 31,592名 27.9%
簿記2級 88,621名 67,323名 26,896名 40.0%

簿記3級・・・まず受験者数に関してですが、受験者数と実受験者数が過去最多の数字を記録しました。具体的には、受験者数が初の14万人台、実受験者数も初の11万人台を記録し、相変わらずすごいペースで受験者数が増加していることが分かります。頼りない政治や止まらない株安・円高など、先の見えない政治&経済状況がこんなところにも色濃く反映されているようです。

このように受験者数(実受験者数)は過去最多を更新したのですが、肝心の合格率の方が27.9%と伸び悩んでしまったため、合格者数は31,592人と平均レベルの数字にとどまりました。合格率が伸び悩んだ原因は第3問の出題形式と第4問の国債だと思いますが、逆に第1問・第2問・第5問は比較的点数の取りやすい問題でしたので、ここでどれだけ取りこぼしを少なく出来たかが合否の分かれ道になったと思います。

なお、次回の試験に関しては引き続き、上向きの反動が期待できます(18.8%→27.9%→?%)ので、今回不合格となってしまった方も、ぜひがんばってリベンジしていただきたいと思います。

簿記3級に関しては奇をてらわずにオーソドックスな勉強をきちんとこなせば、合格率の高低に関わらず必ず合格を勝ち取ることが出来る試験です。「テキストを読むのと並行して問題集を解き、細切れの時間に仕訳問題対策に目を通し、最後に過去問集・予想問題集を使って仕上げる」という流れが一番良いと思います。


簿記2級・・・前回の12.4%という合格率から27.6ポイント上昇して、40.0%という合格率になりました。「商業簿記の問題が比較的簡単だったこと」や「工業簿記も部分点が取りやすい問題だったこと」などが高い合格率の一因だと思いますが、やっぱり一番の要因は「前回の試験で合格できるレベルだったにも関わらず、現金預金トラップに引っかかってしまった受験生が今回も多数受験した」ということでしょう。

なお、今後の展望ですが・・・簿記2級に関しては、高い合格率だった回の次の回はだいたい10ポイントぐらい合格率が下がる傾向にありますので、第126回はおそらく30%前後の合格率になるのではないかと予想しております。

簿記3級の項でも書きましたが、簿記2級もオーソドックスな勉強をきちんとこなせば、合格率の高低に関わらず必ず合格を勝ち取ることが出来る試験です。「テキストを読み、問題集をこなして、仕訳問題対策を何回転もさせて、過去問を使って仕上げる」というスタンダードな勉強スタイルで十分合格可能ですが、簿記2級は特に問題集と過去問集に力を入れるようにしてください。

今回の試験も過去問をきちんとこなしていれば第2問・第3問は完答可能な問題でしたし、第1問の仕訳問題についても12点は取れたはずですから、商業簿記だけで12点・20点・20点=52点取れることになり、残りの工業簿記40点分のうち45%の18点取れば合格できたことになります。簿記2級の学習は、まさに「習う」より「慣れろ」です。帳簿組織や本支店会計の下書きは体で覚えるぐらいまでやりこんでください。過去問分析のページに管理人の下書きを載せてありますので、興味のある方はチェックしてみてください。


次回の本試験までは、まだ4か月以上ありますので、焦らずにじっくりと実力をつけるようにしてください。なお、資格の大原で、2010年6月13日に実施された第125回・日商簿記検定の全問題と解答および解説を一冊にした「問題・解答集」の無料請求をすることが出来ますので、第125回に受験された方だけでなく、第126回以降の受験を考えていらっしゃる方もぜひ無料請求してみてください。

タグ

再振替仕訳の処理について【簿記の目安箱】

はじめまして。いつも参考にさせていただきます。私のような独学で簿記を勉強しているものにとって本当にありがたいサイトで感謝しています。124回の3級簿記を受験したのですが、勉強不足で残念な結果となってしまいました。お聞きしたいことがございます。第3問の1の再振替処理についてお尋ねします。前払保険料が対象になるのはわかるのですが、前受手数料が対象になるのがわかりません。前受手数料がそうなら、前受金は対象にならないの?と思ってしまうのです。いったい何を勉強してるんだ?!と思われるような質問なのかもしれませんが、ご教授いただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

植田さん、この度はご質問ありがとうございます。

再振替仕訳とは、「前期末の決算整理仕訳で経過勘定項目を設定した場合に、当期首において逆仕訳を切ること」ですので、対象となるのは経過勘定科目(一定の契約に従い継続して役務の提供を受ける場合、または提供を行う場合において、適正な期間損益計算を実現するために発生する勘定)だけになります。 

受験簿記で出てくる経過勘定項目は【未払費用】【未収収益】【前払費用】【前受収益】の4つで、「前払保険料」というのは【前払費用】を具体的な勘定科目に直したもので、「前受手数料」というのは【前受収益】を具体的な勘定科目に直したものですので、両者は経過勘定科目となり、前期末の決算整理で当該経過勘定科目を設定した場合は、当期首において再振替仕訳を行う必要があります。

ちなみに、前払保険料や前受手数料の他には・・・未払営業費や未払利息は【未払費用】、未収家賃や未収利息は【未収収益】、前払利息や前払家賃は【前払費用】、前受利息や前受家賃は【前受収益】というような感じで分類することが出来ます。

なお、前受金というのは〈経過勘定項目〉ではなく〈未決済項目〉ですので、再振替仕訳の対象にはなりません。

とりあえず、再振替仕訳については「未払費用・未収収益・前払費用・前受収益の4つ経過勘定項目が対象になる」「前期末にどのような仕訳を切ったか考えて、その逆仕訳を切る」「未払金・未収金・前払金・前受金の未決済項目は対象にならない」という3点を理解必要があります。

簿記2級や簿記1級位まで勉強が進んで、「適正な期間損益計算を実現する意義」を意識出来るようになると、「再振替仕訳の意味」や「前受手数料と前受金の違い」も分かるようになると思いますので、現時点では上記の3点を割りきって覚えて、数多くの問題にあたるようにしてください。簿記は「習うより慣れろ」だと思いますので。がんばってください!


簿記の目安箱とは・・・簿記検定ナビの管理人が、簿記に関する疑問・質問にお答えする意見箱です。教材や電卓の選び方や受講形態の相談など、簿記に関することなら何でも構いません。記入事項も名前(ハンドルネーム)と相談内容だけですので、お気軽にご利用ください。

 

タグ

第124回・日商簿記検定の合格率について【簿記の目安箱】

本日、第124回・日商簿記検定3級と2級の合格率が発表されましたが、管理人さんは今回の合格率をどうお考えですか?次回の展望なども交えて教えてください。

ご質問ありがとうございます。それではまず、第124回・日商簿記検定3級と2級の合格率をチェックしてみましょう。それにしても今回は厳しい数字が出てきましたねぇ・・・。

受験者数 実受験者数 合格者数 合格率
簿記3級 126,236名 95,092名 17,906名 18.8%
簿記2級 90,804名 66,330名 8,244名 12.4%

簿記3級・・・まず受験者数に関してですが、2月の試験では過去最多の数字を記録しました。3年前の第115回試験の受験者数が98,237人でしたので、かなりのペースで受験者数が増加していることが分かりますが、先の見えない経済状況がこんなところにも色濃く反映されているようです。

次に合格率18.8%に関してですが、合格率20%割れは第107回試験以来で約5年半ぶりの低水準となりました。直近3回の合格率が【56.5%】【41.2%】【49.5%】と高止まりしていましたので、もうそろそろ反動が来るかな・・・と思っていたのですが、まさか20%を切るほど厳しい数字になるとは予想出来ませんでした。第121回の合格率の3分の1以下というのは、いくらなんでも受験生がかわいそうです。

ただ、次回の試験に関しては上向きの反動が期待できます(過去の例・21.9%→46.4%、13.7%→42.7%)ので、今回不合格となってしまった方も、ぜひがんばってリベンジしていただきたいと思います。

簿記3級に関してはオーソドックスな勉強をきちんとこなせば、合格率の高低に関わらず必ず合格を勝ち取ることが出来る試験です。テキストを読み、並行して問題集を解き、細切れの時間に仕訳問題対策を何回転もさせて、最後に過去問を使って仕上げる、という流れが一番良いと思います。


簿記2級・・・簿記3級と同様に、第107回試験以来の厳しい数字になりましたが、今回の低合格率の一番の要因はなんと言っても「現金預金」だと思います。第1問の仕訳問題で「現金」勘定や「当座預金」勘定を使って解答した時点でマイナス12点ですから・・・残りの問題で8割以上解答できないと合格できないことになり、受験生にとってはかなり厳しい試験回になりました。

ただ、勘定科目をきちんとチェックするくせをつけていれば、ひっかかることはまず考えられない訳で、基本中の基本作業を怠っていたことが一番の原因です。今回の試験で「現金預金」にひっかかってしまった方は、もう一度基本作業を見直すようにしてください。

なお、次回の試験に関しても簿記3級と同様に上向きの反動が期待できます(第107回の合格率5.7%→第108回の合格率46.9%)ので、今回不合格となってしまった方も、ぜひがんばってリベンジしていただきたいと思います。ちなみに、第108回の合格率の46.9%という数字は、第100回以降の簿記2級の合格率の中で最も高い数字となっています。

簿記3級の項でも書きましたが、簿記2級もオーソドックスな勉強をきちんとこなせば、合格率の高低に関わらず必ず合格を勝ち取ることが出来る試験です。テキストを読み、問題集をこなして、仕訳問題対策を何回転もさせて、過去問を使って仕上げる、という勉強スタイルで十分合格可能ですが、簿記2級は特に問題集と過去問集に力を入れるようにしてください。簿記2級の学習は、まさに「習う」より「慣れろ」です。帳簿組織や本支店会計の下書きは体で覚えるぐらいまでやりこんでください。

次回の本試験までは、まだ2か月以上ありますので、焦らずにじっくりと実力をつけるようにしてください。簿記に関する疑問や質問は、総合掲示板簿記3級質問掲示板簿記2級質問掲示板簿記1級質問掲示板などで随時受け付けておりますので、上手くご利用いただければと思います。がんばりましょー!!

タグ

下書き用紙に仕訳を切る際の勘定科目について【簿記の目安箱】

管理人さんの下書き用紙には、よく「ゲ」や「当」などと書かれていますが、これは「現金」や「当座預金」を意味するのでしょうか?このように省略して書くべき勘定科目をまとめて教えていただけると助かります。よろしくお願いします。

「三度の飯よりご飯が好き」さん、お問い合わせありがとうございます。おっしゃるとおり、「ゲ」が現金を、「当」は当座預金を表しています。このように仕訳に良く出てくる勘定科目については、省略して書くようにすると下書き時間を短縮することが出来ますので、ご自身の分かりやすい形で省略することをおすすめします。

以下に、管理人が省略して書く場合の勘定科目を列挙しておきますので、参考にしていただければ幸いです。

  • 現金・・・ゲ
  • 小口現金・・・小口
  • 当座預金・・・当
  • 売掛金・・・う×
  • 買掛金・・・か×
  • 受取手形・・・う手
  • 支払手形・・・し手
  • 減価償却費・・・DEP(Depreciation(減価償却)の前3文字
  • 売上・・・S(Sales(売上)の頭文字
  • 減価償却累計額・・・るい
  • 建物・・・タ
  • 備品・・・ビ
  • 車両運搬具・・・車
  • 土地・・・土
  • 有価証券・・・有
  • 投資有価証券・・・投有
  • 棚卸減耗費(損)・・・棚減
  • 繰越商品・・・くり
  • 消耗品・・・消
  • 消耗品費・・・消ヒ
  • 支払利息・・・しり
  • 受取利息・・・うり
  • 貸倒引当金・・・引当

他にもいろいろありますが、とりあえずこんな感じです。下書き用紙に正しい勘定科目を書き込む必要性は全くありませんので、なるべく簡略化してスピーディに仕上げるようにしてください。

あとは・・・勘定科目ではなく金額の話しになりますが、1,000,000円や55,000円などのように、最後の下3桁が「000」になる場合は省略して、【1,000,-】【55,-】というように書くといいと思います。「0」の数を出来るだけ減らすことによって金額の読み違いのミスも減りますし、わずかですが時間の短縮にもつながりますので、ぜひ取り入れていただきたいテクニックの1つです。

ただ、解答用紙に【1,000,-】【55,-】なんて書いたらもちろん不正解となりますので、下書き用紙以外には使わないように気をつけてください。これは勘定科目の省略についても同様です(そんな人いないでしょ・・・と思われるかもしれませんが、これが本当にいるんです・・・)


簿記の目安箱とは・・・簿記検定ナビの管理人が、簿記に関する疑問・質問にお答えする意見箱です。教材や電卓の選び方や受講形態の相談など、簿記に関することなら何でも構いません。記入事項も名前(ハンドルネーム)と相談内容だけですので、お気軽にご利用ください。

タグ

簿記と就職の関連性について教えてください【簿記の目安箱】

近年は不景気でなかなか就職が決まらない世の中ですが、簿記の資格を持つことで有利になる職業にはどんなものがありますか?(企業の経理係、銀行員などの金融系の仕事しか思い浮かびません・・・) また、取得した級によって就職先の選択肢とか、就職後の対応(昇進・昇給)が変わってくるものですか?

私(大学3年)は普通の会社に就職したくて、なんとなく簿記を初め、去年2級まで独学で取得しました。1級は税理士や会計士を目指す人が多く、かなり難しくて今からだと「ハイリスク・ローリターン」な感じがします・・・。会計専門職を目指す以外で1級取得によるメリットはありますか?長い質問で申し訳ありませんが、管理人様がご存じの情報で結構ですので、教えて頂けると助かります。よろしくお願いします。

4葉くろーばーさん、ご質問ありがとうございます。今は100年に1度と言われる大不況の真っ只中で、有効求人倍率なんかの数字もボロボロ・・・最近は少しずつ持ち直してきているようですが、それでもここ数年は厳しい状態が続きそうです。

さて、ご質問の件ですが、簿記の資格を持つことで有利になる職業は・・・銀行や会計事務所などの金融系・会計系はもちろんですが、普通の会社でも十分、加点要素にはなると思います。ただ、簿記1級が難易度に比例して評価されるかといえば、それはおそらくされないでしょう。個人的には、難易度と評価のバランスが一番いいのは、簿記2級だと思います。

ですから、既に簿記2級をもっていて、いわゆる普通の会社に就職したいのであれば、簿記1級の取得を目指すのではなく、希望する業種・職種の会社へインターンシップに行くなどして、就業体験に励んだほうがよっぽどいいと思います。現在は大学1年生から受け入れている会社もありますので、なるべく早い時期に動き出すことをおすすめします。

あとは・・・希望する業種や職種が決まっているのであれば、それに関連した資格を取得するべきです。例えば、不動産系であれば宅地建物取引主任者の資格は必須ですし、外資系企業への就職を希望するのであれば英検やTOEICの勉強をしたほうが費用対効果が優れていると思います。

とにかくいろいろな選択肢があると思いますので、今の自分に一番必要なものは何かをよく考えて判断してください。がんばってください!


 簿記の目安箱とは・・・簿記検定ナビの管理人が、簿記に関する疑問・質問にお答えする意見箱です。教材や電卓の選び方、受講形態の相談など、簿記に関することなら何でも構いません。記入事項は、お名前(ハンドルネーム)と相談内容だけですので、お気軽にご利用いただけると思います。

タグ