第122回・日商簿記検定3級 第5問【精算表作成問題を徹底分析】

第122回・日商簿記検定3級 第5問【精算表作成問題を徹底分析】

第122回・日商簿記検定3級の第5問は、オーソドックスな精算表を作成する問題でした。未処理事項・決算整理事項ともに、過去問と大差はありませんから、しっかり対策していた方は満点(32点)が取れたのではないでしょうか。

では早速、具体的な問題の解き方について考えていきましょう。個人的には、まず未処理事項・決算整理事項の取引を全て、下書き用紙に仕訳を切っていただいた上で、それを集計して精算表の修正記入欄に反映させ、損益計算書と貸借対照表を完成させる流れが一番いいと思います。なお、第3問ではT勘定を使った解き方をご紹介しましたが、第5問でT勘定を使う必要はありません。

次に個別の取引についてですが、こちらは特に言及することはありません。ただし、保険料の前払いは第120回、第121回に引き続いて3回連続で出題されており、今後も毎回出題されることはほぼ確実ですから、ここで一度おさらいをしておきましょう。

保険料の前払い

保険料の前払い問題はほとんどの場合、毎年一定額を支払っているという条件がつきますので、前年度末に切った費用の繰り延べの仕訳から考えていくと分かりやすいです(今回の問題文にも「本年度も昨年度と同額を支払っている」と書かれていました。)

【前年度末に切った費用の繰り延べの仕訳】
(借)前払保険料 6か月分の保険料 / (貸)支払保険料 6か月分の保険料

この「6か月分の保険料」というのは、今年度の1月から6月末までの6か月間に期間按分された保険料です。


【今年度の期首に切った再振替仕訳】
(借)支払保険料 6か月分の保険料 / (貸)前払保険料 6か月分の保険料

上記の仕訳については何も問題がないと思います。期首に、前期末に切った費用繰り延べの仕訳の逆仕訳を切るだけです。次に7月1日に切った仕訳を考えてみましょう。

【1年分の保険料を支払った時に切った7月1日の仕訳】
(借)支払保険料 12か月分の保険料 / (貸)現金など 12か月分の保険料

以上のような2本の仕訳を期中に切っていることがお分かりいただけたでしょうか?つまり、解答用紙の残高試算表に予め記載されている支払保険料45,000円というのは、6か月分の保険料+12か月分の保険料=18か月分の保険料の数字と言うことになりますので、45,000円を18か月で割ると、1か月あたりの保険料が2,500円であることが分かります。

1か月あたりの保険料を算定することが出来たら、最後に費用の繰り延べの仕訳を切ることになりますが、この仕訳の金額については今までのように「~か月分の保険料」という形ではなくて、1か月あたりの保険料を元に数字を記入することが出来ますよね。具体的には6か月分の繰り延べを行いますので、1か月あたりの保険料が2,500円×6か月=15,000円ということになります。

【決算整理事項である費用の繰り延べの仕訳】
(借)前払保険料 15,000 / (貸)支払保険料 15,000

なお、この費用の繰り延べの仕訳を切ることによって、18か月分計上されていた「支払保険料」勘定が12か月分に訂正され、正しい数字が損益計算書に記入されることになります。

保険料の前払いに関する仕訳の流れは以上です。保険料の前払いに関しては苦手にしている方が多いですが、一度理解できれば逆に得点元に出来る論点ですので、諦めずにじっくり取り組んでみてください。


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