第152回日商簿記2級 難易度アンケート

 第152回日商簿記2級を受験された皆様、お疲れ様でした。簿記検定ナビでは難易度アンケートを実施しておりますので、ぜひご協力いただければ幸いです。

 アンケートは各問題ごとに分かれており、投票せずに結果だけ見ることも可能です。結果だけご覧になりたい方は、投票ボタンの下の「結果を見る」をクリックまたはタップしてください。

 なお、試験の感想や質問はページの一番下のコメント欄に気軽に書き込んでください。ひとことでも長文でも構いません。受験生の皆様のコメントをお待ちしております。

第1問(仕訳問題)の難易度は?

  • かなり簡単だった 240票・13% )
  • やや簡単だった 503票・28% )
  • 普通ぐらいだった 612票・34% )
  • やや難しかった 325票・18% )
  • かなり難しかった 113票・6% )

総投票数: 1,793

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第2問(銀行勘定調整表)の難易度は?

  • かなり簡単だった 374票・22% )
  • やや簡単だった 517票・30% )
  • 普通ぐらいだった 438票・25% )
  • やや難しかった 295票・17% )
  • かなり難しかった 105票・6% )

総投票数: 1,729

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第3問(貸借対照表)の難易度は?

  • かなり簡単だった 102票・6% )
  • やや簡単だった 174票・10% )
  • 普通ぐらいだった 505票・29% )
  • やや難しかった 631票・37% )
  • かなり難しかった 310票・18% )

総投票数: 1,722

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第4問(部門別計算)の難易度は?

  • かなり簡単だった 552票・32% )
  • やや簡単だった 476票・28% )
  • 普通ぐらいだった 420票・25% )
  • やや難しかった 157票・9% )
  • かなり難しかった 95票・6% )

総投票数: 1,700

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第5問(標準原価計算)の難易度は?

  • かなり簡単だった 208票・12% )
  • やや簡単だった 197票・11% )
  • 普通ぐらいだった 341票・20% )
  • やや難しかった 444票・26% )
  • かなり難しかった 547票・31% )

総投票数: 1,737

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全体の難易度は?

  • かなり簡単だった 101票・6% )
  • やや簡単だった 266票・16% )
  • 普通ぐらいだった 603票・36% )
  • やや難しかった 555票・33% )
  • かなり難しかった 138票・8% )

総投票数: 1,663

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解答速報まとめ&難易度アンケート
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第152回日商簿記2級 解答速報まとめ

各社の模範解答(解答速報)

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第152回日商簿記2級 試験問題の概要

おすすめ解答順序と大問別の難度・時間配分

1問→第4問→第5問→第2問→第3

 短時間で解答でき、かつ、比較的点数の取りやすい仕訳(第1問)と工業簿記(第4問・第5問)から解きましょう。そのあと商業簿記に戻り、時間がかかる第2問・第3問を解答しましょう。

大問別の配点・難度・時間配分
出題論点 配点 難易度 管理人の
解答時間
おすすめの
時間配分
準備 5分
1 仕訳問題 20点 普通 8分 15分
2 銀行勘定調整表 20点 普通 12分 25分
3 貸借対照表 20点 普通 20分 35分
4 部門別計算 20点 簡単 6分 15分
5 標準原価計算 20点 普通 8分 15分
見直し 10分

 第1問は、仕訳問題5問でした。問3の商品保証引当金の洗替法の処理以外は過去に出題された論点ばかりでしたので、きちんと仕訳対策をしていれば高得点が狙えたと思います。目標は16点です。

 第2問は、銀行勘定調整表に関する問題でした。巷の予想でも第1予想に挙げられることが多かったですし、銀行勘定調整表の作成+仕訳という定番の形でしたので、きちんと過去問対策をしていれば高得点が狙えたと思います。目標は16点です。

 第3問は、貸借対照表の作成問題でした。税効果会計の処理がかなり難しかったので(特に固定資産とその他有価証券)、苦戦された方も多かったと思います。ただ、他の取引は普通レベルのものばかりでしたので、税効果以外をどれだけ正確に処理できたかがカギになりそうです。

 上記の表では難度を「普通」にしましたが、「難しい」寄りの「普通」とお考えください。楽に解ける問題ではありません。目標は12点です。

 第4問は、部門別計算に関する問題でした。最初の補助部門の配賦基準を間違えると以降の金額が全てズレてしまうので注意が必要ですが、全体的には簡単な問題です。目標は16点です。

 第5問は、標準原価計算に関する問題でした。過去問と比べると資料の読み取りが少し難しかったかもしれませんが、それ以外の処理は普通レベルの問題です。目標は14点です。

予想合格率

 第3問の税効果など、ところどころに難しい処理はあったものの、前回の連結精算表のように手も足も出ないレベルの問題はなかったので、今回は久しぶりに合格率が20%を超えそうです。

 個人的には…第100回以降の平均合格率(約30%)よりも少し低い25%前後の合格率を予想しています。

直近の試験の合格率の推移
第147回 第148回 第149回 第150回 第151回 第152回
21.23% 29.64% 15.55% 14.69% 12.65%



第152回日商簿記2級 管理人の解説速報

  1. 仕訳問題
  2. 銀行勘定調整表
  3. 貸借対照表
  4. 部門別計算
  5. 標準原価計算

 上記リンクをクリックまたはタップすると、解説箇所にスクロールします。第1問から順番にご覧になりたい場合は、そのまま下にスクロールしてお進みください。

第1問・仕訳問題(配点20点)

  1. 有価証券の売却
  2. 固定資産の購入・営業外支払手形
  3. 商品保証引当金
  4. 外貨建取引
  5. 設立時の新株発行

 上記リンクをクリックまたはタップすると、解説箇所にスクロールします。問1から順番にご覧になりたい場合は、そのまま下にスクロールしてお進みください。

問1 有価証券の売却

模範解答
(借)現金 989,620 ※3
 (貸)有価証券利息 620 ※1
 (貸)売買目的有価証券 988,000
 (貸)有価証券売却益 1,000 ※2

※1 1,000,000円×0.365%×62日/365日=620円

※2 989,000円-988,000円=1,000円

※3 620円+988,000円+1,000円=989,620円(貸借差額)

 有価証券の売却に関する問題です。

 本問は、取引を【利息の受け取りに関する取引】【社債の売却に関する取引】の2つに分けて考えましょう。

 利息に関しては、問題文に「売却代金は売買日までの端数利息とともに現金で受け取った」とあるので、前回の利払日の翌日(10月1日)から売却日(12月1日)までの62日間の有価証券利息を計算します。

  • 10月分:31日
  • 11月分:30日
  • 12月分:1日

 受験生の中には12月1日の1日分を計上しなかった方が多くいらっしゃるようです。過去の本試験では「売却前日まで」という問題もありましたが、本問は「売買日まで」と明確に指定されているので、12月1日の1日分も忘れずに計上しましょう。

解答①(利息の受け取りに関する取引)
(借)現金 620
 (貸)有価証券利息 620

 次に、社債の売却に関する仕訳を考えます。

 本問は、額面100円につき98.80円で購入した社債を額面100円につき98.90円で売却しているので、帳簿価額と売却価額を計算したうえで、差額を売却損益で処理しましょう。

  • 帳簿価額:1,000,000円×98.80円/100円=988,000円
  • 売却価額:1,000,000円×98.90円/100円=989,000円
  • 差額:989,000円-988,000円=1,000円(帳簿価額<売却価額→売却益
解答②(社債の売却に関する取引)
(借)現金 989,000
 (貸)売買目的有価証券 988,000
 (貸)有価証券売却益 1,000

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

問2 固定資産の購入・営業外支払手形

模範解答
(借)備品 1,440,000
(借)支払利息 60,000 ※5
 (貸)営業外支払手形 1,500,000 ※4

※4 150,000円×10枚=1,500,000円

※5 1,500,000円-1,440,000円=60,000円(貸借差額)

 固定資産の購入・営業外支払手形に関する問題です。

 固定資産を割賦契約で購入した場合、現金購入価額と支払額合計との差額を「前払費用(資産)」「長期前払費用(資産)」「支払利息(費用)」などで処理します。

 本問は、問題に列挙されている勘定科目の中に支払利息がある(前払費用や長期前払費用はない)ので、支払利息で処理すると判断して処理します。

  • 現金購入価額:1,440,000円(問題文より)
  • 支払額合計:1,500,000円(=@150,000円×10枚)
  • 差額:1,500,000円-1,440,000円=60,000円

 また、手形を振り出して代金を支払っているので営業外支払手形で処理します。うっかり支払手形や未払金を使わないように気をつけましょう。

  • 商品を仕入れたさいに振り出す手形:支払手形
  • 商品以外のモノ(ex.固定資産など)を購入したさいに振り出す手形:営業外支払手形

問3 商品保証引当金

模範解答
(借)商品保証引当金 36,000
 (貸)商品保証引当金戻入 36,000
(借)商品保証引当金繰入 185,000 ※6
 (貸)商品保証引当金 185,000

※6 18,500,000円×1%=185,000円

 商品保証引当金に関する問題です。

 商品保証引当金を洗替法で処理する問題を初めて見たという受験生も少なくないと思いますが、丁寧な指示が入っているので初見でもじゅうぶん対応できたはずです。

 まず、問題文に「前年度に販売した商品に付した品質保証期限が経過したため、この保証のために設定した引当金の残高 ¥ 36,000 を取り崩す」とあるので、商品保証引当金を取り崩しましょう。

解答①(商品保証引当金を取り崩す仕訳)
(借)商品保証引当金 36,000
 (貸)商品保証引当金戻入 36,000

 次に、問題文に「当期に品質保証付きで販売した商品の保証費用を当期の売上高 ¥ 18,500,000 の1%と見積もり」とあるので、保証費用を計算し商品保証引当金に繰り入れましょう。

保証費用:18,500,000円×1%=185,000円

解答②(商品保証引当金を繰り入れる仕訳)
(借)商品保証引当金繰入 185,000
 (貸)商品保証引当金 185,000

 以上、①②の仕訳をまとめると解答仕訳になります。

 なお、本問では洗替法の処理が問われているため、解答仕訳の借方の商品保証引当金と貸方の商品保証引当金は相殺せずにそのまま借方・貸方に計上します。

問4 外貨建取引

模範解答
(借)為替差損益 80,000 ※7
 (貸)買掛金 80,000

※7 (@110円-@108円)×40,000ドル=80,000円

 外貨建取引に関する問題です。

 本問は、取引発生後に為替予約を行っているので、仕入時の直物為替相場(1ドル108円)による買掛金の円換算額と、為替予約時の先物為替相場(1ドル110円)による買掛金の円換算額との差額を為替差損益で処理します。

  • 仕入時の直物為替相場による買掛金の円換算額:@108円×40,000ドル=4,320,000円
  • 為替予約時の先物為替相場による買掛金の円換算額:@110円×40,000ドル=4,400,000円
  • 差額:4,400,000円-4,320,000円=80,000円

問5 設立時の新株発行

模範解答
(借)当座預金 100,000,000 ※8
 (貸)資本金 50,000,000 ※9
 (貸)資本準備金 50,000,000 ※9
(借)創立費 300,000
 (貸)現金 300,000

※8 @40,000円×2,500株=100,000,000円

※9 100,000,000円÷2=50,000,000円

 設立時の新株発行に関する問題です。

 本問は、問題文に「会社法が認める最低限度額を資本金として計上する」とあるので、払込金100,000,000円の半分を資本金に、もう半分を資本準備金に計上します。

 また、問題文の「会社の設立準備のために発起人が立て替えていた諸費用 ¥ 300,000 」は、創立費で処理します。

 開業費と迷った方がいらっしゃるかもしれませんが、開業費は会社設立後から開業までにかかった諸費用を処理する時に使う勘定科目です。両者を混同しないように気をつけましょう。

  • 設立登記までに要した諸費用:創立費で処理
  • 設立登記後から開業までに要した諸費用:開業費で処理

第2問 銀行勘定調整表(配点20点)

問1 当座預金勘定調整表の作成

 銀行勘定調整表には「企業残高基準法」「銀行残高基準法」「並列法(両者区分調整法)」の3つの種類がありますが、本問では「企業残高基準法」が問われています。

  • 企業残高基準法:企業残高を銀行残高に合わせる(第134回・本問
  • 銀行残高基準法:銀行残高を企業残高に合わせる(第137回・第146回)
  • 並列法:金額不一致の原因を企業側・銀行側に分けて表示し、両者の残高を合わせる

 解答を考えるうえでは並列法が一番分かりやすいので、まずは並列法で当座預金の金額を調整し、そのうえで企業残高基準法による場合の表示に直しましょう。以下の画像は、並列法の下書き画像です。

銀行勘定調整表の下書き1
銀行勘定調整表の下書き1

 それでは金額を埋めていきましょう。まず、当座預金の帳簿残高と銀行残高は、問題資料Ⅰから金額を引っ張ってくるだけです。

 次に、真ん中部分の「不一致の原因を加減する」という部分ですが、ここには問題資料Ⅰの当座預金にかかる各取引の金額が入ります。ひとつひとつ考えてみましょう。


 (1)は未取付小切手に関する処理です。

 小切手振出時に当座預金の残高を減らしていますが、仕入先が未だ銀行に呈示(=換金)していないため、銀行の残高と合わなくなります。

銀行残高を350,000円減らすことによって残高の不一致を調整します。


 (2)は不渡手形に関する処理です。

 手形の取立依頼時に当座預金の残高を増やしていますが、500,000円分の手形が不渡りになってしまったため、銀行の残高と合わなくなります。

帳簿残高を500,000円減らすことによって残高の不一致を調整します。


 (3)は未達事項に関する処理です。

 電話料金の支払いを処理していないため、銀行の残高と合わなくなります。

帳簿残高を14,000円減らすことによって残高の不一致を調整します。


 (4)は企業側誤記入に関する処理です。

 入金したことになっている小切手が未だ入金されないまま手元に残っているため、銀行の残高と合わなくなります。

帳簿残高を120,000円減らすことによって残高の不一致を調整します。


 上記の(1)~(4)の処理を下書きに反映すると、以下のような形になります。

銀行勘定調整表の下書き2
銀行勘定調整表の下書き2

 最後に、並列法による場合の表示を企業残高基準法による場合の表示に修正しますが、必要な作業は帳簿残高からスタートして「∪」の字を書くように不一致の原因を加減算して、最終的に銀行残高を合わせるだけです。

銀行勘定調整表の下書き3
銀行勘定調整表の下書き3

 なお、この時に注意していただきたいのは、銀行側の調整項目の符号が逆転するという点です。当社側は、上から下に向かって調整する(3,070,000円→2,436,000円)ので符号は変わりませんが、銀行側は、下から上に向かって調整する(2,436,000円→2,786,000円)ので符号が逆になります。

  • 帳簿残高:3,070,000円
    • (2) △500,000円
    • (3) △14,000円
    • (4) △120,000円
    • (1) +200,000円
    • (1) +150,000円
  • 銀行残高:2,786,000円

問2 仕訳

当座預金取引(1)
※仕訳なし

 未取付小切手は銀行側の修正事項のため、当社側の仕訳は不要です。

当座預金取引(2)
(借)不渡手形 500,000
 (貸)当座預金 500,000

 取立依頼した手形の一部が不渡りになった場合、取立依頼時に計上した当座預金の一部を不渡手形に振り替えます。

当座預金取引(3)
(借)通信費 14,000
 (貸)当座預金 14,000

 引き落とされた電話料金を通信費で費用処理します。

当座預金取引(4)
(借)現金 120,000
 (貸)当座預金 120,000

 預け入れたつもりで計上していた当座預金を現金に振り替えます。


現金取引(1)
(借)現金 95,000
 (貸)為替差損益 95,000

 問題文の「米国ドル紙幣 100ドル札50枚、50ドル札90枚」から、9,500ドル(=5,000ドル+4,500ドル)を保有していることが分かります。

 よって、3月31日の為替レートで評価替えした金額と帳簿残高との差額を為替差損益で処理します。

  • 3月31日の為替レートで評価替えした金額:9,500ドル×@110円=1,045,000円
  • 帳簿残高:950,000円
  • 差額=1,045,000円-950,000円=95,000円
現金取引(2)
(借)仮払金 100,000
 (貸)現金 100,000

 問題文に「旅費仮払い額は、出金の会計処理が行われておらず」とあるので、従業員に旅費を仮払いした時の仕訳を切りましょう。金額は金庫内実査表に記載されている「従業員からの受取書」の100,000円になります。

 なお、旅費の精算に関しては、問題文に「3月31日時点で従業員が出張から戻っていないため、旅費精算も行われていない」とあるので、今回の決算では行いません。

現金取引(3)
※当座預金取引(3)で処理済み
現金取引(4)
(借)現金 8,000
(借)仮払法人税等 2,000
 (貸)受取配当金 10,000

 株式を保有していると業績に応じた配当金を受け取ることができますが、実際に株主に支払われるのは所得税を差し引いた(=源泉徴収した)あとの金額になります。

 本問は、問題文の「源泉所得税20%控除後の金額」から、金庫内実査表に記載されている8,000円は源泉徴収後の金額であることが分かります。

 よって、まずは源泉徴収前の配当金の金額を計算して受取配当金を計上します。

 さらに、実際に受け取ることができる源泉徴収後の金額を現金で処理し、源泉徴収された金額は法人税の前払いと考えて仮払法人税等で処理します。

  • 源泉徴収前の配当金の金額:8,000円÷80%=10,000円(受取配当金で処理)
  • 実際に受け取ることができる金額:8,000円(現金で処理)
  • 源泉徴収された金額:10,000円-8,000円=2,000円(仮払法人税等で処理)

第3問 貸借対照表(配点20点)

修正事項1
(借)未収入金 1,540,000
(借)火災損失 2,060,000 ※1
 (貸)火災未決算 3,600,000

※1 3,600,000円-1,540,000円=2,060,000円

 問題文に「保険会社から20×9年4月末日に保険金 ¥ 1,540,000 が当社の普通預金口座に入金されることが決定したとの連絡が入った」とあるので、火災未決算3,600,000円のうち1,540,000円を未収入金に振り替えるとともに、貸借差額を火災損失で処理します。

 なお、1,540,000円は普通預金口座に入金されることが決定しただけで、実際に入金されたわけではありません。うっかり普通預金で処理しないように気をつけましょう。


修正事項2
(借)当座預金 740,000
 (貸)売掛金 740,000

 売掛金の回収に関する取引です。下の決算整理事項等2で貸倒引当金を計算するさいに、期末残高から回収分を差し引くことを忘れないように気をつけましょう。


決算整理事項等1
(借)仕入 8,400,000
 (貸)繰越商品 8,400,000
(借)繰越商品 8,900,000
 (貸)仕入 8,900,000
(借)商品評価損 170,000
(借)棚卸減耗損 230,000
 (貸)繰越商品 400,000
(借)仕入 400,000
 (貸)商品評価損 170,000
 (貸)棚卸減耗損 230,000

 解答にあたっては、上記の仕訳を考える必要はありません。

 なぜなら、本問は貸借対照表の作成問題であるため、流動資産に「商品」として記載する期末商品実地棚卸高さえ分かればいいからです。

 問題文の「期末商品帳簿棚卸高は ¥ 8,900,000 」「商品評価損 ¥ 170,000 」「棚卸減耗損 ¥ 230,000 」から、電卓でサクッと期末商品実地棚卸高を計算しましょう。

期末商品実地棚卸高=8,900,000円-170,000円-230,000円=8,500,000円


決算整理事項等2
(借)貸倒引当金繰入 80,200 ※2
 (貸)貸倒引当金 80,200

※2 (9,960,000円-740,000円)×1%-12,000円=80,200円

 修正事項2の仕訳で売掛金が減っているので、売掛金の期末残高は9,220,000円(=9,960,000円-740,000円)になります。


決算整理事項等3
(借)減価償却費 1,700,000
 (借)建物減価償却累計額 500,000 ※3
 (貸)備品減価償却累計額 1,200,000 ※4
(借)繰延税金資産 75,000 ※5
 (貸)法人税等調整額 75,000

※3 15,000,000円÷30年=500,000円

※4 7,200,000円÷6年=1,200,000円

※5 (1,200,000円-900,000円)×25%=75,000円

 建物と備品の減価償却の仕訳は、取得原価を耐用年数で割って1年あたりの金額を求めるだけです。

 ただし、備品に関しては税効果会計を適用する旨の指示があるため、減価償却費損金不算入額を計算したうえで適切に処理しましょう。

  • 会計上の減価償却費:7,200,000円÷6年=1,200,000円
  • 税務上の減価償却費:7,200,000円÷8年=900,000円
  • 減価償却費損金不算入額:1,200,000円-900,000円=300,000円
  • 法人税等調整額:300,000円×25%=75,000円

決算整理事項等4
(借)仮受消費税 7,280,000
 (貸)仮払消費税 6,064,000
 (貸)未払消費税 1,216,000 ※6

※6 7,280,000円-6,064,000円=1,216,000円(貸借差額)

 問題資料1に「仮払消費税 6,064,000」と「仮受消費税 7,280,000」があるので、消費税の処理にあたって両者を相殺し、貸方残の1,216,000円を未払消費税で処理します。


決算整理事項等5
(借)貸倒引当金繰入 450,000 ※7
 (貸)貸倒引当金 450,000
(借)繰延税金資産 112,500 ※8
 (貸)法人税等調整額 112,500

※7 3,000,000円×15%=450,000円

※8 450,000円×25%=112,500円

 問題文に「貸付額につき15%の貸倒引当金を計上する」とあるので、貸付額3,000,000円の15%分の貸倒引当金を繰り入れます。

 さらに、問題文に「これに対する貸倒引当金繰入について損金算入が全額とも認められなかった」とあるので、貸倒引当金繰入損金不算入額を計算したうえで適切に処理しましょう。

  • 会計上の貸倒引当金繰入:3,000,000円×15%=450,000円
  • 税務上の貸倒引当金繰入:ゼロ
  • 貸倒引当金繰入損金不算入額:450,000円-0円=450,000円
  • 法人税等調整額:450,000円×25%=112,500円

決算整理事項等6
(借)その他有価証券 100,000
 (貸)その他有価証券評価差額金 75,000
 (貸)繰延税金資産 25,000
(借)その他有価証券 800,000
 (貸)その他有価証券評価差額金 600,000 ※9
 (貸)繰延税金負債 200,000 ※10

※9 (7,700,000円-6,900,000円)×75%=600,000円

※10 (7,700,000円-6,900,000円)×25%=200,000円

 問題文に「期首に戻し入れる洗替処理を行っていなかった」とあるので、まずは再振替仕訳を処理する必要があります。

 問題文のその他の情報と、決算整理前残高試算表の「繰延税金資産 25,000」「その他有価証券評価差額金 75,000」から、前期末に以下のような仕訳を切ったことが分かるので、前期末の仕訳の逆仕訳で再振替仕訳を処理しましょう。

参考:前期末の評価替えの仕訳
(借)その他有価証券評価差額金 75,000
(借)繰延税金資産 25,000
 (貸)その他有価証券 100,000
解答:再振替仕訳
(借)その他有価証券 100,000
 (貸)その他有価証券評価差額金 75,000
 (貸)繰延税金資産 25,000

 当期末の評価替えの仕訳は、その他有価証券の取得原価と時価との差額をその他有価証券評価差額金および繰延税金負債で処理します。

 なお、問題資料1の決算整理前残高試算表の「その他有価証券 6,800,000」は、再振替仕訳が行われる前の前期末の時価になります。取得原価を求めるさいは、この6,800,000円に前期末の評価替えで減らした100,000円を足しましょう。

  • 取得原価:6,800,000円+100,000円=6,900,000円
  • 時価:7,700,000円
  • その他有価証券評価差額金:(7,700,000円-6,900,000円)×75%=600,000円
  • 繰延税金負債:(7,700,000円-6,900,000円)×25%=200,000円

決算整理事項等7
(借)法人税、住民税及び事業税 2,054,000
 (貸)仮払法人税等 720,000
 (貸)未払法人税等 1,334,000 ※11

※11 2,054,000円-720,000円=1,334,000円(貸借差額)

 問題資料1の決算整理前残高試算表で与えられている「法人税、住民税及び事業税」と「仮払法人税等」との差額を未払法人税等で処理します。


決算整理事項等8
(借)繰延税金負債 187,500
 (貸)繰延税金資産 187,500

 まず、繰延税金資産と繰延税金負債の期末残高を確認しましょう。

  • 繰延税金資産:25,000円(決算整理前残高試算表)+75,000円(決算整理事項等3)+112,500円(決算整理事項等5)-25,000円(決算整理事項等6)=187,500円
  • 繰延税金負債:200,000円(決算整理事項等6)

 期末残高が確認できたら繰延税金資産と繰延税金負債を相殺し、純額12,500円(=200,000円-187,500円)を繰延税金負債(固定負債)として貸借対照表に表示します。

第4問 部門別計算(配点20点)

問1 月次予算部門別配賦表

 問題文に「直接配賦法によって」とあるので、直接配賦法により補助部門費を製造部門に配賦します。

 なお、答案用紙の月次予算部門別配賦表は「修繕部費」「工場事務部門費」「材料倉庫部門費」の順番に並んでいますが、問題資料(1)のデータは「従業員数(工場事務部門費)」「修繕時間(修繕部費)」「材料運搬回数(材料倉庫部門費)」の順番に並んでいます。

 うっかり修繕部費を従業員数で、工場事務部門費を修繕時間で配賦してしまうととんでもないことになります。じゅうぶんご注意ください。

  • 修繕部門の部門費:450,000円
    • 組立部門:450,000円×75時間/125時間=270,000円
    • 切削部門:450,000円×50時間/125時間=180,000円
  • 工場事務部門の部門費:440,000円
    • 組立部門:440,000円×50人/100人=220,000円
    • 切削部門:440,000円×50人/100人=220,000円
  • 材料倉庫部門の部門費:900,000円
    • 組立部門:900,000円×120回/180回=600,000円
    • 切削部門:900,000円×60回/180回=300,000円
  • 製造部門費
    • 組立部門:1,310,000円+270,000円+220,000円+600,000円=2,400,000円
    • 切削部門:1,200,000円+180,000円+220,000円+300,000円=1,920,000円

問2 製造間接費配賦差異の振り替え

組立部門費
組立部門費
切削部門費
切削部門費
  • 組立部門
    • 予定配賦率:2,400,000円÷8,000時間=@300円
    • 予定配賦額:@300円×7,800時間=2,340,000円
    • 実際配賦額:@310円×7,800時間=2,418,000円
    • 差異:2,340,000円-2,418,000円=▲78,000円(不利差異)
  • 切削部門
    • 予定配賦率:1,920,000円÷6,000時間=@320円
    • 予定配賦額:@320円×5,900時間=1,888,000円
    • 実際配賦額:@325円×5,900時間=1,917,500円
    • 差異:1,888,000円-1,917,500円=▲29,500円(不利差異)
解答仕訳
(借)製造間接費配賦差異 107,500
 (貸)組立部門費 78,000
 (貸)切削部門費 29,500

第5問 標準原価計算(配点20点)

問1・問2 製品Xの標準原価

 問1・問2では製品Xの標準原価が問われています。

 問題資料1から製品Xの原価標準(製品1個あたりの標準原価)が1,200円ということが分かるので、予算生産量(2,000個)と実際生産量(2,200個)を乗じて各標準原価を求めましょう。

  • 予算生産量にもとづく製品Xの標準原価(予算原価)
    • @1,200円×2,000個=2,400,000円
  • 実際生産量にもとづく製品Xの標準原価
    • @1,200円×2,200個=2,640,000円

問3 標準原価差異

原料費差異
原料費差異
原料費差異

  • 製品Yの実際単価:1,759,400円÷231,500g=7.60円
  • 製品Yの標準単価:8.00円(問題資料1より)
  • 製品Yの実際消費量:231,500g(問題資料3より)
  • 製品Yの標準消費量:@150g×1,500個=225,000g
  • 製品Yの標準原価:@1,200円×1,500個=1,800,000円
  • 製品Yの実際原価:1,759,400円(問題資料3より)
    • 製品Yの原料費総差異:1,800,000円-1,759,400円=40,600円(有利差異)
  • 製品Yの原料費総差異の分析
    • 価格差異:(8.00円-7.60円)×231,500g=+92,600円(有利差異)
    • 数量差異:(225,000g-231,500g)×8.00円=▲52,000円(不利差異)
加工費差異
加工費差異
加工費差異

 問題資料1・2から、加工費の標準配賦率が@1,500円、変動費率が@400円ということが分かるので、差額で固定比率を求めることができます。

  • 標準配賦率:@1,500円(問題資料1より)
    • 変動費率:@400円(問題資料2より)
    • 数量差異:@1,500円-@400円=@1,100円

 あとは、標準操業度と基準操業度を求めたうえで、毎度おなじみのシュラッター図で各差異を計算するだけです。

 なお、本問は「能率差異は変動費と固定費の両方からなる」という指示があるので、変動費能率差異と固定費能率差異の合計額を能率差異として処理します。

  • 各操業度
    • 標準操業度:@0.6時間×1,500個=900時間
    • 実際操業度:920時間(問題資料3より)
    • 基準操業度:990,000円÷@1,100円=900時間
  • 製品Yの標準原価:@900円×1,500個=1,350,000円
  • 製品Yの実際原価:1,372,000円(問題資料3より)
    • 製品Yの加工費総差異:1,350,000円-1,372,000円=22,000円(不利差異)
  • 製品Yの加工費総差異の分析
    • 予算差異:@400円×920時間+990,000円-1,372,000円=▲14,000円(不利差異)
    • 能率差異:(900時間-920時間)×@1,500円=▲30,000円
    • 操業度差異:(920時間-900時間)×@1,100円=+22,000円(有利差異)

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