書籍概要

  1. 第150回をあてるTAC直前予想 日商簿記3級
    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    216ページ
    サイズ:
    29.7 × 21 × 2 cm
    価格:
    1,296円(税込)

     第150回日商簿記3級対策用の予想問題集です。4回分の予想模試(第1予想・第2予想・第3予想・プラスワン予想)と、切り離して使える仕訳カード(全40問)が収載されています。

     その他にも、大問別の出題予想や試験範囲の改定に関する情報、集中学習論点シート、過去の出題傾向と対策、繰り返しシートなど…独学者にとって有益な情報が多数掲載されています。

    管理人のレビュー

     TACの予想問題集の一番のウリは「解説が充実している」点です。

     「合格る(うかる)タイムライン」では時間配分や各問題ごとの解答ポイントが分かりやすくまとめられていますし、「合格る(うかる)下書用紙」では、各問題の下書きの書き方が数ページにわたって詳細にまとめられています。

    合格る(うかる)タイムライン
    合格る(うかる)タイムライン

    合格る(うかる)下書用紙
    合格る(うかる)下書用紙

     購入特典の「TAC無敵のプレミアム講義」では、各問題ごとの解説動画(解き方レクチャー)が用意されており、プロ講師の解説動画を無料で視聴することができます。独学者には嬉しいサービスではないでしょうか。

     また、個人的に良いと思ったのは、各問題の解説にいろんなパターンの参考問題や同論点異形式問題が付いている点です。

     例えば、今回の第1予想の第3問は残高試算表を作成する問題ですが、「もし合計試算表や合計残高試算表、別タイプの残高試算表だったら解答はどうなるか?」を同じ問題を使って確認できます。

    解説動画の解き方レクチャー
    解説動画の解き方レクチャー

    語句選択問題(参考問題)
    語句選択問題(参考問題)

    合計試算表の問題だったら?
    合計試算表の問題だったら?

    合計残高試算表の問題だったら?
    合計残高試算表の問題だったら?

     他にも、第149回試験の的中実績や最近の出題傾向、第150回試験の大問別の出題予想なども掲載されています。

    前回の的中実績はこんな感じです
    前回の的中実績はこんな感じです

    大問別の出題予想
    大問別の出題予想

     問題用紙・答案用紙・計算用紙はこんな感じで綴じられています。水色の紙を残してグッと引き抜くと簡単に取り外すことができます。

    こんな感じで綴じられています
    こんな感じで綴じられています

    青紙を残してグッと引っ張りましょう
    青紙を残してグッと引っ張りましょう

    4回分の予想問題+下書用紙
    4回分の予想問題+下書用紙

    1回分の問題用紙と答案用紙
    1回分の問題用紙と答案用紙

     仕訳カードには「左上のリングを通す部分」や「各仕訳カードの境界線」にミシン目加工が入っているので、簡単にカードを切り離してリング穴を作ることができます。紙質もしっかりしているので使いやすいと思います。

     なお、問題集にリングは付いていません。仕訳カード40枚を重ねると結構な厚みになるので、なるべく輪の直径が大きいリングをご用意ください(※私は100均で購入しました)。

    仕訳カード1
    最初はこんな状態です

    仕訳カード2
    ミシン目にそって本体から切り離します

    仕訳カード3
    重要度(AorB)で色分けされています

    仕訳カード4
    仕訳だけでなく空欄補充問題もあります

     予想問題集の価格は1,296円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

     また、下で紹介している直前対策本との2冊セットも販売されています。こちらはさらに5%オフになるので、結果的に定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができます。両方買う予定のある方は、ぜひセットのほうをお買い求めください。

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無敵の簿記(直前対策本)との違いは?

  1. 無敵の簿記3級 第150回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    1回分
    ページ数:
    132ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,080円(税込)

    予想問題集と直前対策本の違い

     第150回日商簿記3級対策用の直前対策本です。一発的中予想問題(1回分)の他に、誌上講義や全国のTAC講師による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商3級出た順マスター」などが収載されています。

     受験生の方から「TACの予想問題集と直前対策本の違いはなんですか?」という質問をよくいただきますが、予想問題集は主に本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材なのに対し、直前対策本は主に本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材です。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口も違いますし、収載されている予想問題も内容が異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     直前対策本の価格は1,080円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

     また、上で紹介している予想問題集との2冊セットも販売されています。こちらはさらに5%オフになるので、結果的に定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができます。両方買う予定のある方は、ぜひセットのほうをお買い求めください。

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管理人が実際に問題を解いてみました!

 私の解答時間と各問題の配点は以下のとおりです。

 こうやって数字を並べますと…同じ30点前後の配点にもかかわらず、第3問と第5問の解答時間に大きな差があることが分かります。

 本試験では「得意な問題or点数の取りやすい問題」から優先的に解くのが鉄則なので、第3問と第5問は「第5問→第3問」の順番で解答したほうが得点効率が良さそうです。

管理人の解答時間+配点
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 合計
第1予想 4分 8分 15分 2分 7分 36分
第2予想 4分 8分 21分 4分 8分 45分
第3予想 6分 8分 30分 2分 12分 58分
プラスワン予想 5分 3分 9分 2分 8分 27分
配点 20点 10点前後 30点前後 10点前後 30点前後 100点

第1予想の解説

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問3に出てくる「定期預金」はあまり見かけない勘定ですが、うっかり当座預金や普通預金で処理しないように気をつけましょう。

 問5の立替払いしていた発送費の精算は、まず立替払い時の仕訳を考えたうえで、解答仕訳を考えると分かりやすいです。

参考:立替払い時の仕訳
(借)立替金 8,000
 (貸)現金など 8,000
解答:精算時の仕訳
(借)現金 8,000
 (貸)立替金 8,000

 なお、得意先負担の売上諸掛りを立て替えて支払った場合、立替金で処理する方法と、売掛金に含めて処理する方法の2パターンの処理が考えられます。

 本問は、問題に列挙されている勘定科目に立替金と売掛金があり、かつ、勘定科目に関する特別な指示がないため、どちらで解答しても正解になりますが…模範解答は立替金のみとなっています。

 私も定期的に問題を作っていますが、通常は、問題に列挙されている勘定科目に立替金と売掛金のどちらかひとつだけを入れておいて、それを受験生に選択させる形が一般的です。

  • 仕入時の諸掛り
    • 当店負担:仕入原価に含めて処理
    • 仕入先負担:立替金で処理or買掛金と相殺して処理
  • 売上時の諸掛り
    • 当店負担:発送費などで費用処理
    • 得意先負担:立替金で処理or売掛金に含めて処理

 なお、取引先から郵便為替証書(通貨代用証券)を受け取っているので、借方は現金の増加として処理しましょう。


 第2問は、補助簿の選択に関する問題です。

 22日に受け取っている「得意先振出しの小切手」は現金の増加として処理します。この機会に以下の3つの処理を確認しておきましょう。

  • 他店振出小切手を受け取った場合 → 現金の増加(本問)
  • 当店振出小切手を受け取った場合 → 当座預金の増加
  • 他店振出小切手を受け取って、すぐに当座預金口座に預け入れた場合 → 当座預金の増加

 なお、問2では移動平均法を採用した場合の月末数量・金額が問われていますが、解説6ページのような商品有高帳を自作して数量・金額を求めると時間がかかりすぎてしまうので、問1の解答にあたって下書きした各仕訳を有効活用しましょう。

 具体的には…下書きした各仕訳の横に、その日に残っているA商品の数量・単価・金額をメモ書きします。3日の仕訳の横には「600個・@199円・119,400円」、7日の仕訳の横には「540個・@198円・106,920円」といった感じです。

  • 3日の仕訳の横:600個・@199円・119,400円
  • 7日の仕訳の横:540個・@198円・106,920円
  • 9日の仕訳の横:240個・@198円・47,520円
  • 16日の仕訳の横:480個・@201円・96,480円
  • 22日の仕訳の横:230個・@201円・46,230円
  • 26日の仕訳の横:240個・@201円・48,240円

 このように、先の解答で使った下書きを有効活用すると解答時間を短縮できます。


 第3問は、残高試算表の作成問題です。

 解説23ページに「仕訳をしないパターン」、解説25ページに「仕訳をするパターン」の2つの解答方法が紹介されていますが、3級受験生が前者の「仕訳をしないパターン」で解くのはかなり大変なので、後者の「仕訳をするパターン」で解くことをおすすめします。

 また、解説25ページにも書かれていますが、下書時の勘定科目は出来るだけ省略して書きましょう。簿記検定ナビでも勘定科目の省略パターン一覧表ページで詳しく紹介しています。

 金額についても下3桁の「000」を「-」にすると(例:「800,000」→「800,-」)、解答時間を短縮することができます。


 第4問は、売上原価の算定に関する勘定記入の問題です。

 問題資料から売上原価算定の仕訳を推定し、①~⑩に入る勘定科目・金額を考えますが、売上原価勘定を使って売上原価を算定する仕訳は、「浮く牛食う(うくうしくう)」という語呂で覚えてしまいましょう。

参考・売上原価勘定を使って売上原価を算定する仕訳
(借)上原価 期首商品棚卸高
 (貸)越商品 期首商品棚卸高
(借)上原価 当期商品仕入高
 (貸)入 当期商品仕入高
(借)越商品 期末商品棚卸高
 (貸)上原価 期末商品棚卸高
参考・仕入勘定を使って売上原価を算定する仕訳
(借)仕入 期首商品棚卸高
 (貸)繰越商品 期首商品棚卸高
(借)繰越商品 期末商品棚卸高
 (貸)仕入 期末商品棚卸高

 語呂の詳細は、簿記の語呂ページでご確認ください。


 第5問は、精算表の作成問題です。

 合格するためには短い解答時間で9割(30点満点中27点)前後を取らなければいけない簡単な問題です。

 なお、試算表の保険料の金額36,800円は、再振替仕訳の4か月分、5月1日に支払った6か月分、11月1日に支払った6か月分の合計16か月分の金額なので、1か月あたりの金額を計算したうえで4か月分を前払保険料に振り替えます。

  • 16か月分の保険料:36,800円(答案用紙の試算表欄より)
  • 1か月分の保険料:36,800円÷16か月=@2,300円
  • 4か月分の保険料:@2,300円×4か月=9,200円
★第1予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 普通 簡単 簡単
5分 10分 20分 40分 10分 25分 10分

第2予想の解説

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問4の訂正仕訳は、解説32ページのように「誤った仕訳」を考えたうえで、「誤った仕訳の逆仕訳」と「正しい仕訳」を合算する方法が一般的です、

 慣れてきたら「償却債権取立益で処理すべきところを売掛金で処理していた→売掛金を償却債権取立益に振り替える」と判断して、ダイレクトに解答仕訳を考えましょう。


 第2問は、商品有高帳の作成問題です。

 取引量が多いため解くのが面倒な問題ですが、(1)と(2)の売上高、(3)の売掛金残高は簡単に計算できるので、この3つだけは絶対に落としてはいけません。

 なお、本問は解説34・35ページで紹介されているような商品有高帳を下書きして解答しますが、自作するのが難しい方は、まずは解説36・37ページのひな型を使って商品有高帳を作ってみましよう。

 また、(2)の先入先出法による場合の売上原価は、月末商品(160個)が18日仕入分60個と24日仕入分100個で構成されていることに気づくことができれば、「月初+当月仕入-月末」で簡単に計算できます。

  • 月初商品棚卸高:80,000円(※問題資料より)
  • 当月商品仕入高:84,000円+68,800円+42,400円=195,200円
  • 月末商品棚卸高:60個×@430円+100個×@424円=68,200円
    • 売上原価:80,000円+195,200円-68,200円=207,000円

 第3問は、合計試算表の作成問題です。

 第1予想の第3問と同様に、解説54ページに「仕訳をしないパターン」、解説56ページに「仕訳をするパターン」の2つの解答方法が紹介されていますが、3級受験生が前者の「仕訳をしないパターン」で解くのはかなり大変なので、後者の「仕訳をするパターン」で解くことをおすすめします。

 問題資料の中で注意すべき点は、(1)エの「他人振出しの小切手による仕入高」を現金の減少として処理すること、(4)カの「前月に購入した備品代金の支払い」を未払金の減少として処理すること、(5)ウの「前期に発生した売掛金の貸倒高」を貸倒引当金で処理すること、の3点です。

  • 前期以前に発生した債権の貸倒れ:引当金を設定済み→貸倒引当金を取り崩して処理(足りない分は貸倒損失で費用処理)
  • 当期に発生した債権の貸倒れ:引当金は未設定→全額を貸倒損失で費用処理

 第4問は、備品・備品減価償却累計額の勘定記入の問題です。

 解説41ページでは日付順に仕訳が紹介されていますが、個人的には備品の種類ごとに考えたほうが分かりやすいと思います。どちらで解いても構いませんので、参考までに以下の解説もご確認ください。

備品A

平成×7年8月22日の仕訳(売却)
(借)減価償却費 96,000 ※1
(借)備品減価償却累計額 288,000 ※2
(借)現金など 432,000
(借)固定資産売却損 48,000
 (貸)備品A 864,000

※1 864,000円×8か月/72か月=96,000円

※2 864,000円×24か月/72か月=288,000円

 売却時に計上する備品Aの減価償却費は、平成×7年1月1日~平成×7年8月22日までの8か月分です。

 問題文に「減価償却費は月割計算」とあるので、8月の22日分も1か月でカウントして減価償却費を計算しましょう。

 また、備品減価償却累計額は、平成×5年1月1日~平成×6年12月31日までの2年分(24か月分)です。

備品B

平成×7年12月31日の仕訳(減価償却)
(借)減価償却費 96,000 ※3
 (貸)備品減価償却累計額 96,000

※3 288,000円÷3年=96,000円

 備品Bは決算期末において1年分の減価償却を計上するだけです。

備品C

平成×7年3月18日の仕訳(購入)
(借)備品C 345,600
 (貸)当座預金 345,600
平成×7年12月31日の仕訳(減価償却)
(借)減価償却費 72,000 ※4
 (貸)備品減価償却累計額 72,000

※4 345,600円×10か月/48か月=72,000円

 備品Cの減価償却費は、平成×7年3月18日~平成×7年12月31日までの10か月分です。

 問題文に「減価償却費は月割計算」とあるので、3月の14日分も1か月でカウントして減価償却費を計算しましょう。


 第5問は、財務諸表の作成問題です。

 財務諸表の作成問題に苦手意識をもっている方も多いと思いますが、やることは精算表作成問題と全く同じです。売上原価の金額や評価勘定(貸倒引当金・減価償却累計額)の記入がポイントになるので、本問を使ってきちんと確認しておきましょう。

 なお、決算整理事項等4の「売上原価の算定」については、解説44ページに掲載されているような仕訳は不要です。電卓で「期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高」をサクッと計算して、売上原価の金額を把握しましょう。

  • 期首商品棚卸高:432,000円(※決算整理前残高試算表より)
  • 当期商品仕入高:3,542,400円(※決算整理前残高試算表より)
  • 期末商品棚卸高:518,400円(※決算整理事項等4より)
    • 売上原価:432,000円+3,542,400円-518,400円=3,456,000円

 また、貸借対照表の貸倒引当金や減価償却累計額の金額の前には、マイナスを意味する「▲」マーク等を付けてはいけません(※勝手に付けると不正解になります)。本問のように特段の指示がない場合は、金額だけを記入しましょう。

 最後に、解説48ページの【同論点異形式問題】の解説では、問題資料で「決算整理残高試算表」が与えられている場合の財務諸表作成問題が紹介されています。出題可能性は高くないですが、保険的な位置づけで本問とあわせて押さえておきましょう。

★第2予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
簡単 普通 普通 普通 普通
5分 10分 20分 35分 15分 25分 10分

第3予想の解説

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問1の仕入取引・問2の売上取引は、諸掛りの処理がポイントです。この機会に以下の4パターンの処理を押さえておきましょう。

  • 仕入時の諸掛り
    • 当店負担:仕入原価に含めて処理(→問1
    • 仕入先負担:立替金で処理or買掛金と相殺して処理
  • 売上時の諸掛り
    • 当店負担:発送費などで費用処理
    • 得意先負担:立替金で処理or売掛金に含めて処理(→問2

 本問は、問題に列挙されている勘定科目に立替金がない(売掛金はある)ので、問2の先方負担の発送運賃10,000円は売掛金に含めて処理します。

 問3の固定資産の改良と修繕は、第145回試験の第4問でも問われた論点です。仕訳を考える場合は、以下のどちらに当てはまるか考えて処理しましょう。

  • 機能の回復や維持のために修繕を行った場合:収益的支出→修繕費(費用処理)
  • 修繕により機能が向上して価値が増加した場合:資本的支出→建物(資産計上)

 本問の場合、「破損した窓の修理費」は収益的支出に該当するため修繕費で費用処理し、「免震工事のための支出」は資本的支出に該当するため建物の増加として処理します。


 第2問は、商品売買の勘定記入に関する問題です。

 本問は、問題資料の商品有高帳から1月中の取引を推定し、「分記法による仕訳」と「三分法による仕訳」を考えたうえで、各勘定に記入…という流れで処理しますが、解答時間に余裕がある場合は最後に損益勘定の金額を検算しましょう。

 正しく処理できている場合、分記法による場合の商品売買益勘定の損益(314円)と、三分法による場合の売上勘定の損益(942円)と仕入勘定の損益(628円)の差額(942円-628円=314円)が一致します。


 第3問は、合計残高試算表の作成問題です。

 第1予想・第2予想の第3問と同様に、解説88ページに「仕訳をしないパターン」、解説90ページに「仕訳をするパターン」の2つの解答方法が紹介されています。

 個人的には、T勘定を使って解く「仕訳をしないパターン」のほうをおすすめしますが、いきなりこの方法で解くのは難しいので、まずは後者の「仕訳をするパターン」で確実に解けるように練習しましょう。

 問題資料の中で注意すべき点は、27日の「佐賀商店振出の小切手で支払い」と、29日の「佐賀商店振出の小切手~で回収」を現金の減少・増加として処理すること、の2点です。


 第4問は、売掛金と貸倒引当金に関する勘定記入の問題です。

 本問は、問題資料の平成×8年1月中の取引から仕訳を推定し、売掛金勘定・貸倒引当金勘定の空欄を埋めていきますが、1月6日・17日・20日の処理には気をつけてください。

1月6日の処理

 前期に貸倒れ処理した売掛金を回収しているので償却債権取立益で処理します。

  • 前期に貸倒れ処理した債権を回収した場合:償却債権取立益で処理(←本問)
  • 当期に貸倒れ処理した債権を回収した場合:貸倒れ処理を取り消すために、貸倒損失・貸倒引当金で処理

1月17日・20日の処理

 17日は当期に発生した売掛金が貸倒れているので、貸倒引当金を取り崩すことはできません。全額を貸倒損失で費用処理します。

 一方、20日は前期に発生した売掛金が貸倒れているので、貸倒引当金を取り崩して処理します。

  • 前期以前に発生した債権の貸倒れ:引当金を設定済み→貸倒引当金を取り崩して処理(足りない分は貸倒損失で費用処理)
  • 当期に発生した債権の貸倒れ:引当金は未設定→全額を貸倒損失で費用処理

 第5問は、損益勘定・資本金勘定・繰越試算表を作成する問題です。

 あまり見かけない形なので面食らってしまった方も多かったと思いますが、資料(B)の決算整理事項の各処理は「質」「量」ともに平均レベル以下ですし、簿記一巡の手続きを押さえるのにうってつけの問題なので、満点が取れるまで何度も繰り返し問題を解きましょう。

 なお、答案用紙の損益勘定の借方の一番上の空欄には「仕入」が入りますが、これは売上原価を仕入勘定で計算しているからです(※資料(B)の1を参照)。

 仮に、問題資料Bの決算整理事項1の問題文が「売上原価は売上原価勘定で計算する」となっていたら、この空欄には「売上原価」が入ります。参考までに勘定科目をご確認ください。

★第3予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 難しい 普通 普通
5分 10分 15分 40分 15分 25分 10分

プラスワン予想の解説

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問4の現金過不足は、以下の3ステップで考えると簡単です。

ステップ1・現金過不足の残高をゼロにする
 (貸)現金過不足 9,000
ステップ2・原因が判明した分の正しい処理を行う
(借)旅費交通費 5,000
(借)通信費 5,620

 (貸)現金過不足 9,000
ステップ3・貸借差額を雑損または雑益で処理する
(借)旅費交通費 5,000
(借)通信費 5,620
 (貸)現金過不足 9,000
 (貸)雑益 1,620

 第2問は、現金預金に関する問題です。

 (1)は通貨代用証券の処理がポイントです。資料ハの「送金小切手」、ニの「他店振出小切手」、ヘの「郵便為替証書」の3つは、簿記上は現金として取り扱います。

 (2)の現金過不足の振り替えは、(1)で計上した借方の現金過不足を貸方に振り替えるとともに、記帳漏れとなっていた買掛金を借方に振り替え、最後に貸借差額を雑損で処理します。

 (3)の当座預金の残高は、未処理となっている資料リの「当店振出小切手」がポイントです。解説98ページで紹介されている仕訳を切って、修正後の残高を求めましょう。

 (4)の受取手形の金額は、資料ト・チの「他店振出約束手形」がポイントです。売上代金として受け取ったものは受取手形の増加として処理しますが、借用証書として受け取ったものは手形貸付金の増加として処理します。


 第3問は、問題資料の入金伝票・出金伝票・振替伝票から、得意先元帳・仕入先元帳・仕訳日計表・総勘定元帳を作成する問題です。

 仕訳日計表は簡単に解答できたと思いますが、得意先元帳・仕入先元帳・総勘定元帳の摘要欄の記入はやや難しかったかもしれません。

 補助元帳である得意先元帳・仕入先元帳は各伝票から個別転記されるので、摘要欄には伝票名(入金伝票・出金伝票・振替伝票)を記入します。一方、総勘定元帳は仕訳日計表から合計転記されるので、摘要欄には仕訳日計表と記入します。

 私が受験生時代に作っていたまとめノートを載せておきますので、参考までにご確認ください。

伝票会計に関するまとめノート
伝票会計に関するまとめノート

 なお、答案用紙の仕丁欄・元丁欄に関しては、本問のように採点対象になる可能性がじゅうぶんあります。(分かる範囲で)数字をきちんと記入しましょう。

 得意先元帳・仕入先元帳の仕丁欄には伝票番号が、仕訳日計表の元丁欄には総勘定元帳の売掛金の口座番号(本問は8)が、総勘定元帳の売掛金の仕丁欄には仕訳日計表のページ数(本問は159)が入ります。

 また、解説103ページに「参考問題」として紹介されているような語句(語群)選択問題があわせて出題される可能性もあります。本問とあわせてきちんと押さえておきましょう。


 第4問は、家賃の処理に関する問題です。

 本問は、問題資料の「前期末に計上した前払家賃勘定 ¥ 96,000 について」から、1か月あたりの地代32,000円(=96,000円÷3か月)を計算できるかどうかがポイントになります。

 解答仕訳をパッとイメージできない場合は、解説104ページにあるような簡単な図を書いて支払い状況等を確認してから解答仕訳を考えましょう。


 第5問は、空欄推定タイプの精算表の作成問題です。

 パズル感覚で分かるところからどんどん金額を埋めていきましょう。

 なお、貸借差額で算定する試算表欄の資本金勘定は、他の計算が間違っていると芋づる式で金額が合わなくなってしまうので、ケアレスミスにはじゅうぶん気をつけてください。

★プラスワン予想の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 簡単 簡単 簡単
5分 15分 15分 30分 15分 30分 10分

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 本書に収載されている全ての問題を解いている&問題が手元にありますので、ご質問に対してすぐに回答できます。お気軽にご利用ください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本書ですと…例えば、第1予想の問1の模範解答では前払金・買掛金の順番に並んでいますが、この2つは上下が入れ替わっても構いません。他の問題も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないメリットはなにもありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

2019年度から試験範囲外になる論点は2018年度の試験で出題されますか?
 2019年度から試験範囲外になる論点(有価証券の売買や手形の裏書き・割引き、売上・仕入の値引、消耗品購入時の資産処理など)が、2018年度の試験で出題される可能性は低いです。

 低いと考えられる理由は、試験の主催団体である日本商工会議所が「2018年度における出題は、2019年度以降も引き続き各級の範囲となっている内容から大きく外れないように配慮することといたします」とアナウンスしているからです。

 よって、試験範囲外になる論点は参考程度に押さえておけばじゅうぶんです。

 なお、簿記3級の試験範囲の改定に関する詳しい情報は、日商簿記3級 試験範囲(出題区分)の改定情報まとめページでまとめています。興味のある方はこちらもあわせてご確認ください。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。そのさいに気になる勘定科目があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。

 このような準備をしたうえで解答仕訳を考えますが、答案用紙に勘定科目を書くさいには、問題に列挙されている勘定科目を毎回必ずチェックして打ち消し線を引くことを徹底しています。

 ひと手間を加えるだけで「指定されていない勘定科目で解答してしまう」という非常にもったいないケアレスミスをなくすことができます。