書籍概要

  1. 無敵の簿記2級 第150回直前総まとめ
    教材種別:
    直前対策本
    出版社:
    TAC出版
    ページ数:
    248ページ
    サイズ:
    25.7 × 18.2 × 2 cm
    価格:
    1,620円(税込)

     第150回日商簿記2級対策用の直前対策本です。

     一発的中予想問題(1回分)の他に、新出題区分に関する情報や全国のTAC講師20名による「出題予想ランキング」、各問題ごとの攻略法を分かりやすくまとめた「日商2級出た順マスター」などが収載されています。

     また、第109回~第149回の出題実績をまとめた「重要仕訳ランキングBEST53」や、資料が読みづらい問題の対策法ををまとめた「袋とじ」、簿記2級受験生が押さえておくべき要点をまとめた別冊「ネコの手BOOK」など、独学者にとって有益な情報も多数用意されています。

    管理人のレビュー

     「無敵の簿記」というイケイケな感じのネーミングとは裏腹に、内容は非常に堅実的で読みごたえのある1冊に仕上がっています。

     個人的に良いと思ったコンテンツは、平成29年度・30年度の新論点に関するコンテンツです。

     新出題区分の特別講義1では、連結会計に関する特集が組まれています。連結会計に出てくる修正仕訳について「なぜその仕訳が必要になるのか」「どのような出題パターンが考えられるか」「各処理のポイント」などが32ページにわたって分かりやすく解説されています。

     また、新論点の特別講義2では、平成29年度から新たに試験範囲に追加された固定資産の圧縮記帳・リース取引・外貨換算会計・課税所得の算定、平成30年度から新たに試験範囲に追加された税効果会計・製造業会計などの新論点について、出題パターン・注意点が分かりやすくまとめられています。

    新出題区分の特別講義1
    新出題区分の特別講義1

    新論点の特別講義2
    新論点の特別講義2

     さらに、第149回試験までの新論点の出題状況を踏まえたうえで「第150回試験でどのような出題が考えられるか」「どのような対策が必要なのか」などについて15ページにわたって詳しく紹介されています。

    新論点なんかこわくない!1
    新論点なんかこわくない!1

    新論点なんかこわくない!2
    新論点なんかこわくない!2

    その他のコンテンツは?

     出題予想ランキングページでは、TAC講師20名の投票形式によるランキングが掲載されています。また、予想した各講師のコメントも載っています(※予想部分は白塗りしています)。

     日商2級出た順マスターの第1問対策には、重要仕訳ランキングBEST53が掲載されています。「第133回出題」「第137回出題」というように出題された試験回も併記されているので、過去に出題された重要仕訳をサクッと確認することができます。

    講師による出題予想ランキング
    講師による出題予想ランキング

    重要仕訳ランキング BEST51
    重要仕訳ランキング BEST51

     日商2級出た順マスターでは、各論点の出題状況が一覧表で紹介されています。その中でも頻出論点については、考え方のポイントや例題を使った実戦的な解説が多数収載されています。

    出た順マスター 第2問対策
    出た順マスター 第2問対策

    出た順マスター 第3問対策
    出た順マスター 第3問対策

     別冊になっているネコの手BOOKには、本試験前の過ごし方&持ち物チェックシートや簿記2級で必ず押さえておくべき基本知識などが簡潔にまとめられています。A5サイズ(148×210mm)なので、持ち運びしやすいです。

     また、第2問での出題が考えられる「理論穴うめ問題」や「正誤問題」なども収載されています。通勤・通学時やお昼のちょっとした細切れの時間を使って確認するのにぴったりです。

     なお、一発的中予想問題はネコの手BOOKから取り外して使います。深く考えずにホッチキスの芯を抜いてしまうとネコの手BOOKがバラバラになってしまうので、必ず一発的中予想問題だけを抜き取り、その後、芯を元に戻して使いましょう。

    持ち運びしやすいネコの手BOOK
    持ち運びしやすいネコの手BOOK

    理論穴うめ問題
    理論穴うめ問題

    正誤問題
    正誤問題

    一発的中予想問題
    一発的中予想問題

    本書の位置づけは?

     TACとしては「試験の直前に受験生に読んで欲しい本」という位置づけで本書を販売しています

     ただ、第1問~第5問の直近の出題状況や新出題区分に関する情報、本試験でよく問われる問題の効率的な解き方が大問ごとに分かりやすくまとめられているので、個人的にはテキスト&トレーニングを消化して過去問対策にとりかかる前に本書を読むことをおすすめします。

     具体的には…まずはテキストとトレーニングで簿記2級の基本をマスターし、本書を使って本試験の出題状況や各問題ごとの効率的な解き方などを確認してから、過去問題集・予想問題集に進んでいくと効率的かつ効果的に勉強できると思います。

    価格は?

     無敵の簿記の価格は1,620円(税込)です。TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

     また、下で紹介している予想問題集との2冊セットも販売されています。こちらはさらに5%オフになるので、結果的に定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができます。両方買う予定のある方は、ぜひセットのほうをお買い求めください。

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第150回をあてる(予想問題集)との違いは?

  1. 第150回をあてるTAC直前予想 日商簿記2級
    教材種別:
    予想問題集
    出版社:
    TAC出版
    問題数:
    4回分
    ページ数:
    224ページ
    サイズ:
    29.7 × 21 × 2 cm
    価格:
    1,620円(税込)

    直前対策本と予想問題集の違い

     第150回日商簿記2級対策用の予想問題集です。4回分の予想模試(第1予想・第2予想・第3予想・プラスワン予想)と、切り離して使える仕訳カード(全50問)が収載されています。

     受験生の方から「TACの予想問題集と直前対策本の違いはなんですか?」という質問をよくいただきますが、直前対策本は本試験に関する幅広い情報を効率的に収集するために使う教材で、予想問題集はその名の通り本試験で出題が予想される問題をたくさん解くために使う教材です。両者は「使う目的」が異なります。

     確かに「出題予想や予想問題が付いている」などの共通点もありますが、出題予想の切り口・内容も違いますし、収載されている予想問題も異なりますので、可能であれば両方を使って勉強することをおすすめします。

     予想問題集の価格は1,620円(税込)です。なお、TACの直販サイト「CyberBookStore」では定価の10%~15%オフ&送料無料で購入することができます。

     また、上で紹介している直前対策本との2冊セットも販売されています。こちらはさらに5%オフになるので、結果的に定価の15%~20%オフ&送料無料で購入することができます。両方買う予定のある方は、ぜひセットのほうをお買い求めください。

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管理人が実際に一発的中予想問題を解いてみました!

 私の解答時間と各問題の配点は以下のとおりです。

 今回の「一発的中予想問題」は、日頃から簿記の問題を作っている私でもかなり難しく感じましたので、受験生の方が解くのは大変だと思います。

 よって、1回目は制限時間内に終わらなくても気にする必要はありません。また、合格点が取れなくても心配不要です。あなただけでなく、ほとんどの受験生が同じ状態です。2回目で合格点が取れるように、きちんと復習しておきましょう。

管理人の解答時間+配点
第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 合計
解答時間 9分 15分 34分 10分 7分 75分
配点 20点 20点 20点 20点 20点 100点

一発的中予想問題の解説

 第1問は、仕訳問題5問です。

 問2の社会保険料の支払いは、社会保険料の会社負担分を法定福利費で費用処理するとともに、貸方を(消去法で)未払費用で処理するのがポイントです。

 問3の連結会計は、問題に列挙されている勘定科目の中に売上がなく、財務諸表の表示科目である売上高があるので、消去法でこれを使うと判断して解答仕訳を考えましょう。

 問4の固定資産の滅失は、問題文に「帳簿価額の全額を未決算勘定に振り替えていた」とあるので、先に滅失時の仕訳を考えて未決算の金額を算定したうえで、解答仕訳を考えましょう。

参考・滅失時の仕訳
(借)減価償却累計額 2,700,000 ※1
(借)減価償却費 157,500 ※2
(借)未決算 5,242,500 ※3
 (貸)建物 8,100,000

※1 @270,000円×10年=2,700,000円

※2 @270,000円×7か月/12か月=157,500円

※3 貸借差額


 第2問は、連結財務諸表の作成問題です。

 成果連結の処理がひととおり問われていますし、今年度から試験範囲に加わったアップストリームの処理も入っているので、連結財務諸表の練習問題としては最適だと思います。完ぺきに解けるようになるまで、何度も繰り返し解きましょう。


 第3問は、貸借対照表の作成問題です。

 全体的に難度が高く、ボリュームも大きいので、すべて解くのにかなり時間がかかったと思います。私も完答するのに34分かかりました…おそロシア。

 1回目は点数がボロボロでも心配不要です。あなただけでなく、ほとんどの受験生が同じ状態です。2回目で合格点が取れるように、きちんと復習しておきましょう。


 未処理事項等1は、問題文の「1台は研究開発専用」「現金正価と割賦代金の差額は支払時に費用計上する」の2点がポイントです。

 1台分の金額を備品から研究開発費に振り替えるとともに、現金正価と割賦代金の差額を支払利息で処理しましょう。

  • 現金正価:2,100,000円÷60か月=@35,000円
  • 割賦代金:@40,250円
  • 差額:40,250円-35,000円=5,250円

 さらに、未払金の一部の支払日が決算日の翌日から起算して1年を超えるため、平成31年4月1日から平成35年2月末日までの47か月分を未払金から長期未払金に振り替えます。

  • 未払金の貸借対照表の表示科目
    • 決算日の翌日から起算して1年以内に返済日が到来するもの:未払金(流動負債)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えて返済日が到来するもの:長期未払金(固定負債)

 未処理事項等2は、売上割戻の処理が問われているので、売上時の逆仕訳(※売上収益部分のみ)をしましょう。

参考・売上時の仕訳
(借)売掛金 700,000
 (貸)売上 700,000
(借)売上原価 560,000
 (貸)商品 560,000
解答・売上割戻時の仕訳
(借)売上 70,000 ※4
 (貸)売掛金 70,000

※4 700,000円×10%=70,000円


 未処理事項等4は、定期預金の預け替えという珍しい処理が問われています。問題の指示に従って、受取利息の20%は仮払法人税等で処理しましょう。

  1. 利息の金額を計算する(700,000円×1.25%=8,750円)
  2. 源泉所得税の金額を計算する(8,750円×20%=1,750円)
  3. 利息の受取額を差額で計算する(8,750円-1,750円=7,000円)

 なお、新たに預け入れた定期預金は、決算日の翌日から起算して1年以内に満期日が到来するため、貸借対照表上は現金預金に含めて処理します。

  • 定期預金の貸借対照表の表示科目
    • 決算日の翌日から起算して1年以内に満期日が到来するもの:現金預金など(流動資産)
    • 決算日の翌日から起算して1年を超えて満期日が到来するもの:長期性預金(固定資産)

 決算整理事項等1の「現金過不足」は、まず未渡小切手の処理をしましょう。

未渡小切手の処理
(借)現金預金 7,000
 (貸)未払金 7,000
  • 帳簿残高:3,891,650円+7,000円=3,898,650円
  • 実際有高:3,891,650円
  • 現金過不足:3,898,650円-3,891,650円=7,000円

 現金過不足が発生した場合、決算において帳簿残高を実際有高に修正する必要があるため、過剰になっている帳簿残高7,000円を雑損に振り替えます。

現金過不足の処理
(借)雑損 7,000
 (貸)現金預金 7,000

 決算整理事項等3の「貸倒引当金の計算」は、未処理事項等2で減額した売掛金(売上割戻分)を忘れないように気をつけましょう。


 決算整理事項等12の「法人税等」は、問題資料で与えられている確定税額145,200円をそのまま「法人税、住民税および事業税」に計上するとともに、仮払法人税等との差額を未払法人税等で処理します。未処理事項等4で計上した仮払法人税等を忘れないように気をつけましょう。


 決算整理事項等16の「税効果会計」は、問題資料から将来減算一時差異が13,000円(=178,000円-165,000円)増加していることが分かるので、増加分の40%分を繰延税金資産・法人税等調整額で処理します。

繰越利益剰余金の取り扱い

 答案用紙の繰越利益剰余金の金額は、損益計算書を自作して「決算整理前の繰越利益剰余金+当期純利益」を計算するか、貸借対照表の貸借差額で計算する必要があります。

 ただ、未処理事項等・決算整理事項等の処理をひとつでも間違えると金額が合わなくなるので、ここは最初から捨ててしまっても構いません(いわゆる「捨て問」です)。

解答時のちょっとしたテクニック

 解答の流れは、まず資料Ⅱ・Ⅲの未処理事項等・決算整理事項等の仕訳を下書きし、答案用紙の貸借対照表を完成させる形が一般的かと思いますが、下書きが完成した時点で損益計算書に関する勘定科目には打ち消し線を引いて集計から除外しましょう。

 本問は貸借対照表のみを作成する問題なので、損益計算書に関する勘定科目の増減は関係ありません。貸借対照表に関する勘定科目のみを効率よく集計するために、また集計漏れを防ぐために、集計作業に先立って損益計算書に関する勘定科目を除外しておくことをおすすめします。


 第4問は、費目別計算に関する問題です。

 問1の仕訳問題は、(3)の借方の勘定科目を「製造間接費」にしてしまった方がいるかもしれませんが、外注化工賃は直接経費に分類されるため、借方の勘定科目は「仕掛品」になります。

 また、(4)の材料消費価格差異を計上する仕訳は、(1)(2)の仕訳の結果、P材料が1,500円の借方残になるので、先にこれを貸方に振り替えてしまえば、あとは残った借方に材料消費価格差異を計上するだけです。

 問2の内部副費の処理は少し難しかったかもしれません。Q材料勘定の「当月購入」には、仕入代価だけでなく引取費用6,250円も忘れずに加えましょう。

 問2の解答にあたっては、236ページで紹介されている勘定連絡図を頭の中にイメージできるかどうかがポイントになります。復習するさいは、なにも見ないで正確に書けるか必ず確認しておきましょう。


 第5問は、単純総合原価計算に標準原価計算を絡めた問題です。

 問1は製造間接費を実際配賦しているため、差異が発生しません。ケアレスミスに気をつけてサクッと計算しましょう。

 問2は標準原価差異の取扱いがポイントになります。問題文に「当月に把握される標準原価差異は少額であると判断しその全額を売上原価に賦課している」とあるので、(1)の売上原価の金額を計算するさいに忘れないように気をつけましょう。

 (2)(3)で問われている各差異については、毎度おなじみのボックス図・シュラッター図を書いて機械的に計算するだけです。

 なお、(3)の能率差異に関しては、問題文に「能率差異は変動費と固定費の両方より計算する」という指示に従って差異の金額を計算しましょう。

一発的中予想問題の「各問題の難度」と「解答時間の目安」
準備 第1問 第2問 第3問 第4問 第5問 見直し
普通 普通 難しい 普通 普通
5分 15分 25分 40分 15分 10分 10分

質問掲示板のご案内

 本書の一発的中予想問題に関する質問は、簿記検定ナビ内の日商簿記検定2級に関する質問掲示板で受け付けております(もちろん無料です)。

 一発的中予想問題を実際に解いている&問題が手元にあるので、ご質問に対してすぐに回答できると思います。お気軽にご利用ください。

仕訳問題に関するQ&A

自分の解答と模範解答の勘定科目の上下が逆になっていました。不正解になりますか?
 仕訳は上下が逆になっていても正解です。

 本問ですと…例えば、問4の模範解答では未決算が上、保険差益が下になっていますが、この仕訳は保険差益が上・未決算が下でも構いません。他の仕訳問題も同様です。

勘定科目の漢字を間違えた場合、部分点はもらえますか?
 部分点はもらえません。

 勘定科目の漢字を間違えた場合は不正解になりますので、ケアレスミスにご注意ください。また、問題に列挙されていない勘定科目を使って解答した場合も不正解になります。

金額にカンマを付けないと不正解になりますか?
 不正解にはなりません。

 ただ、実務においてカンマを付けるのは当たり前のことですし、省略したからといって解答時間の短縮にはなりません。それどころか、見直しの時に見にくいだけです。

 このようにカンマを付けないデメリットはあってもメリットはなにもありませんので、金額には必ずカンマを付けましょう。

管理人さんの仕訳問題の解き方を教えてください。
 私はまず、問題に列挙されている勘定科目群に線を入れて「資産」「負債」「純資産」「収益」「費用」「その他」などに分けて見やすくします。

 そのさいに気になる勘定科目(本問の場合は「前払費用」「売上高」「法定福利費」など)があったらマルで囲んで目立たせておきます。

 次に、問題文を読んで重要そうなところにアンダーラインを入れます。問2は「社会保険料会社負担分」、問3は「S社への売上高」、問4は「帳簿価額の全額」、問5は「約束手形5枚」「前払費用」などです。

 このような準備をしたうえで解答仕訳を考えますが、答案用紙に勘定科目を書くさいには、問題に列挙されている勘定科目を毎回必ずチェックして打ち消し線を引くことを徹底しています。

 ひと手間を加えるだけで「指定されていない勘定科目で解答してしまう」という非常にもったいないケアレスミスをなくすことができます。